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「とりかえ・ばや」(さいとうちほ)

言わずと知れた古典、「とりかへばや物語」を下敷きにした漫画。男の子のような性格の姫君と、女の子のような性格の若君が、性別を逆転して生きていく話。古典のお話も好きだけど美しくまんがになっててすごくよい。
これと「虫愛づる姫君」は退屈な授業中にぱらぱら読むもの代表だよね。試しに1巻買って、すぐ続き仕入れた。12月に3巻まで出ている。

歴史物って召し物や髪型にそこまでバリエーションをつけにくくて、どうしても登場人物見分けるのに労力が必要なこと多いんだけど、これはそんなことない。みんなうまいこと特徴があってその一瞬のストレスがなくて気持ちがいい。情景もすごーくきれい。お着物、お屋敷、お庭の風景。白黒なのに鮮やかに感じる。

沙羅(男装している姉)が凛々しくてかっこよくて、わたしも女官たちと一緒に「沙羅双樹の君……♡」ってうっとりしてしまう。チャラついた貴公子・石蕗との爽やかな友情なのか愛情なのかなんなんだ~、からの3巻の「ぎゃーー!!!!」って頭抱えてしまう展開も予想はしてるのにたまらないし、女だってことを伝えずにあれよあれよと結婚する羽目になってしまった四の姫との関係もめっちゃよい。どうしても男社会中心になってしまうけど、睡蓮(姫君として生きてる弟)も東宮に使える尚侍として宮中にいくことになって外との絡みも増えてきた、わくわく。楽しみだなー。半年に1冊ずつくらいしか出なくてさみしい。

まぁそもそも、男女逆転ものっていう題材がすきだよね…だってわたしは吉住渉で育ってきたから、初めて全巻そろえたまんがは「ミントな僕ら」だから……。

ミントな僕ら 1 (集英社文庫―コミック版 (よ15-6))

ミントな僕ら 1 (集英社文庫―コミック版 (よ15-6))


そして不勉強すぎたのですが、さいとうちほさんて「少女革命ウテナ」の人なんですね…!結局「ウテナ」、通らないままここまでの人生を過ごしてきている。見たいあるいは読みたい。

少女革命ウテナ 全巻セット (小学館文庫)

少女革命ウテナ 全巻セット (小学館文庫)