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伊豆諸島の真ん中 式根島に行ってきた(後編) #tokyo島旅山旅

旅行記の続きです。前編はこちら。
前回のあらすじ:真冬の伊豆諸島・式根島に週末旅行に行くことに。調布空港から新島へ飛行機で、新島から船で式根島に渡ってきました。目的地である式根島に到着し、一通り観光したんだけど、この後大変なことに……?
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気まぐれな土曜日

朝から活動してたのでまだお昼前。近くの商店でパンを買ってきて、部屋で食べながら、電話しました。
……昨日船着場で会ったお兄さんに。「電話して」って言われたので本当にする。

「あ、どうも、昨日船のところで会ったのですけど」
「お~! 来る?」
「えっいやお、忙しくない時で、お時間ある時でいいですよ!」
「いつでもいいよ、何分後?軽トラで行くわ」
は、はやい。話がめっちゃはやい。

昨日の時点で泊まってる場所は言ってあったので超スムーズ。ドキドキ。

そして数分後、着いたのが、



いちご畑!!!

1月の伊豆諸島でいちご狩りするとは!!ビニールハウスの中はあったかい。

とちおとめ、超おいしい。

連れてきてくれた綾真吾さんは、すこし前に脱サラして式根島に移住してきて農業をスタートしたそうで、今はいちごと烏骨鶏飼育をしているんだって。快くいろいろ案内してくださって本当にありがとうございます……ドラクエ感。

いちご畑専用の畝を作る機械があるってことを初めて知ったよ。その機械に描かれてるイカしたうさぎ。うねパンチャー!

就農して日が浅い中で何を栽培するか、いろいろ考えていちごに行き着いたのは、伊豆諸島……に限らず離島地域はどこもそうなのだろうけど、どうしても物資の輸送に日数がかかってしまうから新鮮なものの割合が少なくて、子どもも大人も喜んで食べてくれるものは何かな~と思ったことだそうで。確かにいちごって、目の前にあるだけでテンションあがる。ちょっと特別な感じがする。濡れたような赤が宝石みたいできれいだ。

とりあえず試験的にやってみたので今はハウスは1つだけど、土壌的にも大丈夫そうと分かって、来年は数倍に拡大する予定らしい。そうかぁ農業を始まるって何を育てるかから自分で調べて考えるってことなんだ!当たり前のことだけどそうなのか~!と思った。伊豆諸島で苺農家初めてかもね、と言っていた。初めて、すごい。あとちょっとで今年のシーズンは終わりです。


続いて烏骨鶏も見せてもらう。
うこっけい、って聞いたことはあるけどどんな鳥だか知らないぞ。
※当然ですがここから鳥注意(一応)


鳥だ。


か、かわいい……。真っ白でふわふわ。肉も骨も内蔵も黒いんだって。ひえ~~!顔も黒い。愛嬌がある。全然目を合わせてくれない!!笑

なぜそんなにぎゅうぎゅうに詰まっているのか君たちは?(一番右)

すみっこに卵が!

烏骨鶏は普通のニワトリとくらべて産卵数が5分の1くらいで、まず卵をとれる数が少ない。サイズは小さめだけどビタミンやミネラルの栄養価がすごく高いことで有名な高級食材で、東京のデパートだと1個500円とかで売ってます。高級だね。

綾さんの両親も式根島に住んでいて、もともとお父さんが趣味で飼っていて、あれよあれよと(?)増えていったそうです。有機飼料を使って、広々した場所で散歩させながらのびのび育っているうこっけいちゃんたち。


(勝手に写真を組み合わせてアニメーションを作ってくれるGoogle Photoの機能が役立っている)

ひとしきり遊んだあとに、また車へ。卵を持って。
「食べたい?」「食べたいです!」「じゃあ食べよう」

朝行った場所にまた戻ってきました。24時間無料開放の雅の湯!

温泉につけてる、ということはまさか。
……そうです温泉卵!!!
ただでさえおいしい烏骨鶏の卵の温泉卵なんておいしいに決まってますよね?楽しみすぎる。

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足湯でくつろぎながら待つ。

できた!開封の儀。




………め、め、めちゃくちゃおいしい。甘い。びっくりした。黄色みは強くないけど味は濃い。しかも海直結の温泉だから自然に塩味がつくのです。えっおいしい……。調子に乗って2,3個食べてしまった。これごはんに乗せたい!!お醤油垂らしたい!!!それか夏海水浴したあとにそのままファストフードとして食べたい!!疲れた身体に温泉卵!

烏骨鶏の卵は直販でお願いすることもできます。
ちょ~~~おいしいのでおすすめです。そりゃスーパーの普通の卵よりは全然高くなってしまうけどおいしいです。
……でもどうやって頼めばいいのかな?笑 確認してまた追記します。

海と火星

予想外の方法で温泉を堪能して、今度はまた違うところへ。今度は島の西側。

神引展望台にまた来たよ。きれいだな~~!!

ハイキングコースがある。



柵とかまったくない完全な崖。怖い怖すぎる。


映画のロケができそうな荒涼とした大地。スター・ウォーズだ!!(朝スター・ウォーズの話をいっぱい聞いたので引きずられている)

謎の展望デッキ。何も展望できないけど空は見上げられる。


空が青いし広い。

インターネットせずに黙々と過ごした。頭すっきりする。海の真ん中に島ができて、人が住んでるのすごいな……ってなんだかやけに大きいものに思いを馳せる。


超初級ハイキングコースを終えて、綾さんとお別れ。大変お世話になりました。
せっかくなので雅湯に入って帰ろう。

雅湯は水着着用で入ります。手前の小屋が更衣室になっていて自由に使ってOK。この時は早い夕方だったけど、ちらほら地元の人が来ていた。

正直行く前はまぁ冬場だし…水着も面倒だし…と思っていたのですが、朝来て見てたらこれは絶対にハッピーすぎると思って簡単に鞍替えしたのであった。

ずーーーっと海をながめてぼんやりしてるの幸せだった。頭がからっぽになる。することがないので波の数を数える。風が吹くとすこし冷たくて肩までつかる。熱くなってきたら腕を岩のへりにのばす。なんだかいろんなことをぐるぐる考えてるような考えてないような気になる。茶色いお湯をつまさきでかきまわす。両手でお湯をすくってちょっとずつ落とす。もぐりたい気持ちになって、いやいやここは海じゃない、って正気に返る。

夏は海で泳いでそのまま入れるんだな~最高じゃないですか?絶対最高だよ。すこしずつ日が傾いていくのを眺めた。

おみやげを買った。ふわふわした島のり、ごはんの上に乗せてお醤油をすこし垂らすとそれだけでおいしい。

帰って夕ごはん。「ラ・メール SHIKINE」さんは夕食が、和食と洋食で選べる。1日目はお魚とか食べたいなと思って和食にしたのだけど、洋食がとっても素敵なので超超おすすめです。

……コースなの!!アンティパストからデザートまで1皿ずつ出てくるコース!えーイタリアンのコースなんてびっくり!という声を聞きたくて準備しているんだって。確かに夏休みに行くような民宿やペンションてどこもなんとなく似たような食事だし、そういう気持ちでいるからこんな感じだとびっくりする。小さいお子さんがいるお家とか、なかなかゆっくりこういう形で食べられるチャンスも少ないかもしれないし、ちょっと特別な夜になりそう。

しかも全部、すごくおいしい。食べ過ぎてしまった、1人で。

デザートとコーヒーを食しながらオーナーさんとおしゃべり。

「明日大丈夫ですかね……」
「どうだろうね~~ギリギリ大丈夫、かもしれないし、大丈夫じゃないかもしれない」
「こわいよー!それっていつ決まるんでしょうか」
「朝にはわかるから、ごはん食べにここに来てくれた時に」
「……はい」

ええとですね、実はこの日超巨大寒波が西日本に近付いていたのでした。1月の後半の週末です。前週は東京が大雪で、よかった今週じゃなくて!と安堵していたのですが、まさか2週連続でスーパー悪天候に見舞われると思いませんですよ!

伊豆諸島の周辺は冬場は海がしけることが多くて、ひどい時は週に半分くらい船が結構になるレベルだとか。天気がよくても風が強いとだめ。春から夏にかけて以外はわりと不安定で、島を出ようにも出れない、だって船が出ないから、ということになります。今日は天気……よかったんだけどな……。今のところ風そんなにないんだけどな……。これは祈るしかありません。

悲しみの日曜日

朝起きた瞬間わかりました。

あ、これダメだわ。

とにかく超風が強い!!!部屋の前の木が吹き飛びそう!!気が動転してちゃんとした写真を撮ってなかったのでこんなのしかないですが、ブレまくっているのがわかるでしょうか。こんな風にお部屋は離れとして並んでいます。

というわけで、本当は式根島から11時半頃にフェリーに乗って、約8時間かけてのんびり東京に戻ってくる予定だったのですがそんなわけにいかなくなりました。そして日曜日の船はこの時点ですべて欠航が決まったので必然的に帰国(とあえて言おう)は最短月曜日になります。しかも、明日も帰れない可能性もあるっちゃある……という……。


……いや、考えても仕方ないのでさっくりと明日とりあえず午前休でお願いします!がんばって帰ります!と連絡してフェリーじゃなくて飛行機の手配をすることに頭を切り替える。

しかもねー、天気はめっちゃ晴れてるんですよ。朝8時のひんやりした空気。確かに波が高い。



次の予定は24時間後、なので黙々と部屋で過ごす。持ってきた本を読んだり、Kindleで漫画を読んだり、ある意味ものすごく休日らしい休日を過ごした。なんだかんだ東京にいると予定を入れてしまうから。あんまりインターネットもせずにiPhoneを手放して(今回の旅の目的としてネット解毒も頭の片隅にあった)ぼんやり過ごすのは案外悪くなかった。だってどこにも行けないんだもの。ここから出られないの、ちょっと楽しい。吹きすさぶ風の音にすこし怯えながら、誰にもじゃまされずに昼間から眠った。

夕方には温泉に行った。屋内の温泉施設「憩の家」は200円。これも地鉈温泉と同じ泉質。当然島のみなさんは顔見知りなので話しかけられる。帰れなくなったんですよね~って笑う。
式根島温泉 憩いの家|施設案内|東京都新島村

ひまを持て余しているのでぷらぷらと歩いて帰る。さっきまで一緒にお風呂に使ってたおばあちゃんが「あら、あなた歩いてくの?湯冷めしないようにね」って言いながらバイクで横を走り抜けてく。かっこいい。

式根島には1箇所だけ信号がある。信号がないと子どもが信号を知らないまま大きくなっちゃうからね、と言われて、なんだか特別な感じがした。みんな知ってる赤と青。


夕ごはんはまた洋食にしてもらった。今日はお魚だ。エビとあさりのチーズクリームソースのパスタが超おいしかった。ハッピーな日曜日。


明日は帰れるかしら。また眠る。

決戦の月曜日

あ、大丈夫な気がする。

起きたらあの凄まじい風は止んでて安心した。7時に朝食を食べて、大丈夫だって!と教えてもらって、7時40分の船を目指す。

とってもお世話になりました。次は夏に来な!って言われる。本当にそうです!!ここは夏来るところ!絶対天国!夏場は高速ジェット船という選択肢もあって、それだと竹芝桟橋からなんと2時間20分で来られる。速い。

船で20分くらいで新島へ。通勤通学で使ってる人も結構いる。天気よい。

本当は9時40分の飛行機で帰りたかったんですが満席だったのでロビーで待っていることにしたので早く来た。……んだけど、まぁもともと19人乗りだし、月曜の朝だしそりゃ無理だよね!ということで午後まで待ちぼうけ。でも、朝イチの飛行機で帰れば10時20分には調布に付くので、午前中には戻れるってことですね。土日フルで楽しんで月曜朝に帰るプランもありかも。

お察しの通り暇なので、暇にまかせて散歩に出た。
……海が凄い。


めちゃくちゃ青い。

すごいグラデーション。



石のどうぶつがたくさんいた。


数十分ふらふらして空港へ戻る。寒い寒い。必要なメールはiPhoneで返せるし便利な世の中ですね。
さあ、帰るよ!!


晴れていたので遠くに富士山も見えた。小さな飛行機で高度も低めなので、結構ずっと景色を見ていられて楽しい。

東京だ!

14時半過ぎに到着!は~~よかった!!


というわけで、2泊3日……の予定が不慮の事故によって3泊4日になった式根島への旅、これにて終了です。
式根島は見るものがたくさんあって時間が足りない!というタイプの“観光地”ではないけど、島ならではののんびりした感じとか、とにかく広い海と広い空を見てぼんやりするじわじわ幸せな感じとか、他のどこにもなさそうな温泉とか、そういうものが楽しめてすっっごくいいところでした。何度でも言うけど、夏!夏に行きたいよ!!笑

今回私が参加したPR施策「tokyo reporter 島旅 & 山旅」のサイトでは東京の山村や離島への旅行記が他にもいろいろ読めます。
tokyoreporter.jp