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「ブログはじめたいなと思ってます、アドバイスください」

Q.
ブログはじめたいなと思っているのです。アドバイスをもらえたら嬉しいです。

A.
ぜひはじめてください。すごく楽しいですよ。
Twitterもだいすきですが、ブログも別の軸でとっても大事に思っています。
これ書こう、と思って日々暮らしているとアンテナの感度が全然違うと思う。言語化できるかどうかは能力よりももっと反復練習みたいなもので、真似とか吸収とか逡巡とかそういう感じです。

うーん。アドバイスなんて上等なものは言えないんですけど。一番大事なのは「自分が当たり前だと思っていることこそ丁寧に書く」、だと思います。とにかく個人的なことを、地に足をつけて書く、それに尽きる。有名人でも専門家でもないんだもの。生活ぶりや考え方に息遣いを感じる「一般人」になりましょう。かっこつけて書いたって読み手はきゅんとこないんです。まじでまじで。

ええっ、こんなの当たり前じゃないの!?と自分が普段ふつうに考えてること、判断してること、人と比べてはじめて違うのかも…って思い始めること、意識しているとときたまあるんですよ。逃さずメモをとるなりしてそこからふくらませるといいと思います。わたしは人生全般で基本的に自分よりも信頼してる誰かの視点を参考にしてるので(鵜呑みにはしない)、それおもしろいね、なるほどね、もっとそこよく知りたい、と言ってもらえたことはなるべく覚えておこうと思ってます。そういうのを拾っていくことが一番です。だって読むのはあなた以外の誰かですから。

あとは逆説的なんですけど「この一文を書きたい」「この言い回しを使いたい」っていうディティールの部分て、すごく大事です。それが浮かばなかったら、わたしは書きません。そのことについて頭の片隅でだらだらと考えてくるとそのうち降ってくる気がしてます。ああこの単語だ、とか。このメタファーだぁ、って。

そういう個人的な見解や思考をあたためる文章書きはじめるときに一番大事なのは「自分が書きたいことって結局なんなんだろ?」を自覚することなんですよねえ。わかってるつもりでいても、書きながら「ああわたしはそこが書きたかったんだね…なるほどね」って思うことはしょっちゅうあるので、むしろそのために書いている節さえありますね。すっごい楽しい作業ですよ。脳の薄皮を剥いでいくような。あれ、ちょっと気持ち悪いですね。よくない例えかしら。

Twitterは核になる強いセンテンスをつくるのにすごく向いてるなって思います。
わたしはTwitterやってて書き足りなくなってブログやろうって思ったタイプなので当たり前っちゃ当たり前なんですが。下書き…とまではいかないもっともやもやしたものを固めるのに超有用です。あの限られたテキストボックスを埋めていくなかで単語や言い回しや言葉にしたときのなめらかさが洗練されていく感覚ってやっぱりありますよね。witterにぺろぺろっとメモっておいて、あとでブログ書くときに参考にして、よくこんな言い方思いついたなーって思うことたまにあります。瞬発力って大事ですね。

文章じゃないところでいくと、見てもらうことや反応を過剰に期待しないほうがいいかもです。細々と書いている人たちが圧倒的多数ですし、そこで手応えがないことをあんまり嘆かなくていいと思います。未来の自分のためにってだけで楽しいよ。たまに読み返してふむふむと思ってます。

(ザ・インタビューズより 2011.09.09)