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インターネット、おなかいっぱい食べましょう




好きすぎて100回くらい読んでいる、伝説の夜のこと(「はてなインターネット文学賞」に寄せて)

はてな「はてなインターネット文学賞」を実施するそうで、あなたがこれぞインターネット文学!と思うものを教えてください、という依頼をもらった。え〜なんだろう。いっぱい思いつく。

いろいろ考えてみたけど、私の中では個人ブログの大きな魅力といえば、愛のこもった熱い語りが読めることだ。だいたいの場合、そのジャンルについてよく知らなくても楽しい。すごい。

というわけで、私の記憶に残る超超大好きなエントリーがこちらの2つ。2014年のジャニーズカウントダウンコンサートを目撃した人による「あの日」の克明な記録です(大げさ)(だけどそれくらい価値がある!)

伝説のカウコン

今回フジテレビでの放送がなかった「Johnnys' Countdown 2014ー2015」で一体何が起こったのか?
moarh.hatenablog.jp
【実録ルポ】本当にあったマッチカウントダウン
sasagimame.hatenablog.com

ジャニーズカウントダウンコンサート、略して「カウコン」とは、毎年大晦日の夜に年をまたいで開催されるコンサートのこと。0時を迎える瞬間の前後の数十分はフジテレビで中継されているので「テレビで見るあれか〜」というイメージの人も多いでしょうか。

ジャニーズのグループが多数出演するお祭的なイベントで、高倍率を勝ち抜いて抽選にあたった人のみが現地・東京ドームで参戦できる、豪華かつ長時間のコンサート。現地で見られる人はラッキーで、行けない人からはちょっとした羨望の目で見られる存在なのだ。

しかし、問題の2014年のカウコン、なんとテレビ放送がなかったのです。いや……なんで?何を見て年を越せっていうのよ。てかいったい水道橋で何が起きるんだ?オタクたちは戦々恐々としながら「その日」を迎えたが……という前段です。

さて、2014年から2015年への年越の瞬間、私は例の如く今年も東京ドームに居た。そう、「Johnnys' Countdown 2014ー2015」を見る為に。しかしこのコンサート、後世に語り継がれるべき事件としてジャニーズの歴史に深く刻み込まれたので、せっかくなのでその目撃者として記しておきたい。

これは、本当にあった12月31日の話である。

タイトルにある「本当にあったマッチカウントダウン」の通り、マッチこと近藤真彦さんのオンステージが続き、ほぼマッチのコンサートと化すという衝撃の結末に終わったこの年のカウコン。

どちらのエントリも書き出しから最高だ。「目撃者」という言葉があまりにも正しい。

ともに名文だらけなのでとにかく全文読んでほしいのだが、あの場に居合わせた5万人の緊迫感とズッコケ感が伝わってきて、何度読んでも声を出して笑ってしまう。私はこれまでにどっちも100回は読んでいると思う。好きすぎて。

マッチは言う。「このあとも後輩と一緒に僕の曲をちょっとだけ歌いますので」………っ!!!(瀕死)この“ちょっとだけ”というのは、会場の空気を敏感に感じ取った神マッチが遠慮気味に使った言葉であり、実際のところ“ちょっとだけ”どころか最後までマッチだった。次もマッチ、この次もマッチ、またまたこの次もマッチ。私は完全に死んだ。

それはまるで抜き打ちテストの様だった。FNS歌謡祭であれだけマッチを祭り上げた君たちならこれぐらいの問題は解けるよね、とジャニーズ事務所が果敢に挑んできた。

東京ドームにて偏差値70以下のジャニヲタはみんな死んだ。死体となったジャニヲタたちが夜の水道橋に放たれて、口々に今日の己の不甲斐なさを語った。数時間前まで優越感に浸っていた彼女たちの様子を見ていた在宅組のジャニヲタたちが、今度は優越感に浸ることになった。

「偏差値70以下のジャニヲタはみんな死んだ」の強さ。だいたいみんな死ぬ。

フロートに乗り込み、下手より外周をまわりながら歌い出すマッチ。「お…遅い」呻くヲタ。牛歩とも呼べるスピードで、マッチは4曲かけて半周し、バックステージへたどり着いた。通常のコンサートでいえば1曲で進む行程を、たった一人で歌い上げながら。

希望を失わない瞳で見つめていたそのとき、「スペシャルな人が到着しました」とアナウンス。もしかしてSMAPTOKIO?V6? 嵐?いや…サイレンの音だ!パトカー登場に混乱する客席。現れたのは黒柳徹子だった。

黒柳徹子の登場という非常事態。こういうめちゃくちゃなことで振り回されるジャニーズっておもしろいね……。

ポシェットや携帯電話などの私物を見せながら、マッチとの思い出を話す黒柳徹子。「そのドレスはどこのホテルのカーテンですか?」怖いものなしの堂本光一。「これじゃ徹子の部屋じゃなくて徹子のドームだよ(笑)」飛び出すジャニーズジョーク。我々は徹子のドームに8,500円を払った覚えはなかったのだが…。

かくしてジャニオタの間ではこのカウコンは語り草であり、あの日ドームにいた人もいなかった人もみんなで共有した“事件”であり、このエントリは歴史的価値があるのです。

時は経ち数年後の2021年4月末、近藤真彦さん退所の報の際も多くのオタクがこのエントリを引き合いに出していたし、私ももちろん思い出した。これがちゃんと刻まれてるインターネットって愛しい!

歴史を書き残すということ

今回、あなたの「はてなインターネット文学」だと思えるエントリを教えてねという依頼を受けてから、過去の自分のブクマやTwitterでシェアしたものを漁りまくっていたのだが、多くのブログは久しく更新が止まっており、いくつかのブログは存在自体が消えていて、一抹の寂しさを感じた。でもわかる。私も全然更新してないし……(すみません!)

同時に、残っている熱狂の記録や時事ネタにまつわるあれこれを片っ端から読み返してめっちゃ楽しい…最高…とも思った。ブログって、読むのも書くのも楽しいものだった。

なんというか、まとまった文章を書き残すことってめっちゃ意味があるな〜と改めて思ったのでした。Twitterに一瞬の激情をもちろん叩きつけるのもいいんだけど、ひとまとまりの時間を空気感も含めて伝承できることが素晴らしい。このカウコンみたいに同じイベントがいろんな人の視点で残るのもいい。私たちはみんな歴史の証言者…!

今回紹介した2つは超おもしろくてめちゃくちゃ読まれた最高のやつだけど、別におもしろくなくても、ほとんど読まれなくても、「今」を残しておくのって未来の自分には価値があるんだよね。過去の自分って一番近しい他人だから、タイムカプセルみたいに返ってくる。

初心に戻って、もっとブログ書きたいし読みたいな、という気持ちになれてハッピーでした。私も数日前に、舞台の感想を超超久しぶりにしたためてみたら楽しかった。みんなも久しぶりに書こうぜ!!

はてなブログでは、7月15日(木)から特別お題キャンペーン「はてなインターネット文学賞」を実施しています。この記事はキャンペーンの一環として、もぐもぐさんに「インターネット文学」について執筆いただきました。(はてなブログ

blog.hatenablog.com

ミュージカル『マタ・ハリ』

『マタ・ハリ』、愛希れいかさん、田代万里生さん、東啓介さんの回を観た。
ちゃぴさんがめっちゃちゃぴさんで最高だった。

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初演は観られなかった「マタ・ハリ」。踊る女スパイ愛希さん、絶対いいでしょ…とかなり楽しみだった。キャスティングしてくれた人に感謝の菓子折りを贈りたい…。

終わったあと、は〜〜なるほど、これは柚希さんと全然アプローチ違うだろうなと思って柚希さんバージョンも見たくなった。ちょうどライブ配信のあった東京公演千秋楽が柚希礼音さん、加藤和樹さん、三浦涼介さんの真反対のWキャスト公演だったのでこっちも見た。

ライブ配信、画質もすごくよくてカメラワークも凝ってて楽しかった!お客さんが入った公演も配信もハイブリッドでやるのってめちゃ大変だと思うけどありがとうございます…DVD発売の報もあったからその収録もあって映像きちんと作り込んでいたのかな。

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同じストーリーでも柚希さんのマタは「最後の恋」、愛希さんのマタは「初恋」に見えておもしろい。

大衆から向けられる(ときに重い)愛をプロとして100倍に返してきたキャリアと貫禄のある大女優。
誰にもニコニコしながら、どうせその愛は嘘の私に向けられたものでしょうっていう諦念すら感じる新進女優。
……くらいの差を感じた。

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Twitterより

ちゃぴさんはとにかくしなやかでセクシーな踊り子!いい意味で媚びがあってよかった。女を使って生きていくことにも、嘘を塗り固めることにもあまり罪悪感を感じていなそう。だってそうやってやってきたしこれからも生きていくし。人当たりはいいのに心の扉は閉じている。

衣装がどれも似合っていた。ちゃぴさんって本当にスタイルがいいな!あんなに細いのにダイエットどころか「今回は結構食べてます、筋トレするとすぐ腹筋割れちゃうのでやわらかい体つきにするために」という常人には考えられない異次元の発言…笑 かっこいい。

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Twitterより

ちえさんのマタはそういう突っ張った青い時期は過去になったような、もう少し円熟した色気がある。もし叶うなら、きっかけさえあれば、この嘘だらけの人生から降りてみたい、という欲すら感じる。

やっぱりあのハスキーな声が好き。ダイナミックなダンスもいい。露出の多い衣装がエロくセクシーではなく、かっこよい鎧に見える。だからこそ年下の恋人とのシーンのやさしさ、やわらかさが引き立ってかわいい。

田代万里生さんがパンフの座談会で「ちえさんはレジェンド感。クレオパトラメデューサみたいに目が合うと動けなくなるようなオーラ」「ちゃぴちゃんはこの世で最も艷やかでしなやかな最高級の猫みたいな品格」と言ってて言い回しがおもしろかった笑 「この世で最も艷やかでしなやかな最高級の猫」って言葉選びよすぎないか?言いたいことはめちゃわかる。

他の衣装もどれもきれいで素敵だった。色味も質感もゴージャスでどんどん着替えるから楽しかった。ベルリンの病院に行くときのキャメルのロングコートとボルドーの女優帽がかわいすぎた。

ラドゥーとアルマンもそれぞれ印象違っておもしろかった。

和樹さんは「こういう役」が似合いすぎる。似合いすぎるんだよ。嫉妬なのか支配欲なのか愛情なのか、ってぐちゃっとどろっとした感じが一級。逆にまりおさんは悪役なのに、ああこの人まじめないい人なんだな、戦争がこうしてしまっただけで…くう…と切なくなってしまった。というかそうさせるまりおさんのいい人オーラ!

とんちゃんは歌がいいな!!!声が響いて気持ちがいい。あと天性の人懐っこさみたいなものがにじみ出ててとてもかわいい。タッパもあって映えるし、どんどんいろいろやってほしいな〜。とんちゃんにやってほしい役なんやろって考えてしまった。りょんさんはキラッキラな希望とゴリゴリの絶望、どっちにもめちゃくちゃ振れるから見ごたえがあった。目の演技がすごい。


そして私はやっぱりフランク・ワイルドホーンの音楽が好きだな〜〜…となった。なんだこの安心感。きてほしいところできてほしい音がバチンとハマってきてこれこれ!!となる。生理的に気持ちいいし、不思議になつかしさみたいのない? いろんな作品で聞き慣れているだけかもしれないが……笑

ラドゥーとアルマンがバチバチ言わせるデュエット「Man To Man」が非常によかった。同じ旋律が何度も重なって気持ちが高揚していくワイルドホーン節!デスノートの月とLのあのデュエットを思い出してたぎった。てか彼の中で「男2人」のイメージがこういうアレなんだなぁと思ってちょっとにやにやしてしまった。ジャンル移っても違うカプで同じシチュエーション書いちゃうんだよな〜好きだから!みたいな感じでしょ。わかるよフランク!!

「自分がやってきたことを誇らしいとは思ってません。でも、恥じてもいません」

このセリフよかったな。マタ・ハリという人の人生の意味が凝縮しているようで(実際の史実上ではなくではなくこの作品におけるね)。

「いつだって愛を込めてよ」のリフレインもよかった。愛はいつだってどんなときでも、自分の意思さえあれば込められてすごい。

ミュージカル『イリュージョニスト』

今さらにもほどがあるけれど、このクソみたいな2021年における強烈な光の記憶としてこれだけは書いておかなければならない。

1月27日、ミュージカル『イリュージョニスト』を日生劇場に観に行った。演出はトム・サザーランド。世界初演。ありえないほどのいくつもの困難を乗り越えて迎えた初日。

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作品が発表されたのは2020年6月だったようだ。大好きな愛希れいかさんが出るし、他のキャストも実力派ばかりだし、何より世界初演!!のわくわく。しかし、新型コロナの影響はいつまで続くのか…という気持ちもあった。この時点では上演は年末12月の予定で、それまでには世界は元に戻っていればいいな、きっと戻っているだろうと思った(甘かった)。

1ヶ月後、衝撃的な訃報があった。当然、頭によぎった。イリュージョニスト、どうなるんだ。

11月になって続報があり、キャストを変更すること、公演は1月後半と少し延期になることが発表された。長い沈黙のなかでいろんな人がいろんなことを考えたんだろうと思った。とにかくやるんだ、前に進むんだ、って意志を感じた。

12月、お稽古がはじまった報告があった。と思ったら、キャストやスタッフに新型コロナ陽性者が複数人出たという悲報があった。稽古は中断になって、当初の演出プランを変更し、演出やセットを簡易的にした「コンサートバージョン」に切り替えるとされた。暗雲。

年末にかけて東京の感染状況はガンガン悪くなっていった。「勝負の3週間」とかもはや懐かしいね(なんだったのか!)。年が明けたら1日の感染者数は2000人の大台を超え、緊急事態宣言が出た。

ただでさえ初演の作品、ニューヨークやロンドンのクリエイティブチームは来日できていないわけで現場は超大変であろうことは想像できる。これ、で、できるんか…?ただチケットを持っているだけの立場なのにハラハラした。

1月14日、10日程度を予定していた公演期間を3日間、5公演のみに縮小するという報があった。

たった3日、たった5公演。採算度外視だとしか思えない。感染対策的にも興行的にも、もしかしたら演者の精神的にも、もはやスパッと中止してしまった方がいい面もあったのだと思う。それでも、形を変えてでも、完璧じゃなくても、とにかく幕を開けることを選んだ必死さに胸がぎゅっとした。

正直行くか迷った。今外に出るのもなんか…という気持ちもそもそもあったし、当時あまりにも自分に元気がなく、欠けていることを知って見るのはしんどくなってしまうかもしれないと思った。いつか完璧な形で上演されることを信じて待つのも今の自分のメンタル的にはありだなと思った。

でもいろいろ考えて行くことにした、初日のチケットを取り直した。

目撃

久々の日生劇場は相変わらずいい劇場で、でも空気はものものしかった。厳戒態勢な上、ちょっといつもの観劇とは違うピリピリ感があった。開演前の、鋭い沈黙がすごかった。「楽しみだね〜」という無邪気な空気じゃなくて、「今からこの舞台の上で起こることを見届けてやる」というギラギラした無数の熱があった。

休憩なしの2時間ぶっ続け。すごかった。観劇というより「目撃」という感じだった。

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コンサートバージョンとは一体?だったけど、もうこれはこれでひとつの演出形式としてありでは?と思わせられるくらいの完成度だった。

舞台の真ん中の少し高くなった空間に、場面ごとにキャストが入れ替わり立ち替わりやってくる。セットがないからこそ想像の余白があって、ミステリアスなこの作品にすごくあっていた。キャストの熱の入り具合もすごくて、曲も荘厳で格好よくて……なんだか本当によかった。

海宝直人さんはいやはや歌声が最高すぎた。この作品の楽曲にとても合ってた。奇術師・アイゼンハイムのとらえどころのなさ、目で追ってしまう魅力が出ててすごくよかった。いや本当に本当に本当に大変だったろうな。どんな苦労の中でこの役を完成させたんだろう。……めっちゃよかったです。

愛希れいかさんのソフィーはソロの曲が超〜〜よくて泣いた。ドレスの着こなしが一級!大好き!あと平手打ちが似合いすぎる(?)。ちゃぴさんって宝塚時代からビンタする役多くないですか?気のせい!? ビンタの仕方が美しいというか、表情と佇まいがキッとしてて好き。ありそうでなかった役ですごくおもしろかったな。また絶対演ってほしい。

成河さんがモラハラ気味の皇太子役をやるのはさ……絶対いいじゃん。いいに決まってるのよ。冷酷で偉そうで性格悪そうで最悪に最高でした。もともとのキャスティングで海宝さんがやってたらどんな感じだったのか気になりすぎる。

濱田めぐみ様は、大きなハットにナポレオンジャケットにパンツの衣装だけで1000点。ジーガ、見た目から大好き。歌も最高。

栗原英雄さんは安定感と安心感しかない…。周りが華やかな中でずうっと渋くあるのが逆にスパイス。歌も最高。

そして生オーケストラのパワーがありすぎてビリビリきた。あ、これだ。これが足りなかったんだ。と思った。久しく浴びていなかったから、体が生き返っていく感じがした(まじで!!)。普段はオーケストラピットの中にいる楽器隊のみなさんが、こういう演出だからこそ舞台の中央奥に鎮座していて、真ん中から音が飛んでくるのも新鮮かつ幸せだった。楽しい………

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というわけで、2時間あっというまに終わった。

販売数を制限していたので満席でない日生劇場だったけど、拍手の音はものすごく大きくてみんなの思いを感じた。これは客席と舞台の上合わせて「みんな」だ。

雑談する暇もなかった

つい先日、海宝直人さんのオンライントークイベントの配信があって、ゲストは愛希れいかさんで2人でイリュージョニストの話もしていた。

相当な場数を踏んできているはずの2人が「イリュージョニストは本当に大変だった」「大変だったね」と何度も何度も何度も噛み締めていて、その厳しい過程を改めて感じた。「いつもは共演者の人と雑談するけどそんな暇は全然なかった、ずっと役の話をしていた」って。ただでさえ初演の作品はやることが多いだろうに、それだけじゃなかったもんね。

初日、初演の前は異様な緊張感に包まれていたと本人たちも言っていて、そうだったよねやっぱり、となった。愛希さんは幕が上がるまでにいろんな壁がありすぎて「『もうやめて楽になりたい!』って気持ちと『何がなんでもやり遂げたい』って正反対の気持ちが交互にきた」(ニュアンス)と言っていた。

あとトム・サザーランドがソフィーの役を"manipulate"(操る、巧みに操作する)と説明していたっていうのがよかった。そして「本当に"チェンジマン"だった!」って話。直前までひたすら変更、変更、変更、だったらしい。Zoom越しでそれはすごい。

あんなにずっと一緒にいたのにようやくゆっくり話せた、と笑う2人の配信を見ながらこのブログを書かなくてはとなったのであった。海宝さんちゃぴさんありがとう。

最後にこれはどうしても言いたいけど………やっぱり私は三浦春馬さんのアイゼンハイムがめっっっちゃくちゃ観たかったよ!!!彼ならどんなイリュージョニストになったんだろう。出演者もスタッフもみんな、深い深い愛と悲しみを抱えて、血のにじむ思いで幕を上げたんだと思う。そういう情念があった。

結局使われることはなかった最初のポスターがすごい好きでした。主演もヒロインも顔を隠すというかっこよさ。しびれるね。

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エス、全てにイエス。何にでもイエス

最後に、脚本家のピーター・ドゥーシャンがNY Timesに寄稿した「イリュージョニスト」初日に向けてのエッセイの和訳が公式サイトで公開されているんだけどこれが超よい。泣いちゃう。ぜひ読んでほしい。

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何があっても、この公演を実現したいと私は考えていた。私が関わっている作品のうち既に、2020年に予定していた地方公演が2つ中止になった。1つ目は脚本を手掛けたミュージカル、もう1つは脚本の監修を務めていた作品。この追い込まれた業界で働く多くの人と同じように、たとえ小さな欠片でもいいから、私も何かしらの成果を残したいと、必死になっていた。

7月18日、朝起きると一通のメールが私のもとへ届いていた。30歳の若さで、三浦が亡くなったと日本のメディアが伝えた。カンパニー全体がショックを受け、悲しみに包まれ、どのように進むべきか、果たして進むことができるのか悩んだ。

これまで、私は「ショー・マスト・ゴー・オン」に対して懐疑的だった。許されないような労働行為を許容するよう、労働者を強制する言葉のように感じていたからである。しかし、今回はこのフレーズの中に、真剣な思いを感じていた。演劇とは、本来、コミュニティのものである。今辞めてしまうより、公演に関わる全員が集結し、上演することの方が、少しでも癒しになるはずだ。諦めることで、一体何を得られるのだろうか?

そして、プロデューサーたちから、いくつもの質問が飛んできた。東京で隔離期間を過ごすことはできるか?どれくらいスピーディーに日本領事館に行くことができるか?(救いの手が伸びた:日本が就業ビザを許可しはじめた!)作品の幕間休憩をカットしてもいいか?(お手洗いでソーシャルディスタンスをとるため、休憩が長くなってしまう。)スケジュールをずらすことは可能か?公演期間を短縮することは?

エス、全てにイエス。何にでもイエス。何が何でも上演をしたい。

信頼のおけるいつものZoomで、私は1月27日の初日公演を観劇した。カーテンコールでは、喜びと安堵で役者たちは嬉し涙を流した。終演後、プロデューサーの一人がスマートフォンを持ち、各楽屋を歩き回り、私たちもキャストに思いっきり祝福を浴びせることができた。


スクリーンというフィルターを通しても、舞台裏の歓喜と興奮を感じとることができた。7000マイル近く離れた場所からでも、私は公演初日の高揚感を経験した。再び演劇を作っている、作品を上演している、と。

世界に真摯に寛容であること。三浦春馬さんとキンキーブーツ

正直、彼のことはあまり知らない。追悼できるほど知らない。

でもこの1週間ずっと彼のことが頭にあった。私の中であまりにも鮮烈に焼き付いているからだ。あの瞬間の猛烈な生のエネルギーと、唐突な訃報がどうしても結びつかなくて何度もこれは夢じゃないかと思った。

この人をもっと観たい、ずっと観たい、どんどん新しい扉を開いていってほしい。特別な「推し」ではないのにそう思わせる、人を魅了する圧倒的な引力が彼にはあった。

三浦春馬さん。「キンキーブーツ」でのあなたは本当に最高でした。

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三浦春馬&STAFF INFO @miuraharuma_jp(2019/04/16)



彼のことはあまり知らない、けど、それだけは自信を持って言える。あの瞬間が嘘じゃなかったことをこれから先も思い出せるように、自分のために書く。

最高すぎて言葉を失った2016年のこと

2016年の初演、3日目に観た。一人で来たのを後悔した。今すぐこの感動を誰かと分かち合いたくて、見ず知らずの人をつかまえて「最高でしたね!!??」と話しかけちゃいそうなくらい興奮した。多分そういう人がたくさんいて、あの劇場ロビーにはちょっと異様なざわめきと熱気があった。

 強いメッセージがあっていい意味でシンプルなストーリー、とにかくアガりまくるシンディ・ローパーの曲、きらびやかで美しいドラァグクイーンたちのパフォーマンス、そして圧倒的にハッピーーーーーな幕切れ!!!!!

なんとかチケットをかき集めて初演も再演も何度も見て、毎回ボロボロ泣いた。別に感動物語ではないのに、優しくて熱くて高潔で泣いてしまう。

わたしも自分を勇気づけるハイヒールがほしくて、劇場を出て熱い体でピカピカの靴を買いに行った。それくらい力があった。客席じゃないところで人間の行動を変えちゃうくらいの。

 

 

 美しい人たち

この年の春、帝国劇場でやっていた「1789」に出演していた小池徹平さんとソニンちゃんが次も共演する、ということで「キンキーブーツ」のチケットをとった。なので、私はこのミュージカルのことは名前しか知らず、三浦春馬さんに特段思い入れがあったわけでもなかった。

でも、めちゃくちゃ目を奪われた。持っていかれた。本当にすごかった。圧倒的な華。その華に負けない歌とダンス。ええ……こんなに舞台でバチバチに輝いちゃう人なのかよ!

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BWミュージカル「キンキーブーツ」 @kinkybootsjp(2017/02/27)

真っ赤なギラギラのタイトスカートのドレスに、いかついハイヒールで歌い踊るカリスマドラァグクイーンのローラ。筋肉隆々で美しくて強くてカッコいい。

三浦春馬という人の立ちふるまいだけで、「ドラァグクイーン」は単に「女装」ではないということがあまりにも明確にわかって最高だった。

彼らは「女」になることを目指しているわけではないのだ。性別がどうこうじゃなくて自分らしく輝くためにどんなスタイルを選択するか、って話なのだ。

 

 

2016年の日本はまだまだそのあたりが今よりも意識されていなかったようで(と思うと、数年でまあまあ社会は変わりますね)報道によっては「三浦春馬、女装に挑戦」的に取り上げられているものがそこそこあって「違うんだって!!!!」「てかそこがテーマの根幹じゃねえか!」となったのを覚えている。

人気俳優が女性の格好で女性の言葉で演技することが、ミニスカートでハイヒールを履いているその突飛に見える外見が、「ヤバい」わけじゃなくてさ……ということを、誰よりも彼自身が心底理解していたから、そのプライド、真剣さが客席にもビリビリ伝わってきたんだろうなと思う。

 

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BWミュージカル「キンキーブーツ」 @kinkybootsjp(2019/05/28)

ローラの仲間たちのドラァグクイーン、エンジェルスのみなさんももちろん男性で、そして本当にキュートだった。カツカツとヒールを鳴らして(稽古は大変だったらしい。ヒール……大変だよね)、つけまつげバッチリの目で妖艶にウインクする。メイクも日に日にうまくなっていく。

誠実で真面目で繊細で力強い春馬ローラの姿勢がみんなに伝播しているんだろうな、と思わせられた。「女装w」って悪ノリ感や照れみたいな空気がミリもなく、全員が目一杯「美」を楽しんでいるのが超超わかる。みんなとてもかわいい。

 

 

三浦春馬なんて「イケメン」枠でいくらでも仕事ができるだろうに、この役をここまで魂を込めてやるんだな、とテレビでしか彼を知らなかった私は思った。「2013年にブロードウェイでビリー・ポーターの初演を観てから、ずっと憧れていた」と話していて、そうなんだと思った。

ビリーのローラは超超超超かっこよくて気高く、まだ若い三浦さんが彼に憧れたのはすごく素敵だと思った。


Billy Porter, Tory Ross - Sex Is In The Heel (Kinky Boots)

 

 「おかしくない、大事なことだよ」

2019年、再演の記者会見でのやりとりがファンのあいだで話題になった。

「初演と再演の体づくりの違いについて」振られた三浦春馬が、「以前(初演)は筋肉質な大きな体を目指していたんですが、今回は“美”を追求したというか……ちょっとおかしいですが……」と照れ笑いしながら話すと、記者から笑いが漏れる。

と、小池徹平が間髪入れずに「いやおかしくない、大事なことだよ」って言うのだ。

 

 

この作品の本質みたいなものが、この数秒に詰まってるなと思った。

愛とリスペクトを持って、相手にちゃんと向き合って、理解しようとする。 その人の考えや姿勢を尊重する。

それはまさに劇中で何度も出てくるメッセージ、「あるがままの他人を受け入れろ」ってそのものだ。 「自分」じゃなくて「他人」ね。

「あるがままの他人を受け入れろ」

正直、字面だけで見たら説教臭くない? ミュージカルって世界の真正面からきれいごとを大声で言っていく、その貫く力が大好きだけど、なんとなくくすぐったいな〜って斜に構えた私は思ってしまう。

で、日本人キャストのキンキーブーツを観て私が感動したのはそこで、この「きれいごと」が上滑りせず、めちゃくちゃ説得力があったのだ。

それは多分、わからないけど、役者自身がお互いの関係性の中でそうあろうとしていたからだと思う。寛容性とは何か、ジェンダーをどう考えるか、物語の中だけとしてじゃなく今目の前にあるリアルな問題としてちゃんと向き合おうとしていたからだったと思う。*1

だからといって「説教臭い」で終わらないのでミュージカルって装置は最高だ。超超楽しい。エンタメと世界への真摯さのバランスがちょうどよく、それは本当に三浦春馬さんや小池徹平さんはじめキャストのみなさんの真摯さだなあと思った(割愛するけど小池徹平のチャーリーもソニンのローレンもめっちゃ好き!!!)

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BWミュージカル「キンキーブーツ」 @kinkybootsjp(2019/04/27))

もし希望が叶うならば

再演のパンフレットで、三浦さんはこう話していた。

2度目の出演となった今も、僕にとって『キンキーブーツ』は夢であり目標です。挑戦できる環境にいるのはとてもありがたいし、幸せなことだなと思います。もし僕の希望が叶うならば、この後も再演を続けて2年か3年に一度、「夢を掴みたい」と思う自分を見つめ返せる場所になったらいいなと思います。

うう……苦しい。切ない。叶えさせてよ。またこの景色を見たかった、私たちも。 

見てほしいな、三浦春馬をなんとなくしか知らない人に、ローラを。これからも。

アミューズさんはDVD化を検討していくと答えてくれているそうだから、せめて叶うといいな。そしたら何度でも思い出せるね。

日本の舞台では珍しく、カーテンコールで観客が総立ちになって踊って歓声を上げるんだよ。そういうパワーがあるんだよ。すごい演目だったんだよ〜〜!! 

何度も再演を重ねて、その度にパワーアップして、円熟して、いろんな魅力を知る人が増えて、「わかる〜、キンキーブーツの三浦春馬最高だよね、私は初演から観てるよ!!」って自慢したかったよ。

ローラが代替わりしたらしたで「やっぱり三浦春馬ってすごかったよね」ってニヤニヤしながら、あの最初の日、叫びそうになりながら新国立劇場の階段をフラフラ降りた日を思い出したかったよ。

あ〜〜〜〜〜〜〜〜10年後、20年後、絶対かっこいいおじさまになっただろうな。見たかった。どこまで行くのか、たどり着くのか見せてほしかった。

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JUST BE WHO YOU WANT TO BE(なりなさい、自分がなりたい自分に)

 

アーティストとしての新曲『Night Diver』もちょっとかっこよすぎるんだよな、曲もダンスも……。これでファンになっちゃう人絶対いるでしょ。こんなのを遺していくなんて、なんて罪深い人なんだ。

瞼閉じて映る世界

そこに君がいるならば

もういっそこのままでいいや

いつまでも忘れられなくて

 


三浦春馬「Night Diver」Music Video

 

生きてほしかった、なんて無責任に言えない。人の心の中なんて誰にもわからない。直前の言葉をなぞっても、過去の言葉を拾い集めても、何度でも「なんで」と思ってしまうけど、「なんで」なんて明確にないのかもしれないね。理由を知りたいと思うのはおこがましい。

だから、客席に見せてくれていた姿だけを信じるし、覚えていることにする。あの時間は別に嘘でも偽りでもない、それはそれで本当のあなたでしょうから。

 

R.I.P.  どうぞ安らかに。

明日はあの日買ったハイヒールを履く。

 


三浦春馬:ミュージカル『Kinky Boots』ゲネプロダイジェスト

*1:ちなみにローラのセクシュアリティについて脚本家のハーヴェイ・ファイアスタインは「ローラはドラァグクイーンなだけでゲイではないよ」、演出のジェリー・ミッチェルは「俳優には自分の好きなアプローチで演じるように言ってきました。俳優自身にゲイなのか、そうでないのか決めてもらうのが私は好きですね」と言っている(再演パンフより)。

2019年のよかった本11冊(いまさら)

もう2020年も6月ですが、2019年読んでおもしろかった本をまとめておく。

おもしろかった本で思い出せるだけでこれだけあるので、久しぶりに本をたくさん読んだ年だったんだな〜。

なぜなら、インターネットに飽きていたからである……(なんかここ最近毎年飽きている気がするが…)(逆になんだかんだ居座っていることがわかるな!)

本のいいところは、読んだらカウントされるところだ。「今月何冊読んだ」の数が増えていくのは楽しい。KindleとBookLiveのアプリに表示が増えていくのは達成感があって楽しい。

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掃除婦のための手引き書

すごい本だった。すごい小説だった。すごい短編集だった。

4人の書店員さんがおすすめの本を紹介するイベントであげられていて買った1冊。『掃除婦のための手引き書』、どこか牧歌的なそのタイトルの響きを盛大に裏切られた気もするし寸分違わずぴったりだった気もする。

私の海外女性作家のオールタイムベストはミランダ・ジュライだけど、ジュライの短編が食卓でゆらめくろうそくなら、ベルリンの短編は雨ざらしの非常階段の点滅してる蛍光灯って感じだ。

暴力的な描写、荒んだ描写もあるのできつい人はきついかも。優しく暖かくほのぼのした小説ではないです。

中島京子さんのレビューが本当に名文でしびれる。これだけでも読んでほしい。

人生はただ苛酷なわけでも、ただおかしいわけでも、ただ悲しいわけでも、ただ美しいわけでもなく、それらすべてであり、それ以上のものだ。それをわからせてくれるのが小説で、人生をそのように見る方法を提供するのが小説というものなのだ。ルシア・ベルリンの短篇は、それを私たちに教えてくれる。

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この夏のこともどうせ忘れる

漫画家・絵津鼓さんの新刊を調べていたら検索結果にこの本の書影が出てきて、惹かれて買った。

この表紙、背中だけで勝負しててすごくないですか? 著者さんと編集さんの気概。

絵津鼓さんの描く人間たち、男女ともに揺らぎがあって魅力的で大好きなのですが、 あ〜〜こういうところが好きだ、と思ったのであった。顔や表情なくてもこういう絶妙なゆらぎを出せるんだなぁ。見方によっていろんな一瞬に見える想像の余地というか。

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いろんな「高校生ふたり」の短編集。男男も女女も男女もあって、全部友情とも恋愛とも言い切れない距離感。

とにかくタイトルの情感が素晴らしい……。「この夏のこともどうせ忘れる」、そうとしか言いようがない薄暗くて気怠くて蒸し暑い夏の話。各話タイトルの温度感が好きな人はきっと好きなはず。

はいはい、なるほどね〜こういう感じね、こういう青春系ね、とわかった気になって読み進めていったところで「生き残り」という一編の強靭さにぶっ飛ぶ。すごい。3回くらい読んだ。今の時代のジュブナイル小説でとても好きでした。

Blue

Blue(ブルー)

Blue(ブルー)

2019年のフィクションベスト。魂奪われてしまった。何度も何度も殴られて血は出るしあざはできるし痛くて苦しくてキツいんだけど、どうにかして最後までたどりつきたくなる。

平成という時代が始まる日に生まれ、終わる日に死んだ一人の男の人生から見る社会の暗部。今ここにある地獄。めちゃくちゃしんどいのにページ繰る手を止められなくて一気に読んだ。

児童虐待、子どもの貧困、非正規労働、ロスジェネ、引きこもり、ネカフェ難民、戸籍のない子ども、パンクする児童相談所、外国人技能実習生……

平成の闇が全部入りで自分が生きている世界と地続きで、絶対どこかでその地獄の残像を目にしているから胸がざわざわする。

著者の葉真中顕さんははてなブロガーだよ!!「俺の邪悪なメモ」だよ! 他の小説もおもしろいよ! あのかわいくて邪悪なアイコン。

聖なるズー

聖なるズー (集英社学芸単行本)

聖なるズー (集英社学芸単行本)

12月発売だけど、2019年ベストに選んでいた人が周りでけっこう多かった。それぐらい鮮烈な1冊。

あるきっかけで動物性愛を研究対象にすることにした著者がドイツに渡り、犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズーフィリア(ズー)」たちの話を聞いていく(「獣姦」と「動物性愛」は違う)。

ズーであることを隠している人も当然多い。「聞かせてください」と突然押しかけてペラペラ話してくれるようなことでもないから、著者はコミュニティに敬意を払いながら少しずつ距離を縮めていく。彼らの生活に寄り添う。

動物とのセックスの話も赤裸々に出てくる。私も含め普通の人は(という言葉をあえて使おう)「動物を性的に愛する」ということがピンとこない…どころかむしろ嫌悪感すら感じる人が多いと思う。私も読む前はゲテモノじゃないけど、もっと、センセーショナルなものを想像した。

でも、いい意味で裏切られる。共感できるかは別として、彼らの考え方を知ることで相対的に自分の中の「愛」の枠組みについて考えさせられる。対等な関係とは何か、相手を尊重するとはどういうことか、愛とセックスとは何か。

「セックスの話題はセンセーショナルだから、みんなズーの話を性行為だけに限って取り上げたがる。だが、ズーの問題の本質は、動物や世界との関係性についての話だ。これはとても難しい問題だよ。世界や動物をどう見るか、という議論だからね」

本当に動物の権利を考えているのであれば、彼らの「性的な」部分も含めて受け入れるべきではないか、去勢や避妊を強いることは人間本位の不当な人権(獣権?)侵害ではないか――という問いがおもしろい。この点に関しての著者の考察もすごくおもしろい。

いろいろ考えたことは山ほどあるけど、かんたんに言うのが難しい本だ。そして、その複雑なものを複雑なまま突きつけてくれるのがうれしい。読者への、人間への信頼を感じる。

ハリー・ポッターと呪いの子

※JKローリングの発言を巡る一連の騒動は知っているけど、読んでおもしろかった事実は変わらないし、ダニエル・ラドクリフの「あなたの読書体験は真にあなたとその本の間だけのことで、神聖なもの」「あなたがあのシリーズから感じたものが全てだし、今回のコメントによってそれがあまり汚されないでいてほしいと願っている」というコメントに敬意を表してそのままにする。


ハリポタGOリリースきっかけ(たった1年前なのかよ!)で今さら一気読みしたんだけど、おもしろすぎた。

ハリーの3人の子のうち1人だけスリザリンに組分けされてしまったアルバス、マルフォイの息子スコーピウスと親友になり…ってあらすじだけでもう破壊力がすごい。

一度引きずり込んだオタクは一生弄んでやるという作者の気概を感じる。ハリポタで育った世代としてはローリング氏は親鳥だな……。刷り込み。

舞台前提の作品だから、小説じゃなくて脚本形式(セリフとちょっとだけのト書き)なんだけど、観劇する人間からすると演出はどんなんかな〜っていくらでも想像できるから逆にめちゃ楽しい。

数年前にハリポタ全巻一気読みしたときも超思ったのだけど、このシリーズはハリーを聖人君子に書かないのが本当にすごい。

スーパーヒーローな主人公にする方が簡単だろうに、嫌な部分も、ムカつく部分もあけすけにするところに人間を感じる。『呪いの子』はさらにそれを強く思って、「親」という立場だからこそ、彼の歪みや揺らぎがドロドロと出てて本当にアツい。思えばジェームズ・ポッターも業を抱えていたわけだよな……。

ホグワーツに救われた魔法界の英雄の息子がホグワーツって、しっくり合わない人にはそんなに楽しいところじゃないんだ」って父親に吐き捨てるのがよすぎる。よすぎるよ。

あのハリー・ポッターの息子がグリフィンドールじゃなくてスリザリン!?って瞬間がめちゃくちゃ簡素に書かれて、あっというまに1年目が終わって、すぐに「今日から新年度が始まる憂鬱な9と3/4線」になるのがいい。そうだ、学校がつまらない人間にピカピカの新入生1年目の思い出はないのだ。英雄の息子でも。

真夜中の陽だまり ルポ・夜間保育園

真夜中の陽だまり ルポ・夜間保育園

真夜中の陽だまり ルポ・夜間保育園

超すばらしいノンフィクション。読めてよかった。

博多にある夜間保育園をめぐる、3年半のルポルタージュ。深夜まで働く親子のためにある夜間保育園って存在、そもそもみんな知ってる? 私は知らなかった。どんな世界なんだろ?と何の気なしに読み始めてすごく勉強になったし感動した本。

保育園をめぐるあれこれはこの数年社会的にいろんな角度からフォーカスが当たっているけれど、本当にたくさんの人の尽力で少しずつ社会が変わってきたことがよくわかる。この本で描かれる努力と現状、「夜の子」たちの世界の話と見せかけて、何も他人事じゃない。

メインの利用者は水商売のお仕事してるお母さんたちなのかな?と先入観で読むと、意外と違う実情がある。本当にこの場所に行き着いてほしい人たちにはなかなかつながりきらない歯がゆい現実。

今まさに新型コロナを巡って「風俗業などで働く人が給付金の対象外」って話があるけど(一瞬ネットで紛糾してもうだいぶ話題が鎮火してしまったがまだ対象外のままです)、いろんなことがすべて地続きなんだなって思う。要素要素のテーマはすごく深くて考えさせられるんだけど、重苦しいわけではなくとっても読みやすくておすすめです。

お砂糖とスパイスと爆発的な何か

フェミニスト批評」という切り口で、あんな映画やこんな演劇を見てみる試み。作品ごとの批評自体もおもしろいんだけど、私はこの本のまえがきがめちゃくちゃ好き。

作品が興味深く思えるというのは、作品が優れているというのとは違います。(略)ひどい作品を見た後でそれに関する批評を読むと、「そうそう、そこがそういう理由でひどかったんだ!」と思うことがあると思います。批評を読んだ後でもその作品はひどいままですが、ちょっとだけ興味深くなりました。

気をつけなければいけないのは、「自由な解釈」というのは実は全然自由なんかじゃない、ということです。人間は今まで行きてきた世界によって、知らないうちにものの見方を規定されてしまっています。(略)私にとっては、その檻を破る道具がフェミニスト批評です。これを使ったほうが私は作品を楽しめるし、ひょっとすると私以外の人たちにとってもちょっとは楽しくなるかもしれない、と思っています。

私は共感至上主義というか、好き嫌いがすべてに優先するような昨今の空気がすげ〜〜〜嫌なので、批評ってジャンルは共感を求めない(というと言い過ぎ?)ところがいい。「好きじゃない」「面白くない」と「興味深い」は両立する。

北村さんの批評自体は自分とは視点が違ったり、それこそ共感できなかったりする箇所もあるのですが、それこそが批評の醍醐味だよね。私とは違うけど「なるほどそういう見方もできるのか」とは思う。そういう訓練。

言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか

M-1の盛り上がりの後に、そういえばこの本話題になってたな〜と思って何の気なしに読んだんだけど、おもしろくてノンストップで読み切ってしまった。

全然お笑い詳しくないけど、自分でも知ってるレベルの有名なコンビの凄さが、その名を出して具体的に語られるのでわかりやすい。Netflixで過去のM-1まるごと配信されているので「この年のこのネタ」を見られるのも楽しい。

今年は山里亮太『天才はあきらめた』も若林正恭『ナナメの夕暮れ』も読んだので芸人本づいていた。どっちもおもしろかった。お笑いって言語化なんだな〜と思った。

天才はあきらめた (朝日文庫)

天才はあきらめた (朝日文庫)

「一番の友人にして、一番潰したい男。それが、ぼくにとっての山里亮太である」。『天才はあきらめた』の解説での若林の言葉、すべてが完璧なフレーズでよかった。若林がテレビで雑ないじりされてると山ちゃんから「あいつ許せない。悪い評判流しとくからまかせといて」ってLINEくるって話もいい。完全に話がずれた。笑

サカナとヤクザ

タイトルだけで最高。アワビにナマコにウナギ、こんなにおおっぴらに密漁が横行している現実を突きつけられてマジで??ってなる。

漁業は本来、農業と比べて「略奪」的な産業構造であるという下りがおもしろかった。

日本で取引されている45%、およそ906トンが密漁アワビの計算になる。我々はアワビを食べる時、2回に一度は暴力団に金を落としているということである。史上に流通する半分が密漁アワビ、言い方を変えれば盗品だというのは異常な事態という他ない。

鈴木智彦さん、新刊も気になる。

ヤクザときどきピアノ

ヤクザときどきピアノ

育休刑事

育休刑事 (幻冬舎単行本)

育休刑事 (幻冬舎単行本)

育休中の男性刑事が子供を赤ちゃんを抱えていろんな事件を解決していく話。

……っていうと、推理ものに赤ちゃんがトッピングされてるだけ?って感じですが、そうじゃなくて、赤ちゃんの存在にちゃんと意味があり、直球でストーリーに生きてくるのが新鮮でおもしろい。

冒頭から抱っこひもの記述、赤ちゃん連れて外出する時の苦労あるある、記述や注が詳細すぎて身に覚えがある人は「これはわかってる人が書いてるやつ……!」ってなるはず。笑

今育休中とか、子どもが小さいとか、近い境遇の人は絶対おもしろいと思う(ニッチだな!)

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

もはや紹介するまでもない2019年の大ベストセラー。私が説明するまでもなくめちゃくちゃ素晴らしい本。

差別って? 分断って? 多様性って?

否が応でもそういうのが大事になっていくのは、もう絶対確実に明らかに時代の流れだけど、具体的に何をどう考えていったらいいの? のケーススタディとしてすごく勉強になる。子どもたちの鮮やかな感性に、読んでるこっちも傍観者でいられなくなる、脳みそをこじあけられる。

ブレイディみかこさんの息子との距離感が本当によいし、対子どもに限らず対人間への目線としてこういう感じを目指したい。「息子の人生にわたしの出番がやってきたのではなく、私の人生に息子の出番がやってきたのだろう」って言い回しがすごくいいよな〜〜!と今ぱらぱら読み返して思い出した。

さんざん手垢のついた言葉かもしれないが、未来は彼らの手の中にある。世の中が退行しているとか、世界はひどい方向にむかっているとか言うのは、たぶん彼らを見くびりすぎている。


はあ、本当に今さらだけど3年後くらいの自分が読んだらいろいろ思い出しておもしろいかなと思って書いた。

今新型コロナの影響で在宅勤務が続いているので、通勤時間がないと本が全然読み進まない(というのも、いつかのために書いておこう)。

プリンセスは王子様の側でドレスを着てるって誰が決めたの?

Sponsored by 映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」


12月21日(金)公開の映画『シュガー・ラッシュ:オンライン』を、一足早く見てきました。よかった。インターネットの時代を生きる子どもたちと、そして大人のための物語だと思った。元気が出た。たくさんにやにやして、少しだけ泣いた。インターネットが好きな人は見てほしい。ふあー!ってなってほしい!



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2人は“人気YouTuber”を目指す(マジで)

主人公の2人はアーケードゲームの世界のキャラクター。お話としては、ゲームの中で生きる彼らは夜中、ゲームセンターが閉まった時間に……?という、『トイ・ストーリー』のゲーム版みたいな感じだ。前作『シュガー・ラッシュ』には往年のゲームキャラがたくさん出てきて楽しいので、そちらを先に見るのもおすすめ。パックマンとかクッパとかソニックとかガンガン出てくるよ!



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緑のパーカーを着た、目がキラキラしたちっちゃな女の子・ヴァネロペは、レースゲーム「シュガー・ラッシュ」の天才レーサーでありプリンセス。親友の大男・ラルフは、別のゲームでビルを破壊する悪役キャラ。メインの2人が、男女のでこぼこペアなのがまずいい。リッチ・ムーア監督は前作『シュガー・ラッシュ』のあとに『ズートピア』をやってる人なんです……と言うと興味を持ってくださる方もいるでしょうか。そういえばズートピアのニックとジュディもそういうペアだった。

シュガー・ラッシュ:オンライン』というタイトルを聞いたときは、アーケードゲームがオンライン対応になっちゃうって話?と思ったけどそうじゃなくて、ヴァネロペとラルフがインターネットの世界に飛び込んで冒険する話だった。「探してたものを『eBay』(日本で言う『ヤフオク!』)で発見!したものの、間違えて超高額で落札してしまい、資金稼ぎのため手っ取り早く一発当てようと人気YouTuber……ならぬ“バズチューバー”を目指す」……ってこう書くと身も蓋もないけど、本当にそういう話です。イマドキ!

SNSのコメントは読まない方がいい、メンタル病むから」など古来からのリアルな教訓(?)も随所に含まれていて、親の目から逃れてインターネットで育った身としてにやっとしながら全力でうなずいた。本当にそうだよね。スマホ時代のキッズも知っておくべき大事なことだわ。

大人の皆さんにはとにかく予告編を見てほしいのですが、AmazonFacebookGoogleTwitter……とおなじみのサービスのロゴがガンガン出てきて楽しすぎる。もう1回見たい、静止画で見たい、アップで見たい~~!と思うシーンがたくさんあった。電脳世界を生きるアバターたち、というと『サマーウォーズ』を思い出すけど、まさにああいう感じ。カラフルで緻密でエネルギッシュ! 『ズートピア』好きな人も楽しい画面だと思う。



個人的には、とある世界的サービスが終盤のめちゃくちゃいいシーンでめちゃくちゃいい感じでフォーカスされたのが好きすぎた。なんというか……現実の日本では微妙な存在感の子なんです。おいおいお前、名だたる巨人たちを抑えてこんなに目立つなんて推されてるな!?!?と思ってつい笑っちゃった。多分、はてなブログを読んでいるような人は見たらわかってくれると思う、この気持ち。逆にWebサービスに詳しくないとそもそも存在すら知らない可能性、全然あると思います。

パーカーを着たプリンセス!

あと、かっこいい女たちがたくさん出てくるのがいい。超いい。

まず、ヴァネロペがこのキュートなビジュアルで超絶技巧のスーパーレーサーっていうのが最高。かわいくて強い! 好きなものは好きで何が悪い!

そして、予告編でも話題になったディズニープリンセス大集合の場面。これがもう、最高に最高~~に最高でした。ずらっと並んだ14人、ヒーローの女性形、という意味でのスーパーヒロインたちだよ。



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私は正直プリンセスという概念にそこまで思い入れはないのですが、それでもぐっときた。小さなころから「素敵な女の子」のモデルとして横目で見ていたプリンセスたちが、仲良く生き生きとおしゃべりし、それぞれの人生を謳歌している姿が見られるなんてハッピーすぎる。ほとんど初めて、彼女たちを近しく感じた。ずっと、自分には絶対になれない、かけ離れた存在だったから。

ネットの世界の中でヴァネロペはWebサイト「OH MY DISNEY」(実在する公式ファンサイト)に入り込み、“プリンセス専用部屋”に迷い込む。ヴァネロペ自身もシュガー・ラッシュの世界のプリンセスなのだけれど……当然「誰!?」と警戒される。

「ちょっと待って! 私もプリンセスだよ」
「魔法の髪は?」
「……ない」
「魔法の手は?」
「ない」
「動物とおしゃべりは?」
「しない」
「毒は?」
「ええっ……」
「誘拐や監禁は?」
「あるわけないでしょ! 警察呼ぼっか?」
「背が高くて強~い男性に幸せにしてもらったってみんなに思われてる?」
「そう! でもそれがなんなの?」
「「「本物のプリンセスよ!」」」(大合唱!)

プリンセスあるある、そして自虐ネタとも言えるメタジョークを自分たちで言っていくのが面白い。共通項としての「誘拐や監禁」という字面よ。そう言われればそうですわ。ラプンツェルもベルもお疲れ様……。

ドレッシーな皆々様に混ざって、限りなくカジュアルな衣装の、映画を見ている私たち(あるいは女児たち)に最も近しい見た目のヴァネロペが、仲間として受け入れられているのがすごくエモい。かわいい。うれしい。元気出る。

「パーカーを着たプリンセス、ヴァネロペをあの一員に加えてあげるというアイデアを心から気に入ってしまったのです」――脚本家・パメラ・リボンがこのシーンに寄せている言葉がよすぎる。「パーカーを着たプリンセス」! なんて素敵な響きなんだろう。パーカーを着ていてもあなたはプリンセスだし、プリンセスだってパーカーを着て自由に街を走り回ってよいのだ! それが2018年!

このあと、プリンセスたちはいつものドレス姿から変身し、今まで見たことがないくつろいだ姿になるのですが、そのパジャマパーティーの女子会っぷりもすっごくかわいくてアガる。それぞれの個性や能力が爆発してて幸せな気持ちになる! 王子様がいなくてもお姫様の魅力は伝わる、成立するのだ。

予告編のプリンセスたちを見て興味を惹かれたらぜひ見てほしい。なぜならシンプルに、さらに最高に最高なシーンが待っているので……。彼女たちがパワフルにきらめく一連のシーンだけで見てよかった!と思ったし、この映画を見る小さな女の子たちはどんなに勇気づけられるだろうと思った。書きたいけどネタバレだから書かない! でも本当に! ブチ上がります!!!

そしてもう一人のかっこいい女、シャンク。

ヴァネロペが憧れるほどの超絶テクニックを持った、男たちを束ねるスーパーレーサー。黒革のライダースを着こなし、まぶたと唇を真っ赤に染めた、セクシーな大人の女性。



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もうね、好き。大好き。宝塚歌劇団の男役トップスターのような凛々しいお方(その例え!)。ヴァネロペとバチバチファイトする迫力のレースシーンも超かっこいいのですが、ラルフとぎくしゃくしてしまったヴァネロペにかける心のこもったアドバイスが心底素敵すぎて「好き……」ってなります。上司になってほしい。プリンセスたちと並んで、こういうタイプの自立したかっこいい女が出てきて寄り添ってくれるのも、今っぽくてめっちゃいいなと思った。

インターネットはやっぱり楽しい

眠らないインターネットの世界に、最初は恐る恐るだったヴァネロペとラルフ。ここが私の生きる場所だ!と確信を深めていくヴァネロペと、早く元のアーケードゲームの世界に帰ってのんびりゆったり過ごしたいラルフのすれ違いはどんどん深まっていく。

性格も中身も正反対な男女の「親友」が選ぶ未来が、すっごくよかった。ありがちな「めでたしめでたし」の枠に収めない。友情の形はひとつじゃない。2人の関係は、取り巻く世界はずっと同じじゃない。



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リッチ・ムーア監督は、2人について「ひとりは都会に惚れ込み、もうひとりは早く故郷に帰りたくて仕方がないのです」と言っているけど、インターネットという“都会”のきらびやかさ、楽しさをこの映画で思い出した。

そうだ、あのころの私はヴァネロペだった。学校なんて行かずにインターネットしてたかった。インターネットの世界でなら、何をしても(たまにやらかして落ち込んでも)楽しくて仕方がなかった。必死でHTMLやCSSを勉強して頑張って個人サイトを作った。ハンドルネームで呼び合う友達と、リアルの友達にはできない話をたくさんした。何気なく書いたブログにたくさん反応があって驚いた。全部新鮮でドキドキしたな。そうだった、インターネットは楽しい場所だ。

炎上、デマ、スキャンダル、差別、怒号。最近、ネットやSNSにはむきだしのネガティブエネルギーがあふれていて、積極的に加担しなくてもその空気にあてられて、正直疲れ気味だったけど、この映画を見てなんだか初心を思い出した。ネットの世界、ドロドロした側面もそりゃあるけど、クールでハッピーな空間や関係も絶対ある。一歩踏み出せば素敵な同志だってできる。私は私の大都会を、インターネットを諦めない。


映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」の感想 #シュガラお題


sponsored by 映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」(12月21日公開)

はてなブログでは、12月21日(金)公開の映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」と共同で、特別お題キャンペーン「#シュガラお題」を実施しています。この記事はキャンペーンの一環として、もぐもぐさんに作品の感想を執筆いただきました。(はてな編集部)