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アニメ制作現場のお仕事アニメ「SHIROBAKO」、元気出る大好き(年明けも続く)

TVアニメ「SHIROBAKO」がとってもおもしろい。今年は10月後半があまりに身辺がバタバタしていてドラマもアニメもクールの最初に全然チェックできなかった。SHIROBAKOも最初は見てなくて、少し生活に余裕が出てきたころに複数人にすすめられたから見たのだけど一気にハマってすごい勢いで見た。最高だ~~~! 元気出る。あと、泣ける。有名人じゃなくたって個人の名前でやってなくたってあなたの仕事は必ずちゃんと尊い。

TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト

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シロバコとは映像業界で使われる白い箱に入ったビデオテープの事でありひとつの作品が完成した際に、制作者が最初に手にする事が出来る成果物である。イラストや写真等で華やかに作られている販売用パッケージと比べれば、白い箱に入っただけのテープは地味かもしれない。しかし、そこにはクリエイター達の想いが詰まっている。

この物語は、5人の夢追う女の子を中心に、シロバコの完成を目指し奮闘するアニメ業界にスポットを当て日々起こるトラブルや、クリエイティブな仕事ゆえに起こる葛藤や挫折、集団で作るからこそ起こる結束や衝突といったアニメ業界の日常を描いた群像劇作品である。
そして、5人が共に目指した夢への挑戦。その先に見出す希望へと続くサクセスストーリー。
そう、アニメの今がここにある…

簡単に言うとお仕事もので、TVアニメの制作現場を描いてく話。っていうと動きが少なそうだけど、キャラは立ってるし、うわー!ってなるハプニングもどんどん起こるし、テンポよく進んでく。制作進行の新人・宮森あおいが社内外のいろんなトラブルをなんとか切り抜けてく。みゃーもり(愛称)がんばれがんばれ!って気持ちになる。

作打ち、撮影、回り込み、コンテ撮、作監、動画検査、動仕、ダビング、色指定……もう最初から容赦なく知らない単語出てきまくるのにときめく!!!!知らない世界を見せてくれるの大好き!!!本編では全然説明してくれないんだけど(そこがいい)、公式Webサイトに超細かい用語説明やら進行表とか載っててこれを見るのもまた楽しい。あと人の名前とか具体的な作品名とかもいろいろパロディでその元ネタを解説ブログやWikipediaで知るのも楽しい。詳しい人が見るともっと発見が多いんだろうな~!でも知らなくても全然楽しめる。
SHIROBAKO - Wikipedia
アニメ業界の者だけど「SHIROBAKO」12話を詳しく説明する!! : あにこ便

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さすがにわたしでも分かった事例(12話)。声もそっくりだった……笑


アニメ業界……どころかアニメにも対して詳しくないんだけど(Aパート、Bパート、Cパート、の意味を最近知った)それでも面白いのは「働く」ってことに対して真正面から描いてて、そこに過剰なドラマ性がいい意味でないからだと思う。何か特別なことが起こらなくたって、1つの仕事をみんなで少しずつ進めていくことは、完成に一歩一歩近づいていく様は、当たり前のようですごいことなんだなって素直に思える。役職によって物事の優先順位に差があったり、大事にしたいところが違ったり、いろんな思惑をすりあわせて1つのものに向かってく。アニメ、ほんとに何気なく見てるけどものすごくたくさんの人がものすごく細かいところまでこだわって悩んで議論して、こうやって映像になってるんだな~って思いを馳せてじーんとする。アニメはあくまで1つの形であって、世界のすべてのものはそうやってできてるし、自分のちっちゃい仕事だって何かにつながってる、って思って元気出る。


いくつも好きなシーンはあるんだけど、12月25日に放送された12話、1クール目の最終話ほんとにボロボロ泣いてしまった。いつも結構うるっときてしまうんだけど、12話は本当に好き。
『SHIROBAKO』12話感想 1クールの締めに相応しいめちゃくちゃ熱い展開!杉江さんカッコ良すぎる:萌えオタニュース速報

武蔵野アニメーションの手がける「えくそだすっ!」の最終話が進行ギリギリで追い詰められてて、クライマックスの馬の大群が走り抜けるシーン、どうするよ……作画カロリー高すぎてこのめちゃくちゃなスケジュールじゃこなせないよ、何か諦めるしかないんじゃない?ってなって万策尽きそうになってるところで、一筋の光明が。

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どんな立場の人でもそれぞれの悩みがあってそれに大小なんてないんだよな~~悩みなんてなさそうな、一見完璧に見えて尊敬しかないような人でも何か抱えてるんだよなぁ。自分を活かせるポジションを仕事を発見してもらえるのは幸福なことだなって思う。この人は萌え絵なんて描けないしなぁ、と思われてたし自分でもセーブしてたベテランアニメーターの杉江さんが、かっこよくてかっこよくてかっこいい。


あと、宮森あおいちゃんはじめ、ムサニスタッフにも高校のアニメーション同好会の仲間としても、働く女性がたくさん出てきてその描き方が本当に好き。嫌らしくない。頑なでもない。

宮森さんは、新人だけどよくあるドジっ子じゃなくて、むしろめちゃめちゃしっかりしてて先輩からの信頼も厚くて、頼まれた仕事を粛々とこなして、でも「結局わたしの夢ってなんだろう?毎日必死だけどこの先って…」って悩む。アニメーターの安原絵麻さんはキャリアアップも早くて傍から見たらこなせてるのに真面目だから壁にぶつかるとぐるぐる考えちゃって落ち込んじゃう。CGクリエイターの東堂美沙さんは会社が車の造形専門で、入社してからホイールしか作ってないよ、転職したほうがいいんだろうか、いつかキャラクターを動かす仕事がしたいのにこのままじゃだめだ、まだ1年も経ってないのはわかってるけど、でもいつになったら?って悩む。今はかっこよくて会社を支える先輩たちも、いろんな悩みの先に今があるってじわじわわかる。

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働く女をフィクションとして描くのって、変に女の意地悪さ(ファーストクラス)あるいは逆に女の捨て方(働きマンとか)にクローズアップされがちだなって思うけどSHIROBAKOはそのバランスというかニュアンス、自然な視点が上手だなって思う。角を立てずにその場をおさめる、とか、同性だから相談しやすい、みたいな局面って現実ではあることで(性別をウリにしてるとかじゃなくて…うーん、上手く言えないけど)。みゃーもりが先輩の矢野さんに「アメとムチを使いこなすの、誰でもできるわけじゃないから、あんた制作向いてるよ」って言われるシーンが好き。近くで見てくれてる誰かがハッキリ言葉にして自分の仕事を肯定してくれるのってすごい支えになるよねえ。


あと、見た人全員が思うことだけど宮森さんと働くもう1人の新人制作進行・高梨太郎くんが「それはあかんでしょ!!」をしまくりで地雷踏みまくりで頭抱えること必至!自分の身近な人を思い浮かべたり、昔の過ちを思い出したりして、ものすごく背筋が伸びます。「だからぐだぐだ迷ってないで、はよ相談しろって!!!!」「お前の『だいじょーぶです!』は信用できんわ!!」って具体的にイラッとできるので自分も気をつけよう…と心から思えます。タローくんありがとう…(?)


SHIROBAKO 第1話 ‐ ニコニコ動画:GINZA
1話は無料公開してますし、年が明けても2クール目が続くのでリアルタイムに追いつけますよ!
触れ込みでは「高校の同級生がいつか一緒にアニメを作る夢に向かって……」って感じだったけど1クール目はあおいちゃんと絵麻ちゃんのいるムサニの現場が中心だったから年明けからはもう少し5人のシーンが増えていくのかな。
回収されてない伏線いっぱいあるし続きも超楽しみ!!!ナベPにもっとときめきたい。


追記:
GYAO!で1月5日まで全話無料配信してた~!!!!

もっと恋愛漫画を読みたい

恋愛漫画を読みたいブームがきてる。きてるんだけど、なかなか共有できる人がいなくてさみしい。

20代半ばのわたしの周囲でそれなりにマンガ読む人ってBLを中心に嗜む人も多くて、恋愛漫画についての情報って意外に入ってこない。Amazonレビューも少ないし、雑誌やメディアで特集される機会も比較的少ない……ような気がする。

なんというか、身も蓋もなく言うときっとイタいイメージがあるのでしょう。いつまでも恋に恋してるんじゃないよおまえ……って思われている気がします。「アラサー向け少女漫画(笑)」のイメージのアレさも貢献してるんでしょうか。でもね、年下の男の子に理由なく惚れられて会社休みたくなったり、世を憂いて住み着いた田舎で歳は重ねているけどダンディな魅力あるおじさまと出会っちゃったり、壁ドンされたり足舐められたりを見たいわけじゃないんですよ!!!そういうことじゃないの!!!


……ちょっとこのあたりの話は長くなりそうなのであとにまわします。
会最近読んだ中で好きなやつを書きます。女子を好きになれないと恋愛漫画読めないことがわかってきた。


アヤメくんののんびり肉食日誌 (Feelコミックス)

アヤメくんののんびり肉食日誌 (Feelコミックス)

大学の生物学科の研究室が舞台。「基本的に生きて動いてるものは苦手なの」な骨の研究してる派手でギャルっぽいのに研究大好きな女の子と「僕は恐竜が一番好きなんです、今いる動物だと爬虫類」の年下の男の子がゆるゆる距離を縮めていく話。いちいち細かいエピソードがたまらん。いちゃつかなくても楽しそうでよい。


ひるなかの流星 1 (マーガレットコミックス)

ひるなかの流星 1 (マーガレットコミックス)

絵がとてもきれい。服がかわいい。読んでてずっと気持ちがよい。獅子尾せんせーが髪を結んでるのがものすごく好き。基本的に先生と生徒関係は全然ときめかない(おいおいおいおいって気持ちが圧倒的に上回る)んだけど、スタートの関係性が上手だしヒロインに嫌味がないから好感がもてる。そして同級生・馬村くん…いやがんばってほしい…ほしいが…と思ってると途中からめっちゃ応援してるからあれ!?ってなる。かわいい。かわいいの見せ方がかわいい(伝わる人にだけ伝われ)。あと、装丁がすべて最高。並べたくなる。ついに連載が終わってしまったので12巻で完結らしい。どきどき。


古典「とりかへばや物語」が下敷きの男女境遇逆転もの。男装して出世していく姉と女として宮廷に仕える弟。今5巻まできていっそう佳境。
前にも書いてた。


思春期ビターチェンジ(1) (ポラリスCOMICS)

思春期ビターチェンジ(1) (ポラリスCOMICS)

幼なじみの男の子女の子が精神入れ替わっちゃう話。設定としてはよくありそうだけど、小学生から始まって、謎が解けないまま淡々と成長していくのが、お互いの毎日が当たり前のようにさらっと描かれていくのがざわざわする。もちろん最初は元の身体に戻りたいと思って試行錯誤するんだけど、途中から何が正解なのかどうしたらいいのか、このまま戻りようがないなら何をどう受け入れたらいいのか、読んでる側もよく分からなくなってくる。表紙だけ見ると入れ替わった2人の恋模様ぽいけどそういうことじゃなかった。もっとぐぬぬってなる。続きが楽しみ。


彼女とカメラと彼女の季節(1)

彼女とカメラと彼女の季節(1)

完結した。百合なんだけど、真ん中に男の子がいてこの子がいる意味がものすごくあって読んでてきれいな構図だなあってうっとりできる。高校生の女の子の刺したらしぼみそうな、揺らしたらこぼれそうな、そういう恥も外聞もなくひたすら感情のぐらぐらする感じがうまい。カメラって、エロいよね。エロい。


ママレード・ボーイ」の登場人物たちの弟妹の話。単なるスピンオフで懐古厨としてだけじゃなくて(いやそういうところももちろんありますよ!)(光希も遊も銀太も茗子も出てくる)キャラの造形がめっっちゃかわいい。立夏ちゃんはかわいいし朔くんはかっこいい。とにかく吉住渉さんのカラー絵の配色が好きすぎる。表紙からして最高です…ってなる。明るくさわやかにラブリー。あと巻末の「ママレ」本編解説が当時読んでた人間の胸を突き刺してくる。


大学院卒業しても就職先がないから家政婦として契約結婚する話。よく名前を見かけるけどこの設定だしなんか……と若干敬遠してて、でも暇な夜中にKindleで冷やかしのように買ったらおもしろかった。1巻だけじゃよくわからないと思う、続きまで読んでほしい……。勤労としての同居と家事、社員旅行としての実家へのごあいさつ、会話は敬語、そういう設定でガチガチに固めてきてさっくり“偶然のいたずら”で恋愛モードにスライドしたら絶許だからな!?!?とギリギリしながら読むじゃん、読み進めるじゃん、意思は固かったはずじゃん、あれ気づけば(略)って感じで、いやー海野つなみさんとっても上手ですね。。連載中だから楽しみ。


回転銀河(1)

回転銀河(1)

「逃げ恥」おもしろかったごめんなさいみなさんと思ってたら「海野つなみさんならこれを!」とガッツリおすすめされて一気に買って読んだ。面白かったー!って感じじゃない方向の満足感ありまくる。オムニバスの短篇集で人間関係の断片が少しずつ編まれていく。実の姉と弟のあれこれから始まって、題材としてはセンセーショナルなんだけど、でもこの人が描きたいのはそういうことじゃない。「愛の形にはいろいろあるでしょ」ってことを言いたい、って何度も書いてるしその通りで、友情も恋愛も全部愛のお話だなって思う。どの子がすきかなぁ自分は誰かなぁって考えちゃう。


というわけで、新旧問わずにもほどがありますが最近読んだシリーズでした。
年末年始に読むものに飢えてるのでお心当たりの方いらっしゃったら教えて下さい。


終わり。ここからは冒頭の続きです。すでに長すぎる。

「どうせアラサーで恋愛漫画読む奴はこんな感じにやっときゃ喜ぶんだろwww」のパターンとして「なんかよくわからないけどモテる」構図があると思うけど、好感が持てるやつもあって、例えば「9時から5時まで」はわたしの中では先のブログで出てる「&」同じ感じで好き。なんていうのかな……誰にも特に感情移入できないけど読んじゃう枠。

言い寄られまくることに付随する心労とか自意識の描き方がよい。「女版モテキ」。「東京版SATC?」って触れ込みだけど圧倒的にモテキだと思う。神田の英会話学校でバリバリ働く非常勤講師、留学経験ありの上智大卒、夢はNYで働くこと、な27歳女性が主人公なんだよ?下北沢のWebメディアに就職することになる派遣社員バナナマンの大ファンの29歳サブカル男性――ほらほら、きれいな対偶っぽい。

& 1 (Feelコミックス)

& 1 (Feelコミックス)


恋愛中心に生活まわす余裕なんかないから~仕事もあるし趣味もあるしやりたいことたくさんあるし~っていうのが“働く大人の女の子”(後述)の合意なわけですよね。っていうか誰かと相互関係を築いていくって、一方的にときめくより面倒なプロセス多いわけじゃないですか、当たり前だけど。何かを愛したい欲を発散するならもっといろいろあるわけですよね。

新潮社の女性誌「ROLa」が創刊されたときに「恋より楽しいことがある」ってキャッチコピーで、当たり前だろうが!!!と多くの淑女の皆さんが思ったわけですが、まぁ改めてこんなキャッチが成立してしまうくらい女性向けコンテンツのなんでもかんでも恋愛に収束していく確率の高さよ。そして最近の「ROLA」(表記が変わった)は「働く大人の女の子のごほうびマガジン」てタグラインになってて辛さがある。どっちも違う意味で辛いけどこの変化込みで一層辛さが増すな……。

ROLA (ローラ) 2015年 01月号

ROLA (ローラ) 2015年 01月号

こ、こんな感じになってるのか……「泣いてこころきれい」……!


話が脱線した。
とかまぁ、散々言ってきてここでこの恋愛コンテンツ欲はなんなんだ??と考えてみたんだけど、それなりの親密さになるのはわりと簡単になってるけど、じゃあそれなり以上に仲を深めるって何?のプロセスをもっと見たいんだと思う。友情と恋愛のグラデーションをいろんなタッチで見たいんだと思う。

もはやネットでしか友達ができないし(異論は認める)同じ何かが好きな人、この人なら気が合いそうって人ばっかりでいいし、わたしの場合はとりわけ女性ばかり好んで会うし、最初からそれなりに好意がある状態でスタートできるけど、それ以上になるのって男女どちらでも意外に難しい。きっかけが逆にない。

受け入れられたい…肯定されたい…恋愛is自己承認…愛をくれ…ってところじゃなくて、「くっそー、この人のこと好きじゃん……」の恥ずかしさや敗北感(ってあえて言う)をどう受け入れるかとか、えっ何考えてるのか全然わからないんだけど??みたいな探り探りな感じとか迷いとか、そういう能動的なアクションとしての恋愛を摂取したいのだ。

でもわかんない、今恋愛小説ってそもそも売れてるんだろうか?ある時期には世界の中心で愛を叫んだり100回泣いたりする純愛ブームがあったわけだけど。今「テラスハウス」がめっちゃ人気出たのもすごいおもしろいと思うし、由比ヶ浜のいいところだけを切り取ったInstagramみたいな映像を毎週楽しみにしてた彼女たちがどのあたり琴線が触れてるのかとても気になる。

あとBLも恋愛コンテンツとしていいのかしら。ジャンルとしてものすごく充実しててどんどん進化してて、書き手も読み手も愛と情熱があってすごい。BLの根本的なおもしろさはやっぱり前提として、友情と恋愛のグラデーションをかなり細かく描かなくてはお話が成立しないからだよなぁって思う。おもしろいの、よくできてるなぁって思うの、ありすぎる。男同士をメインにするという制約があるからこそどこかが自由になる感じ。

最近は何周かまわってアイドルを好きでいることも広く「恋愛」のくくりでいいのは?って思い始めてきた。「疑似恋愛」なんて言葉を使わなくても、好きでいて一挙一動にときめけるんだから、相手が同性でも異性でもこの感情は恋ってことでいいよ、って思ってる。1対1じゃなくても、次元の壁の向こうでも、それはそれで愛だからいいかなって……。

嫌いなものに呪詛を吐いたり怒りをぶつけたりレッテル貼ったり他人を煽ったりするより、なんでもいいから愛に生きる方が幸せっぽい。

追記

コメントやTwitterで教えてもらったもの。読むぞ~

夫婦サファリ 1 (Feelコミックス)

夫婦サファリ 1 (Feelコミックス)

ボクは狼。 1 (りぼんマスコットコミックス)

ボクは狼。 1 (りぼんマスコットコミックス)

スプラウト(1)

スプラウト(1)

隣のあたし(1) (講談社コミックス別冊フレンド)

隣のあたし(1) (講談社コミックス別冊フレンド)

BEAR BEAR 1 (花とゆめCOMICS)

BEAR BEAR 1 (花とゆめCOMICS)

夏の前日(1)

夏の前日(1)

新装版 恋風(1)

新装版 恋風(1)

異国館ダンディ 第1巻 (花とゆめCOMICS)

異国館ダンディ 第1巻 (花とゆめCOMICS)

ベル・エポック 1 (YOUNG YOU漫画文庫)

ベル・エポック 1 (YOUNG YOU漫画文庫)

となりの怪物くん(1)

となりの怪物くん(1)

星屑クライベイビー (マーガレットコミックス)

星屑クライベイビー (マーガレットコミックス)

カレは女とシたことない。 (Feelコミックス)

カレは女とシたことない。 (Feelコミックス)

デビルズライン(1) (モーニング KC)

デビルズライン(1) (モーニング KC)

キャリアこぎつねきんのもり 1 (クイーンズコミックス)

キャリアこぎつねきんのもり 1 (クイーンズコミックス)

14歳の恋 1

14歳の恋 1

溺れるナイフ(1)

溺れるナイフ(1)

おはようおかえり(1)

おはようおかえり(1)

いちばんいいスカート (フラワーコミックス)

いちばんいいスカート (フラワーコミックス)

スケルトン イン ザ クローゼット (フラワーコミックス)

スケルトン イン ザ クローゼット (フラワーコミックス)

おしゃれっぽいものに苦手意識ある人こそネイル楽しいと思うよ!の話

最近ネイルが楽しい。自分が全然ファッションセンスも美的センスもないからこそ楽しい。

今までもイベントがあると(成人式とか)ちょっとだけやってたことあるけど継続的に始めたのはこの夏からだ。最初は、なるほど、爪折れないようにするには上から何か塗ればいいのでは?ってところがスタートだった。全然おしゃれとかじゃない。ただの補強。

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気付いたけど、スタバのフラペチーノ持ってると何かがそれっぽい。


爪がものすごくやわらかくてすぐはじっこに亀裂が入ってしまって、めりめりとめくったりパチンと切ったりしなきゃいけないのが嫌だった。爪には先っぽに白いところが普通あると思うんですが、それがなくなるくらいの深爪が珍しくなくて、別に自分は痛くないんだけど「うわぁ、痛そう」って言われることがしばしばあった。ストレスたまってると目に見えてひどくなる。そして単に、見てて落ち込む。むくんだ手から伸びる指の先が、爪の際が、ガサガサギチギチしてるのはなんだか心まで荒む。ささくれもあかぎれもあるし。つらい。

みたいな話を友達とごはんを食べながらしていたら「ジェル(ネイル)したら折れないよ」と言われて目から鱗だった。そうか塗ればいいのか!補強だ!と思って、次の日がたまたま予定のない有休だったのでその子が行ってるところに電話して予約した。こういうのはマジで勢いが大事だなっていつも思う。

だってネイルって、かわいい子の嗜みじゃん。なんとなく自分と縁遠い。あとめっちゃ尖っててギラギラでデコデコ~ってイメージがある。そういうのがやりたいんじゃないよね。いやでも折れないように、が目的なら実用だしそう思ってやってくれるはず、大丈夫大丈夫……。

ネイル、わざわざ行くのなんて初めてで緊張した。そもそもジェルネイルとは??ラメグラデとは…?フレンチはなんとなくわかるけど逆フレンチっていうのもあるの…?ストーンとかパールとか言われても。。まぁそんな感じでざわざわしてたけどそういう時は正直に「初めてなのでいろいろ教えてください」って言えばいいので問題ありません。知らないこと教えてもらうの楽しい。

あまりに短くてうまくやすりがかけられなくてお姉さんを困らせて、うー汚くてすみません、ってコンプレックスのあまり反射的に謝ったら「折れなければ伸びるから大丈夫、次はきれいに形作りましょうね」って言ってくれて安心した。そうだよね、爪なんて適切に放っておけば伸びるんだった。適切に。忘れてた。

その日は少しだけパールの入ったピンクでシンプルなグラデーションにしてもらった(チキンだから目立たないように)んだけど、終わったら色は地味だけどつるつるでピカピカでとってもうれしかった。親指をなでるだけで何かが満足して新たな感覚だった。何だこの最短幸せコース!!

……と、いうわけでそこから途切れずネイルをしてる。半年くらい。次何にしようかなを考えるの楽しい。


センスに自信ない人、おしゃれっぽいものに苦手意識ある人にこそネイルをオススメしたいんだけど、理由は3つある。

1つは、四六時中目に入ること。
服も化粧もアクセサリーも鏡を通さなきゃ見えないけど、爪はスマホいじってるだけで目に入るから簡単にテンションがあがる。好きな色とかモチーフが視界にちらちらするだけで気分がいい。指輪とか時計とか普段付けてないからこういう感覚が初めてでハッピーだった。

2つめは、センスが必要ないこと。
色やイメージを伝えればネイリストさんがかわいく仕上げてくれるから安心すぎる。体のパーツの一部が誰かにきれいにしてもらえるの、不思議な恍惚感がある。自分のだけど自分のじゃない感じがして素直に好き!って思える。普通に生きてたら正直あんまり思わない(よね?)。髪型と違って再現するのにテクニックがいらないところもいい。お風呂に入っても朝起きても同じ。うれしい。

3つめは自分が好きなものに近付けて遊べること。
痛ネイル…って言葉もありますが。ガッツリ好きなキャラの顔を描いたりする人もいるけど、ニュアンスは調整できるからそこもすごく楽しい。色だけ、柄だけ、形だけ、を密やかに乗せることもできる。

夏コミの時はキャラ5人の色と動物モチーフ使ったし、
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AKB48でいちばん好きな女の子が総選挙である曲のセンターになった時はその子の衣装をモチーフにしたネイルで握手会に行ったし、
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宝塚歌劇団でいちばんすきな女の子のお茶会に行くから今はその子の舞台衣装をイメージした色とデザインにしてる。
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自分にだけ分かればいいって具合も好き。見せびらかすわけじゃなくて(いや、握手会では見せびらかしたけど……)(女の子アイドルにネイル見せるのは向こうも興味持ってくれてとても楽しい)めちゃくちゃ自己満足でそれで幸せなのでよい。

ネイルモテないよ~って話もよくありますが、お分かりの通り、別に女子力!とかではないんですよね、この衝動の出処は……。24時間週7日365日なるべく楽しくハッピーに愛想よく過ごすために、爪に色をのせるのは結構効果があるってことが分かったからそこに投資するぞ!!という話なのだ。スマホをなでながら、キーボードを叩きながら、広げた資料を指差しながら、トマトピューレの缶を開けながら、1日のうち何度も何度も目に入るもので少しだけテンションが上げていけるのはよいことです。

あんまり凝ったのをやらない時は安めにちゃちゃっと、きれいに複雑なものをやりたい時は時間かけてそれなりのお金を出す、って気持ちでやってるので思ったよりお金かからない。1回数千円かければ幸せが数週間持続するので安心感ある。

別にオチもなくただそれだけ。ハッピーな時にハッピーな記憶をガンガン文章にするべき、と思ったので今書いた。


関連記事

化粧品カウンターも最初は敷居高かったけど好きになった。よく行く。

「そんなに西島秀俊のこと好きだったの?」「いやそういう問題じゃないんですよ」

「そういえば『そんなに西島秀俊のこと好きだったの?』って聞かれて」
「……そういうことじゃないんだよね、わかるよ」
「『別にその人と結婚してなかったところでお前に可能性があったわけじゃないよ!?』って言われてもそれはわかっていてね」
「そういうことじゃないんだよね」
「1対1関係を求めてるわけじゃなくて」
「うんうん」
「どういうこと?“イケメンはみんなのもの”ってこと?」
「いや、なんかそれも違う……」
「誰かのものになって悔しい!とかでもないよね」
「そうそう」
「難しい」
「だって素敵な男性じゃないですか恋人がいて然りじゃないですかっていうかどう考えてもモテるでしょ」
「はい」
「だから別にそれでショックとかじゃないわけ」
「なるほど」
「じゃあ何かっていうと身も蓋もないこと言うけど、」
「うむ」
「“結婚しない”と“結婚できない”の差は大きいなってことです」
「大きいね」
「えっよくわかんない」
「つまり40歳を結婚していらっしゃらなかったのは『してなかった』ってだけで、いつでもその選択肢はとれたわけだなって……」
「当然薄々わかってることだけど、改めてその事実を突きつけられると、あ、むしろ今までこっちが勝手に、いろいろすみませんでした、って気分に」
「同じ“独身”でもまったくフィールド違うってことに気づくよね」
「ステータス同じだけでパラメータまったく違うからね」
「Bボタンで進化止めてただけだったわ」
「いきなり何?Bボタン?」
「で、そんなの元から知ってるんだよね」
「知ってるから改めてまた、こう」
「わかったようなわからないような」
「あとはまぁやっぱり“一般女性”の引きがすごすぎる」
「24歳からお付き合いして27歳で結婚、のリアルさ」
「相手が西島秀俊じゃなければ山ほどあるパターンですね」
「ほぼ空想上の手が届かない年を重ねてもかっこいい人 と 少なくとも年齢だけはそれなりに近いOLしてた“一般女性”、の組み合わせの絶妙さに二重に人生を考えさせられる」
「“一般女性”、こんなに私たちから近くて遠い肩書きが他にあるだろうか」
「年下と結婚するなんて!キー!とかでもないし、もしかしたら私にもチャンスがなんてそんな夢みたいなこと考えてるわけもなくてね……なんだろうね…」
「本気の絶望とかじゃなくてこういう芸っていうか、現実知ってるからこその集団共有ショック芸っていうか」
「むしろ絶望してる対象は多分、自分の現在と未来…だよね…」
「“人生のネクストステージにログインできる一般女性”にも“選択肢を持つ40代独身”にもなれなそうってことね」
「つら」
「“20代独身一般女性”の行く先」
「よくわからないですけど落ち着いてください」
「ぶっちゃけどうしても結婚したい死ぬとかじゃなくて人生のネクステに駒を進めるためのイベントの1つとして…いやなんかうまくいえないけど」
「どうせならポケモンずかん完成させたいみたいなこと?」
「なんでまたポケモンなの?」
「今日発売日だから……」
「おつかれさまです」

「生誕100周年 トーベ・ヤンソン展」がとてもよかった

ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンの生誕100周年展覧会が日本にやってきた。
横浜そごうで11月末まで、そのあと全国を巡回する。

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朝日新聞社 - 生誕100周年 トーベ・ヤンソン展〜ムーミンと生きる〜


ものすごくよかった。本当によかった。ムーミンに特に何の思い入れもないけどだからこそめちゃめちゃおもしろかった。知ってるようで何も知らないから。

トーベ・ヤンソンは芸術一家の生まれで若い時から才能発揮しまくりで、はじめて仕事したのが15歳、幼少時の絵、学生の頃の作品もちゃんと残ってる。油絵も水彩も漫画も小説の挿絵も壁画も描く、立体模型も作る、小説もエッセイも書く。文字通り、アーティストだ。ムーミンもアート。


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あまりに膨大な仕事の中で個人的にいちばんすきだったのは戦時中、政治風刺雑誌「GARM」に描いてる表紙のシリーズ。イラストのタッチも構図もカリグラフィー(毎号ロゴから描き変えてる)もどれもすばらしすぎてうっとりした。ものすごくかっこいい。
Tove Jansson's work at satire magazine Garm
“tove jansson garm”(画像検索)

油絵もパワーがあって静かなのにメラメラしてる。自画像が多いのが興味深かった。描くものはたくさんあっただろうに、あえて自分を題材にして描き続けてる。

展覧会のキービジュアルにもなってる油彩の自画像、ムーミンで売れっ子“漫画家”になったけどトーベ自身には強く画家だって自負はあって、でも仕事はそういうわけにはいかなくて、執筆に行き詰まったところで久しぶりに絵筆をとったやつだって話がよかった。初老の(当時61歳)の女性なのにすごく若々しくて目の前に立つと気持ちがいい。自画像って鏡を通して描くから、目が合うんだ、こっちに立つわたしと。数秒息を止める。そう、この人の絵ってどんなタッチでも何で描いてても不思議と全部に気品を感じる。背筋が伸びる。

他の絵を見てからムーミンを見ると今までと印象が全然違う。そして原作はけっこうさみしくて苦しくてつらいんだってことを知った。原画をひとつずつ追いかけながら、大人になるのはいいことだなと思った。何度でも同じものを新しい気持ちでいただけるね。


実は同じ展覧会をフィンランドヘルシンキに赴いた数カ月前にすでに見てて、その時に人生でほとんど初めてこういう空間で泣いたのであった。飛ばし飛ばし英語で説明を読みながらなんとなく理解したようなしてないような感じで、自分でもよくわからないままボロボロ泣いててびっくりした。特に気合を入れてたわけでもなく、せっかくやってるなら行こうかなって思って軽い気持ちできたのに、むしろトーベ・ヤンソンて人のことほとんど何も知らないのに。

絵を描くこと、自分には全然できないからいつだって魔法に思える。で、数多いる魔法使いの1人としてこの人はわたしの理想に近い、と思った。こんな風にいろんな手段でいろんな色でいろんな視点で世界を表現できたらどんな気持ちなんだろう。好きな画家って今までふわふわと答えてきたけどこれからはトーベ・ヤンソンて言いたいような気がする。


フィンランドでは図録が販売されていなかったのが、日本ではされてる。これがまたすっごくいい。あまりに仕事が多岐にわたるから1冊にまとめるの権利の問題とかで大変なのかなって思ってたけど、まさか日本語では出るなんて。

最後のページにトーベが使ってた大きなパレットの写真がある(展示もされてる)。いろんな色がこびりついていてきれいだ。黒いペン1本でも油絵の具でも、世界は何色で描いてもいいんだな~って気持ち。

愛と憎しみのKindleカドカワ祭で散財した

カドカワ祭50%オフ!!!週末にパトロールするぞ!!!と思ってたらいつのまにかさらに進化していた……。
【速報】角川20,000タイトル半額「カドカワ祭」が60〜70%OFFセールに超進化ッ!……伝説がはじまりました!

じ、仁義なき電子書籍戦争。なんか申し訳ない。
というわけで1月に買ってないものを物色するよ。

小説

数冊の合本形式で売ってる電書は割り引かれ額が高いからお得感がある、と思ってしまう貧乏性。
「鹿の王」は単行本発売したばかりなのにもう割引ですね。シナリオ集とかもあるんだ~という発見。
セール初日は金額の設定ミスだったのかこのあたりも300円だった……KADOKAWAさま。。


DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

800 (角川文庫)

800 (角川文庫)

夏が終わってしまったのでなんかスポーツで青春プレイバックみたいなやつを……。上から、飛び込み競技、陸上、鳥人間コンテスト(!)です。


「世界は自分のために回ってるんじゃない、ことが、じんわりと身に滲みてきた大学時代……それでも、あたしたちは生きてゆく。凹み、泣き、ときに笑い、うっかり恋したりしながら」――あー豊島ミホさんて感じ!


辻村深月さんは「あ~~活字が読みたいよ~~」って発作がおきたときのためにストックしておくひと。


カブキブ! 1 (角川文庫)

カブキブ! 1 (角川文庫)

カブキブ! 2 (角川文庫)

カブキブ! 2 (角川文庫)

カブキブ! 3 (角川文庫)

カブキブ! 3 (角川文庫)

高校で歌舞伎をやる話。有名な演目を解説しつつ、なので歌舞伎わからなくても読める。知識が増えて楽しい。超軽く読める、それこそライトノベルに近い部類だと思う(作者さんはBLも書いてる人)。3巻は発売したばかりなので今から読む。


表紙がかわいいすぎる。

短歌

アマチュアの短歌に穂村弘さんなどがコメントをつけていくんだけど楽しい。シリーズ全部、ものすごくすき。短歌楽しそう!やりたい!ってなる。


八月のフルート奏者(抄) (新鋭短歌シリーズ)

八月のフルート奏者(抄) (新鋭短歌シリーズ)

「※この書籍は、『八月のフルート奏者』(笹井宏之)に収録されている短歌三九五首の中から、監修者によって百首を抜粋したものです」らしい。

KADOKAWAじゃないし電子書籍でもないけどこの歌集が本当にいい。

えーえんとくちから 笹井宏之作品集

えーえんとくちから 笹井宏之作品集


きちんとした歌集は読むと背筋が伸びる。31文字の迫力。

まんが

34歳の女性が働かない1年間を過ごすぞと決めて淡々と無職ライフする話…って聞いてて気になってたので読む。


白い街の夜たち 1 (ビームコミックス)

白い街の夜たち 1 (ビームコミックス)

白い街の夜たち 2 (ビームコミックス)

白い街の夜たち 2 (ビームコミックス)

トルコ料理がテーマらしくて気になる(すごく好き)。


か、か、か、かわいい!!!


全15巻ですでに完結してる。72%オフ185円ってことは全巻買っても3000円以下…!?大事件だ!!


とにかく描き方が独特な人の“作品集”。水で描いて、墨を落として、細かいところは爪楊枝を使ってるらしい。
紙の本で見たほうがうわあああってなるかもしれないけど、今なら200円以下で電書で見られる。


赤い文化住宅の初子

赤い文化住宅の初子

松田洋子さん。


岡崎京子さん。「チワワちゃん」はほんとにもう……!


たべたりのんだり。

気になるシリーズ

元気でるので好き。実は働きアリって何割か働かないやつがいて、そいつらを全部除いて働くやつだけ残したら100%勤勉になるかっていうとそんなことなくて、その中からまた働かないやつが一定の割合で出てくるんだよ~みたいな話。それ以外のアリ社会の話もおもしろい。


ちょこちょこいろんなところで言及されてる気がするので読みたい。


心のなかの14歳が刺激される感じでよい。

レビューがアツい。

(よくわからないけどきっと)面白いだろう、面白いだろう!知りたい!

タイトルすばらしすぎ。

今流行りの(違う)。

はい。

……何があったんですかね。


カドカワ祭りは7日までのようです。対象冊数は2万冊だそうで、いやいや全部見れるわけもなく……!
こうやって時たま恵みの雨があるのでほしい本は出版社ごとに管理しておきたいなーと思いつつなかなか。。


カドカワ祭り関係ないけど、このへんが今無料で1巻公開中です。

ZUCCA×ZUCA(1)

ZUCCA×ZUCA(1)

約束の地・東京ビッグサイトはこの夏も戦場だけど楽園で幸せでした(C86)

夏コミに行ってきた。今年は初めてサークル側もやってめっちゃ楽しかった。


コミケ、初めて降り立ったのは何年前だろう。そんなに昔の話じゃない。いろんな人に「戦場だよ」って聞いてたからかなりびくびくしてたけど、夏も冬も何度か重ねて思うのは、戦争は戦争だし暑いし寒いし体力使いまくるけど、それでもシェルターとか楽園って感じが強くて来る度に幸せになるし元気でるよってことです。次も楽しみだな、を繰り返して、今に至る。

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会社に行くよりもずっと早く起きて、必死でたどり着く約束の地・東京ビッグサイト。はあ。他の即売会やらビジネス的な展示会やらアイドルとの握手会やらで一体年に何回来てるのかちょっと自分でもわからないけど、それでも夏と冬のこのイベントがいちばんドキドキする。約束の地って感じがする。そびえたつ神殿。

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混雑した会場しか知らなかったから、開場を待つひそやかでひんやりした東ホールにざわざわした。あたりまえだけど、人間がいなかったらただの空間でただの箱なんだって思った。いつだって生気にあふれてる場所だし元気が出るけど、それを作ってるのは4つくっついたら消えそうなくらいたくさんの人たちだ。目が覚めるのを待つ午前9時は新鮮だった。


一般参加の方の待機列はこちらでーす、サークル参加の方はこのまままっすぐでーす。そんな声を聞きながらりんかい線の駅を降り立ってふわふわと歩いてるあいだでなんかもう涙ぐんでしまった。気持ち悪い。好きだってエネルギーがそこかしこに満ちてて、同じものを好きな人がこれだけいることが目でわかって、全然違うものを愛でててもお互いの好きなものをちゃんと尊重してて、って、奇跡みたいな場所だ。すごいな~!


イベントでサークルの列に並んでいる時、最後に来た人が「最後尾」札を持つ、次に次に渡していく、その行為がとってもいいなっていつも思う。「代わります」っていう一言だけで謎の同志感がある。売り手と買い手だけど、お客さんだけど、みんな「参加者」だから快適に過ごすために少しずつできることをするのだ。もちろん人気の本だと争奪するようなこともあるからライバルって面もあるかもしれないけど、そんなことよりいろんな選択肢や予定の中から今この瞬間このイベントを選んでここまで来てこの列に並んでる、しかも同じような人たちが隣にこんなにいる、その上みんな同じものが好き…って現実に、なんだこれは!!すごい!!ミラクル!!って何度でもなる。

コミケだとさらにジャンルを問わずそれぞれがそれぞれの好きなものを見ていて、もうそんなの、すごい。それぞれの目にそれぞれの幸せな世界が映っていてわたしの知らないことが想像もつかないことがすくってもすくいきれいくらいある。なんてすばらしいのでしょう。未来は明るい、揺るぎない!


ライムベリー - 世界中にアイラブユー(PV) - YouTube

コミケのスタッフさんを見てると、あー文化祭みたい、って思う。でも中学高校大学の文化祭で実際こういう立場で仕切ったり運営スタッフをするのはきっとこういうタイプのみなさんじゃないから、そこもすごくいい。楽しいは何度でも何歳でも作れる。

人気あるサークルさんの列が2つ接近しててよく分からなくなってしまって若干並んでる人たちもいらっとした空気になってて、なかなか動かすのも難しい位置でどうするんだろうって感じの時があった。しかもこの列を仕切ってる若い男の子は若干頼りなさそう。というかわりと雰囲気にのまれてあわあわしてる。

そこにひょろっとしたお兄さんが登場して、さも簡単に「はーーい、じゃあこっから後ろの人は移動しますねーー」って言って、彼にも同じことするよう指示した。それで「こいつ頼りないでしょ、スタッフやるの初めてなの。その上コスプレで来てるんだから浮かれてるよねえ。でも気合入れてきたってことだから多めにみて!はい君はちゃんと声出す!お姉さんたちこわくないから!」って言った。列があたたかく笑う。なるほど~こうやって「共犯者」にするんだって思う。頼りなさそう、が一瞬で、頑張れ~って気持ちに変わる。

その後も彼は何度かあたふたするシーンがあったんだけど、その度に先輩たちは(何人かいた)なになにしなさい、って言うだけじゃなくて目の前で1回やってみせる。それで真似しなさいっていう。イベント運営では常識なのかもしれないけど、美しいなーって思った。だって仕事でも部活でもない、この1回のための上司と部下だよ。来年もあるかもしれないけどそういうことでなくて。マニュアルがある上で、なのは当然として、たくさんの人のいろんな感情がうずまくなかで優しさと合理性を忘れずに周りをよく見て対応し続けるの、きっと高校生の若い彼にはものすごく勉強になるだろうな、とってもいいな、って思った。先輩の皆さんもかっこよかった。いつもいつもありがとうございます、ありがとうございます。

あ、今回いちばんうぎゃー!!ってなった瞬間は、弱虫ペダルの小野田坂道くんコスのスタッフさんが「はいこの列ここまでこっち~」って“引っ張ってた”時です。小野田くんがチームを連れて(?)先頭を走、じゃなかった歩いてる(?)……どきどきどき。


コミケ行ったよ、っていうとエロいあれこれとか男の子同士の薄い本のイメージを持たれがちですが、3日目の評論コーナーとか特に、社会科見学としてめちゃめちゃ楽しい。ので自慢します。

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島本和彦原作のドラマ「アオイホノオ」で原画執筆&漫画指導してる一本木蛮さんの現場レポ「アツイホノオノゲンバ」超おもしろい。あのシーンのあれはどうなってる!とか超超超細かくてドラマと見比べながらだと大変楽しい。そして柳楽優弥くんはじめ俳優陣のエピソードがいちいちかわいい。
80年代っていう中途半端な時代をリアルにするのはすごく大変なんです…って話に、そうか~ってなる。わたしの年齢にとってはあの時代ってすでにファンタジーなんだけど(まったく知らないし想像もつかない)例えば自分の親にとってはノスタルジーだからその捉え方の差がすごくおもしろい。父親に貸してあげたら喜んでた。

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食べ物やお酒の本も多くて楽しい。列の端から端まで見ながら物色してまわる。ウイスキーとかそんなにすきじゃないのに表紙がかわいいから買っちゃう。読んでたら興味出てくる。ハッピーサイクル!!

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「カップリング表記データブック(1982-1999)」はすごく買いたかったやつでうれしい~!内容は、タイトルの通りです。カップリング表記の変化とかジャンルの盛衰とかが分かる。すごい!id:Tarte41さん、ブログもとっても好きです。
【2013年総括】コミケカタログカップリング表記調査(第1回) - あまあまくろにくる
【コミケカタログで90年代のカップリングを調べてみた】第六回:1994年はジャンプ復古の大号令! - あまあまくろにくる
pixivニコ動のデータ本も楽しい……。こういうのをきちんと形として残すの、文化をデータに変換するの、同人誌の超偉大な仕事だなって思います。

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デザイン関係の本。左の本はとにかく装丁が超綺麗でひらくのがもったいなかった。


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親愛なるお姉さま方の新刊も買いました、久谷女子便り第8号。毎回シックな装丁でどっしり重たくて手にするだけで満足感ありまくる。そ、そのせいでまだ読んでないけど……。「外国の洗剤」はフルカラーで延々洗剤レビューが書かれてるんですが、ただの洗剤なのにめっちゃ絵になるところもアツいしきちんと評価してあるのもアツいので買っちゃった。こういう熱に触れられるコミケ大好き。

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ラブライブ!の3次元アイドルパロ本。いやーもうまず「月刊ワンダラ」ってだけで、この表紙だけでアイドルオタクには一発でネタ元がわかるし、中身も!!!すごい!!!超楽しい!!!ラブライブ、みゅーずちゃんの名前くらいしか分からないよいい加減早くアニメ見なきゃって思ってはや数ヶ月の怠惰な人間なのですが、この本読んで、あ~~もっとちゃんとわかりたい~~ってなってついについに重い腰をあげました。推しを見つけなきゃ……(使命感)。
【C85】月刊『ワンダラ』特設サイト・3日目東ミ06b

会場では握手券と生写真がランダム封入のおたくに優しいお遊び!エリーチカ!わーい!何話そうかな!

会場で見た瞬間、か、買わなきゃ……ってなる本が毎回何かしらあるのですが今回はこれでした。

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コピー本。100円。「アヒルちゃん in 大阪・中之島」。ヤバい、まったく何なのかわからない。どういう本なのか全然わからない!!!(興奮)

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中身は淡々とアヒルちゃんの写真兼解説です。大阪・中之島に浮かぶ黄色いアヒルちゃんがいろんな角度からおさめられています。とってもシュールです。結構何年も前からのってます。めくってもめくってもアヒルちゃん。最高。


 
というわけでこの夏も楽しかったぞ!暑すぎた夏の終わり!
一気に涼しくなって、もし仮にアイスバケツチャレンジが1週間遅く日本に上陸してたらきっと全然流行ってなかったね?と思いながら、たった2週間前のあの汗だくの東京ビッグサイトに思いを馳せます。終わったあとはもう疲れるから行かないよ……と思ってるけど、あと数ヶ月したらそわそわしはじめるんだ。そういうものですね。日本に生まれてハッピーだね。