インターネットもぐもぐ

インターネット、おなかいっぱい食べましょう




ネット上にも明らかに「女子文化」って存在するんだよってわかる同人誌おもしろかったので文フリでどうぞ

明日の文フリにわたしが好きそうな話題ばっかりが詰め込まれた同人誌が出ると聞いて一足先に読ませてもらいました。わーい!

なにしろ特集が「女の子ウェブ」!ですよ!!こんなの読むしかねえ!
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表紙(まぁデータだから厳密には表紙じゃないけど)もかわいいよー。2種類あるらしい。女性向け雑誌意識ですよね。うんうんわかります。

ねとぽよさんには2号で原稿を書かせてもらったのですが、この時のテーマが「女の子ウェブ」でした。そういう言い方はしてなかったけど。

お兄さま方が知らないインターネットについてわたしがあまりにもアツくいろいろ話したために、その気迫に負けて(?)、じゃあお前が生きてきたその世界についてのスピンオフ号でも出すよ、と言われたような気もしないでもないのですがまさかこんな早く実現してくださるなんて思っていませんでした。企画を聞いて、いいですね楽しみ!と言ったくせにわたしは今回1文字も書かずに、むしろ好き勝手くちを出していた(「いやその分析は男目線すぎますよ!」「え、歌詞画も知らないんですか!?浜崎あゆみのとかあったじゃないですか!」)だけなのですけどね…。

もし明日、文フリに行く方がいたら手にとってみてくださいねー。「エ-01&エ-02」だそうです。ブースでは立ち読みとかでき…るのかな…?

詳しい見出しはコチラにあるのでご参照ください。雑誌、じゃなくてEPubあるいはPDFだそうです。そしていずれオンラインで販売するはずです。


…というわけでこれだけ読んでもわかんなすぎると思うので一通り読んだ中で個人的にテンションあがったものを3つ。


1.「ソウルメイトで女子は無敵になれるの」山内マリコさんインタビュー
「ここは退屈迎えに来て」って短篇集で地方で生きるいい意味でなんでもない“女子”たち(年を重ねた主人公でも、これは女性じゃなくて女子の話)を書いた山内さんへのロングインタビュー。おもしろい…。
「ここは退屈迎えに来て」、これ、一見すると王子様を待ってる夢見がちなセリフっぽいけど迎えに来てほしい相手は男じゃなくて(略)ってくだりがとってもよかった。「ソウルメイト」って言葉、よいですね。男の友情は少年ジャンプかもしれないけど、女の友情はなかなか書かれないよねえ。書かれたとしても恋愛と対比だったりして、イケてないことが多いよね。女子校時代を思い出すインタビューだった。


2.インターネットは私たちを幸せにしたか? 放課後インターネット(学級会編)

10年前くらいのインターネットでどうやって遊んでたかについて、主に20代前半の女たちがひたすら4,5時間話し続けるっていうすさまじいイベントがありました。わたしもその場にこっそり同席させてもらってたたんですけど楽しくて楽しくてですね……。今この瞬間「ドリーム小説」を読んだことある人の人口密度が日本で一番高いのはここだわ、って思いました。ハリポタの夢小説死ぬほど読んでたよ…。今夢小説って下火ジャンルなのかなあ。JavaScriptのフォームに名前いれて読む形式は紙の印刷物としての同人誌じゃ配布できないからなあ。

ホームページ・ビルダーでサイト作るのはなんか負け感があったよねとか、Web拍手でファンレター書いてたなーとか、好きなサイトの管理人さんと仲良くなりたかったよねとか、ハリポタとテニプリのコンテンツ力すごかったとか、実在の有名人でなりきりチャットしてましたとか、ドリーム小説はなんか許せないよ!!とか、なんかすごいコアな話がいっぱい出てきてにやにやする。知ってる人はうわーあるある、になると思うし、知らない人はインターネット広いなーとか、女子文化すさまじいなー(いろんな意味で)とか思えるはずです。

デコメと違ってLINEのスタンプは買うしかないから探す楽しさがないよねって話で、「勝手スタンプ」やればいいよ、って展開になったのは大興奮した。そうなのかその手が…!好きな画像とか写真を普通に送ればいいんだよ!って。ドラえもんのコマとかネットに落ちてるネタ画像とか。なるほどなあ。デコメ感ある。

あと、本人が自殺したという彼氏さんからの代筆があって閉鎖してしまった、一世を風靡した(?)メンヘラネットアイドルサイト、I SCREAMのナコさんの後日談はかなり衝撃でした。書いちゃうのもアレなので気になる方は本誌で…。


3.女子が女子アイドルにハマるとき

「はじめてアイドルを好きになったのは3歳の頃で南沙織」と豪語する“アイドルおたく”境真良さんに、女子アイドルの系譜についてお話を聞いています。なんと、同席させてもらいました。わーい。境さんはももクロが大好きだそうなので、わたしはせっかくなのでAKB48の話をしてきました。自分が好きになったのは小学生の頃のモーニング娘。が最初なので、生まれる前から脈々と続く未完成だからこそ輝くアイドル、の歴史を教えてもらったのはとってもおもしろかったです。

しかし、なんといってもハイライトはラストですね……わたしが推していた子が卒業が決まり、最終活動日、最後の握手会、今日でブログの更新もなくなるよ、という日がちょうど取材日で「長いあいだいろんなアイドルを見ていると思いますがどうやって卒業や引退の喪失感を乗り越えてきてるんですか?」というクソ個人的な質問をインタビューの流れぶった切って伺った時の、お返事が、すげーです。ぐっときました。言葉に詰まってしまった。この言葉胸に抱いて生きます。


他にもファッションとかこじらせ女子(震災でこじらせた、は名言だと思った笑)とか、今の中高生女子文化のボカロ小説に関する掘り下げとかあります。
自分たちにはアタリマエのことが外側から分析されると、おもしろがってもらえると、こんな風にまとまるんだなーっていうのがわかったことが一番おもしろかったです。別に懐古厨なわけではなくて、当時まだ周りにネットやってるリア友が全然いないなかで必死でかじりついてどっぷりハマってたこと思い出すと、わたしなんでネット好きなんだろう、こんな長いことおもしろがれるんだろう、って今の自分に返ってくる。もはやインターネットって文化の土壌になれるようなインフラになってると思うし、今の中学生とか全然違うんだろうって思う。

そういえば、アメブロ改造するカルチャーについて学級会イベントで紹介してもらったんですけど、これは感動しました。わたしも必死で素材集めて右下固定とかしてたしCSS書いてたしテンプレートとか借りてたよって。未だに「ランクリお願いします」とか「相互リンク歓迎です」とか書いてあるんだよ。。バナー、GIFでアニメーションになってるし。MIDIじゃないけど音も鳴るし。考えること一緒だね。

姫ブログランキング(このランキング上から見ていくと大変おもしろい)


“あの頃”女の子ウェブにどっぷりだったみなさんにも、ドリーム小説とかなりチャとか知らねーよ…というみなさんにも、おもしろがってもらえるんじゃないかしらって思います、興味がある方はぜひとも~ で、わたしと話してください(ただ自分がこれをネタに話したいだけ)