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インターネット、おなかいっぱい食べましょう




「生誕100周年 トーベ・ヤンソン展」がとてもよかった

ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンの生誕100周年展覧会が日本にやってきた。
横浜そごうで11月末まで、そのあと全国を巡回する。

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朝日新聞社 - 生誕100周年 トーベ・ヤンソン展〜ムーミンと生きる〜


ものすごくよかった。本当によかった。ムーミンに特に何の思い入れもないけどだからこそめちゃめちゃおもしろかった。知ってるようで何も知らないから。

トーベ・ヤンソンは芸術一家の生まれで若い時から才能発揮しまくりで、はじめて仕事したのが15歳、幼少時の絵、学生の頃の作品もちゃんと残ってる。油絵も水彩も漫画も小説の挿絵も壁画も描く、立体模型も作る、小説もエッセイも書く。文字通り、アーティストだ。ムーミンもアート。


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あまりに膨大な仕事の中で個人的にいちばんすきだったのは戦時中、政治風刺雑誌「GARM」に描いてる表紙のシリーズ。イラストのタッチも構図もカリグラフィー(毎号ロゴから描き変えてる)もどれもすばらしすぎてうっとりした。ものすごくかっこいい。
Tove Jansson's work at satire magazine Garm
“tove jansson garm”(画像検索)

油絵もパワーがあって静かなのにメラメラしてる。自画像が多いのが興味深かった。描くものはたくさんあっただろうに、あえて自分を題材にして描き続けてる。

展覧会のキービジュアルにもなってる油彩の自画像、ムーミンで売れっ子“漫画家”になったけどトーベ自身には強く画家だって自負はあって、でも仕事はそういうわけにはいかなくて、執筆に行き詰まったところで久しぶりに絵筆をとったやつだって話がよかった。初老の(当時61歳)の女性なのにすごく若々しくて目の前に立つと気持ちがいい。自画像って鏡を通して描くから、目が合うんだ、こっちに立つわたしと。数秒息を止める。そう、この人の絵ってどんなタッチでも何で描いてても不思議と全部に気品を感じる。背筋が伸びる。

他の絵を見てからムーミンを見ると今までと印象が全然違う。そして原作はけっこうさみしくて苦しくてつらいんだってことを知った。原画をひとつずつ追いかけながら、大人になるのはいいことだなと思った。何度でも同じものを新しい気持ちでいただけるね。


実は同じ展覧会をフィンランドヘルシンキに赴いた数カ月前にすでに見てて、その時に人生でほとんど初めてこういう空間で泣いたのであった。飛ばし飛ばし英語で説明を読みながらなんとなく理解したようなしてないような感じで、自分でもよくわからないままボロボロ泣いててびっくりした。特に気合を入れてたわけでもなく、せっかくやってるなら行こうかなって思って軽い気持ちできたのに、むしろトーベ・ヤンソンて人のことほとんど何も知らないのに。

絵を描くこと、自分には全然できないからいつだって魔法に思える。で、数多いる魔法使いの1人としてこの人はわたしの理想に近い、と思った。こんな風にいろんな手段でいろんな色でいろんな視点で世界を表現できたらどんな気持ちなんだろう。好きな画家って今までふわふわと答えてきたけどこれからはトーベ・ヤンソンて言いたいような気がする。


フィンランドでは図録が販売されていなかったのが、日本ではされてる。これがまたすっごくいい。あまりに仕事が多岐にわたるから1冊にまとめるの権利の問題とかで大変なのかなって思ってたけど、まさか日本語では出るなんて。

最後のページにトーベが使ってた大きなパレットの写真がある(展示もされてる)。いろんな色がこびりついていてきれいだ。黒いペン1本でも油絵の具でも、世界は何色で描いてもいいんだな~って気持ち。

愛と憎しみのKindleカドカワ祭で散財した

カドカワ祭50%オフ!!!週末にパトロールするぞ!!!と思ってたらいつのまにかさらに進化していた……。
【速報】角川20,000タイトル半額「カドカワ祭」が60〜70%OFFセールに超進化ッ!……伝説がはじまりました!

じ、仁義なき電子書籍戦争。なんか申し訳ない。
というわけで1月に買ってないものを物色するよ。

小説

数冊の合本形式で売ってる電書は割り引かれ額が高いからお得感がある、と思ってしまう貧乏性。
「鹿の王」は単行本発売したばかりなのにもう割引ですね。シナリオ集とかもあるんだ~という発見。
セール初日は金額の設定ミスだったのかこのあたりも300円だった……KADOKAWAさま。。


DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

800 (角川文庫)

800 (角川文庫)

夏が終わってしまったのでなんかスポーツで青春プレイバックみたいなやつを……。上から、飛び込み競技、陸上、鳥人間コンテスト(!)です。


「世界は自分のために回ってるんじゃない、ことが、じんわりと身に滲みてきた大学時代……それでも、あたしたちは生きてゆく。凹み、泣き、ときに笑い、うっかり恋したりしながら」――あー豊島ミホさんて感じ!


辻村深月さんは「あ~~活字が読みたいよ~~」って発作がおきたときのためにストックしておくひと。


カブキブ! 1 (角川文庫)

カブキブ! 1 (角川文庫)

カブキブ! 2 (角川文庫)

カブキブ! 2 (角川文庫)

カブキブ! 3 (角川文庫)

カブキブ! 3 (角川文庫)

高校で歌舞伎をやる話。有名な演目を解説しつつ、なので歌舞伎わからなくても読める。知識が増えて楽しい。超軽く読める、それこそライトノベルに近い部類だと思う(作者さんはBLも書いてる人)。3巻は発売したばかりなので今から読む。


表紙がかわいいすぎる。

短歌

アマチュアの短歌に穂村弘さんなどがコメントをつけていくんだけど楽しい。シリーズ全部、ものすごくすき。短歌楽しそう!やりたい!ってなる。


八月のフルート奏者(抄) (新鋭短歌シリーズ)

八月のフルート奏者(抄) (新鋭短歌シリーズ)

「※この書籍は、『八月のフルート奏者』(笹井宏之)に収録されている短歌三九五首の中から、監修者によって百首を抜粋したものです」らしい。

KADOKAWAじゃないし電子書籍でもないけどこの歌集が本当にいい。

えーえんとくちから 笹井宏之作品集

えーえんとくちから 笹井宏之作品集


きちんとした歌集は読むと背筋が伸びる。31文字の迫力。

まんが

34歳の女性が働かない1年間を過ごすぞと決めて淡々と無職ライフする話…って聞いてて気になってたので読む。


白い街の夜たち 1 (ビームコミックス)

白い街の夜たち 1 (ビームコミックス)

白い街の夜たち 2 (ビームコミックス)

白い街の夜たち 2 (ビームコミックス)

トルコ料理がテーマらしくて気になる(すごく好き)。


か、か、か、かわいい!!!


全15巻ですでに完結してる。72%オフ185円ってことは全巻買っても3000円以下…!?大事件だ!!


とにかく描き方が独特な人の“作品集”。水で描いて、墨を落として、細かいところは爪楊枝を使ってるらしい。
紙の本で見たほうがうわあああってなるかもしれないけど、今なら200円以下で電書で見られる。


赤い文化住宅の初子

赤い文化住宅の初子

松田洋子さん。


岡崎京子さん。「チワワちゃん」はほんとにもう……!


たべたりのんだり。

気になるシリーズ

元気でるので好き。実は働きアリって何割か働かないやつがいて、そいつらを全部除いて働くやつだけ残したら100%勤勉になるかっていうとそんなことなくて、その中からまた働かないやつが一定の割合で出てくるんだよ~みたいな話。それ以外のアリ社会の話もおもしろい。


ちょこちょこいろんなところで言及されてる気がするので読みたい。


心のなかの14歳が刺激される感じでよい。

レビューがアツい。

(よくわからないけどきっと)面白いだろう、面白いだろう!知りたい!

タイトルすばらしすぎ。

今流行りの(違う)。

はい。

……何があったんですかね。


カドカワ祭りは7日までのようです。対象冊数は2万冊だそうで、いやいや全部見れるわけもなく……!
こうやって時たま恵みの雨があるのでほしい本は出版社ごとに管理しておきたいなーと思いつつなかなか。。


カドカワ祭り関係ないけど、このへんが今無料で1巻公開中です。

ZUCCA×ZUCA(1)

ZUCCA×ZUCA(1)

約束の地・東京ビッグサイトはこの夏も戦場だけど楽園で幸せでした(C86)

夏コミに行ってきた。今年は初めてサークル側もやってめっちゃ楽しかった。


コミケ、初めて降り立ったのは何年前だろう。そんなに昔の話じゃない。いろんな人に「戦場だよ」って聞いてたからかなりびくびくしてたけど、夏も冬も何度か重ねて思うのは、戦争は戦争だし暑いし寒いし体力使いまくるけど、それでもシェルターとか楽園って感じが強くて来る度に幸せになるし元気でるよってことです。次も楽しみだな、を繰り返して、今に至る。

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会社に行くよりもずっと早く起きて、必死でたどり着く約束の地・東京ビッグサイト。はあ。他の即売会やらビジネス的な展示会やらアイドルとの握手会やらで一体年に何回来てるのかちょっと自分でもわからないけど、それでも夏と冬のこのイベントがいちばんドキドキする。約束の地って感じがする。そびえたつ神殿。

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混雑した会場しか知らなかったから、開場を待つひそやかでひんやりした東ホールにざわざわした。あたりまえだけど、人間がいなかったらただの空間でただの箱なんだって思った。いつだって生気にあふれてる場所だし元気が出るけど、それを作ってるのは4つくっついたら消えそうなくらいたくさんの人たちだ。目が覚めるのを待つ午前9時は新鮮だった。


一般参加の方の待機列はこちらでーす、サークル参加の方はこのまままっすぐでーす。そんな声を聞きながらりんかい線の駅を降り立ってふわふわと歩いてるあいだでなんかもう涙ぐんでしまった。気持ち悪い。好きだってエネルギーがそこかしこに満ちてて、同じものを好きな人がこれだけいることが目でわかって、全然違うものを愛でててもお互いの好きなものをちゃんと尊重してて、って、奇跡みたいな場所だ。すごいな~!


イベントでサークルの列に並んでいる時、最後に来た人が「最後尾」札を持つ、次に次に渡していく、その行為がとってもいいなっていつも思う。「代わります」っていう一言だけで謎の同志感がある。売り手と買い手だけど、お客さんだけど、みんな「参加者」だから快適に過ごすために少しずつできることをするのだ。もちろん人気の本だと争奪するようなこともあるからライバルって面もあるかもしれないけど、そんなことよりいろんな選択肢や予定の中から今この瞬間このイベントを選んでここまで来てこの列に並んでる、しかも同じような人たちが隣にこんなにいる、その上みんな同じものが好き…って現実に、なんだこれは!!すごい!!ミラクル!!って何度でもなる。

コミケだとさらにジャンルを問わずそれぞれがそれぞれの好きなものを見ていて、もうそんなの、すごい。それぞれの目にそれぞれの幸せな世界が映っていてわたしの知らないことが想像もつかないことがすくってもすくいきれいくらいある。なんてすばらしいのでしょう。未来は明るい、揺るぎない!


ライムベリー - 世界中にアイラブユー(PV) - YouTube

コミケのスタッフさんを見てると、あー文化祭みたい、って思う。でも中学高校大学の文化祭で実際こういう立場で仕切ったり運営スタッフをするのはきっとこういうタイプのみなさんじゃないから、そこもすごくいい。楽しいは何度でも何歳でも作れる。

人気あるサークルさんの列が2つ接近しててよく分からなくなってしまって若干並んでる人たちもいらっとした空気になってて、なかなか動かすのも難しい位置でどうするんだろうって感じの時があった。しかもこの列を仕切ってる若い男の子は若干頼りなさそう。というかわりと雰囲気にのまれてあわあわしてる。

そこにひょろっとしたお兄さんが登場して、さも簡単に「はーーい、じゃあこっから後ろの人は移動しますねーー」って言って、彼にも同じことするよう指示した。それで「こいつ頼りないでしょ、スタッフやるの初めてなの。その上コスプレで来てるんだから浮かれてるよねえ。でも気合入れてきたってことだから多めにみて!はい君はちゃんと声出す!お姉さんたちこわくないから!」って言った。列があたたかく笑う。なるほど~こうやって「共犯者」にするんだって思う。頼りなさそう、が一瞬で、頑張れ~って気持ちに変わる。

その後も彼は何度かあたふたするシーンがあったんだけど、その度に先輩たちは(何人かいた)なになにしなさい、って言うだけじゃなくて目の前で1回やってみせる。それで真似しなさいっていう。イベント運営では常識なのかもしれないけど、美しいなーって思った。だって仕事でも部活でもない、この1回のための上司と部下だよ。来年もあるかもしれないけどそういうことでなくて。マニュアルがある上で、なのは当然として、たくさんの人のいろんな感情がうずまくなかで優しさと合理性を忘れずに周りをよく見て対応し続けるの、きっと高校生の若い彼にはものすごく勉強になるだろうな、とってもいいな、って思った。先輩の皆さんもかっこよかった。いつもいつもありがとうございます、ありがとうございます。

あ、今回いちばんうぎゃー!!ってなった瞬間は、弱虫ペダルの小野田坂道くんコスのスタッフさんが「はいこの列ここまでこっち~」って“引っ張ってた”時です。小野田くんがチームを連れて(?)先頭を走、じゃなかった歩いてる(?)……どきどきどき。


コミケ行ったよ、っていうとエロいあれこれとか男の子同士の薄い本のイメージを持たれがちですが、3日目の評論コーナーとか特に、社会科見学としてめちゃめちゃ楽しい。ので自慢します。

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島本和彦原作のドラマ「アオイホノオ」で原画執筆&漫画指導してる一本木蛮さんの現場レポ「アツイホノオノゲンバ」超おもしろい。あのシーンのあれはどうなってる!とか超超超細かくてドラマと見比べながらだと大変楽しい。そして柳楽優弥くんはじめ俳優陣のエピソードがいちいちかわいい。
80年代っていう中途半端な時代をリアルにするのはすごく大変なんです…って話に、そうか~ってなる。わたしの年齢にとってはあの時代ってすでにファンタジーなんだけど(まったく知らないし想像もつかない)例えば自分の親にとってはノスタルジーだからその捉え方の差がすごくおもしろい。父親に貸してあげたら喜んでた。

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食べ物やお酒の本も多くて楽しい。列の端から端まで見ながら物色してまわる。ウイスキーとかそんなにすきじゃないのに表紙がかわいいから買っちゃう。読んでたら興味出てくる。ハッピーサイクル!!

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「カップリング表記データブック(1982-1999)」はすごく買いたかったやつでうれしい~!内容は、タイトルの通りです。カップリング表記の変化とかジャンルの盛衰とかが分かる。すごい!id:Tarte41さん、ブログもとっても好きです。
【2013年総括】コミケカタログカップリング表記調査(第1回) - あまあまくろにくる
【コミケカタログで90年代のカップリングを調べてみた】第六回:1994年はジャンプ復古の大号令! - あまあまくろにくる
pixivニコ動のデータ本も楽しい……。こういうのをきちんと形として残すの、文化をデータに変換するの、同人誌の超偉大な仕事だなって思います。

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デザイン関係の本。左の本はとにかく装丁が超綺麗でひらくのがもったいなかった。


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親愛なるお姉さま方の新刊も買いました、久谷女子便り第8号。毎回シックな装丁でどっしり重たくて手にするだけで満足感ありまくる。そ、そのせいでまだ読んでないけど……。「外国の洗剤」はフルカラーで延々洗剤レビューが書かれてるんですが、ただの洗剤なのにめっちゃ絵になるところもアツいしきちんと評価してあるのもアツいので買っちゃった。こういう熱に触れられるコミケ大好き。

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ラブライブ!の3次元アイドルパロ本。いやーもうまず「月刊ワンダラ」ってだけで、この表紙だけでアイドルオタクには一発でネタ元がわかるし、中身も!!!すごい!!!超楽しい!!!ラブライブ、みゅーずちゃんの名前くらいしか分からないよいい加減早くアニメ見なきゃって思ってはや数ヶ月の怠惰な人間なのですが、この本読んで、あ~~もっとちゃんとわかりたい~~ってなってついについに重い腰をあげました。推しを見つけなきゃ……(使命感)。
【C85】月刊『ワンダラ』特設サイト・3日目東ミ06b

会場では握手券と生写真がランダム封入のおたくに優しいお遊び!エリーチカ!わーい!何話そうかな!

会場で見た瞬間、か、買わなきゃ……ってなる本が毎回何かしらあるのですが今回はこれでした。

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コピー本。100円。「アヒルちゃん in 大阪・中之島」。ヤバい、まったく何なのかわからない。どういう本なのか全然わからない!!!(興奮)

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中身は淡々とアヒルちゃんの写真兼解説です。大阪・中之島に浮かぶ黄色いアヒルちゃんがいろんな角度からおさめられています。とってもシュールです。結構何年も前からのってます。めくってもめくってもアヒルちゃん。最高。


 
というわけでこの夏も楽しかったぞ!暑すぎた夏の終わり!
一気に涼しくなって、もし仮にアイスバケツチャレンジが1週間遅く日本に上陸してたらきっと全然流行ってなかったね?と思いながら、たった2週間前のあの汗だくの東京ビッグサイトに思いを馳せます。終わったあとはもう疲れるから行かないよ……と思ってるけど、あと数ヶ月したらそわそわしはじめるんだ。そういうものですね。日本に生まれてハッピーだね。

夏とテレビと私の視界(2014)

今期ドラマもアニメも楽しい。テレビが楽しいと生きる気力わく。帰って部屋の電気付ける前にテレビの電源いれる。
2014サマーは楽しかったなあ、をいつか思い出すために。
いっぱい見逃してるのあるけどさすがにもうなーー。批評でも評論でもなくただの感想です。順不同。

  • 昼顔

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どうしようもなくエロい。露出が多いとかじゃなくてエロい。画面がエロい。
上戸彩吉瀬美智子斎藤工北村一輝って並びの暴力的なエロさ。
カメラワークも音楽もよくできてて1時間でおなかいっぱいになる。
自分がどれだけ上戸彩さんのことを好きか思い知らされる。

  • 家族狩り

松雪泰子さんのどうしようもなく幸の薄そうな感じが振り切れててぞわぞわする。何をしていても画面のこっち側で虚しくなる。でもこういう方向の映像だと「家族ゲーム」がすごかったからなあ、って気持ちも若干あるけど……。
とはいえ天童荒太はわたしの中高時代のどうしようもない時間を粘土みたいに埋めてくれたありがたい作家なので、見ます。

幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)

幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)

今期の“宗教上の都合”。面白いとか面白くないとかそういうところで判断するものじゃないんや!!信仰だから!!
女子アイドル、ジャニーズ、特撮、若手俳優、などなどいろんなところから集ってクラスを形成しているので各方面のヲタクがわーわー言っててそれ込みで楽しいっていうメタ・エンタテインメント。
ストーリー? 生徒を下の名前で呼ぶ先生は理解できないって思ってるので最初から何もかも厳しいです。

  • 近キョリ恋愛~Season Zero~

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最高すぎる、日テレさんありがとうございます。金髪の確変っぷりがヤバすぎる驚異の銀河系美少年ジャニーズJr.阿部顕嵐さんがべらぼうに美しい。血のつながってないブラコンの美人なお姉さん役(この設定ってことは…はいご想像のとおりです)が足立梨花さんなのも超超ときめく。
常にInstagramのフィルターかけてるみたいな白飛びしまくってる映像でオシャレ感押しまくり少女漫画度上げまくり、なるほどこうやれば実写でトーン貼れるんだね!?って目から鱗。

柳楽優弥さんの顔芸エネルギーが溢れまくってて、ストーリーどうこう以前に絵面でにやにやできる。これこそパラパラ漫画にしたいよ!!出てくるみなさんのみんなそれっぽくてにやにやなんだけど、強いていえば山本美月さんが髪型の都合でニューハーフっぽく見えて辛い(個人の見解です)。
ほぼ実名で登場するみなさんが自分たちの過去をフィクションとして映像見ながらTwitterでうごめいているのも楽しいポイント。インターネット最高だ。
岡田斗司夫解説ツィートまとめ「アオイホノオ第1話」 - Togetterまとめ




  • アゲイン!!

見たら追記。今夜からだ!


  • アオハライド


TVアニメ『アオハライド』番宣1分CM - YouTube
見てるだけで恥ずかしくてすごい。どう考えても月曜の夜から見るものじゃない。は~月曜からぐったりだよ週末までまだ4日間あるよって気持ちで見ると死にたくなる。少女漫画はファンタジーだからね。ファンタジーとして大好きだよ。今週もやさぐれた気持ちで見るね!!
原作だと白黒でもカラフルな画面に見えるけど実際にこういう風に色付けられると正直若干うるさくて過剰な感じする。絵が華やかだからかな。

  • ばらかもん


TVアニメ「ばらかもん」TVCM - YouTube

かわいいかわいいかわいい!すごく元気出る。
なるちゃんに賛否両論みたいだけど、子役の声ピリピリしてて、圧があって、この生命力ある絵の中で映えるからわたしはすごく好きだな~って思う。半田先生かっこいい。書道のシーンがもっと見たい。


【PV】TVアニメ「月刊少女野崎くん」PV第2弾! - YouTube

何も考えずにあははって笑いながら見られるので楽しい。みこりんかわいい。
主人公の女の子がベタベタ萌え系って感じでなんでなの…?と思ってたけどそれも必要なベタ感だったんだな~って見たら分かった。みんな幸せになってほしい。
原作の方がテンポよくておもしろいよって複数人に言われたので読みたくなってきた。

  • 幕末ROCK


TVアニメ『幕末Rock』PV - YouTube

はっきり言って特段おもしろくないのに見てしまう悔しい。。前回どんな話だったか思い出せない。
もしかして来週はおもしろいシーンあるかも?って期待させる何かがあってその何かだけで見てるぜ!


TVアニメ『Free! -Eternal Summer- 』PV2 - YouTube

去年このアニメにハマらなければわたしは……。いやなんでもないです。
1期の時は「上半身ハダカのイメージ強すぎてアレだと思うけど普通におもしろいしみんなかわいいし最高なんだよ」と布教してたけど2期はさまざまな事情ですすめにくすぎる。いや褒めてるんですけど…褒めてるのかな……(錯乱)。
京都方面に殴りこみたい気持ちと菓子折りを持って挨拶にいきたい気持ちが毎週入り交じる深夜1時。っていうかむしろ気付いたら2時くらいになってる。キャパオーバーすぎてタイムスリップする。


「LOVE STAGE!!」7月9日(水)よりTOKYO MX、テレ玉他にて放送開始予 ...

我が国の総理大臣の子孫がタッグを組んでお送りする、姉が描いたBLまんがに弟が声を吹き込むアニメなんていろんなものの深淵すぎて見るしかなかった。
ネタでしょ!見るしか!くらいな気持ちだったけどなんだかよくわからないけど楽しげで軽率でよい。腐女子属性ないですがまったく普通に見てられる。

  • 残響のテロル


「残響のテロル」第二弾PV - YouTube

この言い方は誤解を招きそうだけど、謎の満足感がある。アニメ自体にっていうよりこれを見てる自分にかもしれない。アニメ見てる!!って気分になる。うまく言えない。
ものすごく「東のエデン」が見たくなる。滝沢朗くんは永遠ですよね……。


「PSYCHO PASS サイコパス」プロジェクトPV - YouTube

周りの人が脅してくるからまだ見られてない(心の準備)


MOON PRIDE/ももいろクローバーZ (MOON PRIDE/MOMOIRO CLOVER Z ...

水野亜美さんが好きすぎて好きすぎて朝ごはんクロワッサンじゃないと食べたくないと連日駄々をこねまくった幼稚園時代。頭よくはなれないがクロワッサンは真似できる。

戦前のガチ恋“アイドルヲタク”の生態に迫る「幻の近代アイドル史」

明治・大正・昭和の若い男性をガチ恋させた存在≒アイドルの追っかけ生態をひもとく「幻の近代アイドル史」、最高におもしろかった。


ステージに向かっての名前や合いの手のコールの嵐、出待ち入り待ちでの牽制、目線を求めるレス乞食、執拗なファンレターと愛のささやき、親衛隊の結束、書簡でヲタ友とリプ(Twitterみたいだ)、新聞の投書欄で匿名罵り合い(はい、2ちゃんねるですね)……全部入りすぎる!人間はそうそう変わらないぜ!愛はいつだって人を狂わせる!!!!

本書は、戦前に「アイドル的存在」として活躍した少女たちについて書かれている。選出の基準は、主に若い青年を熱狂させ、ときに恋愛感情を抱かせたというエピソードを持つ少女たちである。

彼女たちは劇場や寄席が主な活動場所であり、ファンは足を運ぶことでしか彼女たちの芸能に触れることはできなかった。そういう意味では、彼女たちは「会いに行けるアイドル」であった。


義太夫の人気を作った天才少女・竹本綾之助、美貌と色気と“釣り”で数々の人生を狂わせた奇術師・松旭斎天勝、東京歌舞伎座トップ争い!27歳キレイ系実力派・沢モリノ VS ポンコツかわいい19歳・河合澄子、45歳有名評論家が激推ししまくった宝塚歌劇2期生・瀧川未子、戦火にのまれる東京で舞台に立ち続けた新宿ムーラン・ルージュのプロアイドル・明日待子――なんかが紹介されてる。どの章も楽しい。


全部紹介していくとキリがないので印象的なところを箇条書きにしていく。

  • 義太夫ヲタは曲の盛り上がりで「ドースル、ドースル!」ってMIXを入れるから「ドースル連」って総称
  • 「あ~他のヲタクみんな滅亡して俺とあの子だけになればいいのに、落第したって構うもんか」→マジで落第
  • 新聞の投書欄で某ちゃんねるのように匿名罵り合い→ゴシップ誌に実名職業すっぱぬかれて阿鼻叫喚
  • 家まで通ってガチ恋同士で牽制→本人は卒業後にイケメンで金持ちのヲタクとさっくり結婚 
  • 「綾之助たん、唄ってる最中に熱が入って髪が乱れてかんざしが落ちる瞬間めっちゃエロい!!!」
  • 熱狂的娘義太夫ヲタで知られる志賀直哉さんの小説より、公演後のヲタ友との帰路。「その晩、アウフ(推しメンの愛称)が何を語ったか覚えないが、二人の間ではアウフの話は決して尽きない。今、もし、この雪の中にアウフが倒れていたら、どうするか。この仮定だけで優に一時間の話題になった」

 

  • 天才釣り師、超絶かわいい!天勝様「ロックオンした人とは1回じゃなくて2回、目をあわせることがポイント。違う方向に動くときに振り返るようにあえて目線をやると、あいつは俺に気があるな!って思い込むようなんですの。そしたら明日も明後日もいらっしゃるのよ」
  • 結局、評論家は顔の好みと体のエロさとヲタクへの対応の良し悪しばっかり書いてる気が(マジで)
  • 川端康成「矢張り河合澄子は美しい。あやしげな幻の病的の世界に私を導かずに措かない。脚本はつまらない、幼いものである」
  • 男子高校生・川端くん、お前恥ずかしいものが好きなんだな…と呆れる友人に「むしろあんな面白いものを見に行かないなんて損してる」って真顔で言う

 

  • 45歳評論家「東京では1人も好きな女優なし、いま名古屋にいるが、気に入った芸者1人もなし、ただ遠く宝塚にわが瀧川未子あるのみ!」と高らかに単推し宣言
  • 単推しが高まりすぎて他メンのアンチや運営批判を繰り返す影響力あるめんどくさいヲタクに
  • 宝塚歌劇を真似して全国各地に「ご当地少女歌劇」がいっぱいできる(ロコドルだ!)
  • 新宿ムーラン-ルージュにおける踊り子→女優の「昇格」
  • 人気踊り子の写真をふところにしのばせた自殺者が出て警察沙汰になってヲタクが叩かれる

いやー少し並べただけでこの熱量ですわ……。


文章がうまくて読みやすかった。書き方自体もだけど、「アイドル」として位置づけるためにひっぱってきてる事例やエピソードが絶妙で納得感がある。もしかしたらその道の研究者の人から見たらもっと違うところもあるよ!ってなるんだと思うけど、この軸で切ってるゆえのデフォルメと取捨選択がすごく上手だな~って思った。

なので、アイドルヲタクは自分たちの普段の生活と照らし合わせながら「ちょwwご先祖さまwww」って気持ちで読めると思うし、普段からアイドルに全然興味ないとかこの数年で世間ででかい顔するようになって気に入らないわ~って人は、まぁ人間の精神性なんて百年やそこらで変わらないんだな……とある意味さわやかに絶望できると思う。ちなみにどの時代も目立つ厄介ヲタクが迷惑がられて叩かれています!!伝統!!

「これから軍隊に行かれる方、いらっしゃいましたらお手をお上げ下さい」と言うと、今まで遠慮がちだった者たちも次々と手を挙げていった。そして、舞台から降りて来た明日待子と踊り子たちは、一人一人の手を握って「ご苦労様。ご武運長久をお祈り致します」と眼に涙を浮かべながら挨拶をして回った。
(『ムーラン・ルージュ新宿座――軽演劇の昭和小史』)

すごすぎる。彼らにとってどんな希望なんだろう、この「握手」。大好きな彼女と会えるのは最後かもしれない。

何箇所か、妙にぐっときてしまった。
それぞれの時代の中でアイドル…というか、誰かに愛を注ぐことそれ自体、いったいどういう意味があったことなんだろう。

どの時代だってヲタクの嫌な面はクローズアップされがちだけど、多くの人はある一定の箱庭みたいな閉じられた「演者」と「ファン」の役割分担のなかで、キラキラしてる姿を見て明日も頑張ろうって元気だして、好きな子が笑ってくれると嬉しいなって思って、そうやって日常はゆるゆると続いていくわけでね。

きっと、同年代の他の芸能に比べて若者のくだらない戯れだと思われてたんだろうな~と端々から感じるのもおもしろかった。くだらないものをくだらないと視界から外したい気持ちもわかる。でもわたしは今のも昔のもくだらないと思われてるものがすごく好きだな~、もっと知りたい。愛してた人のことも作ってた人のことももっと知りたい。

あとね、こういうの残ってるの紙だからなんだよなあ。ネットにはあふれるくらい情報があるけど消えるものも多すぎて、実際残るもので言ったらそんなにないんじゃないかなって危惧がある。ほんの10年前のテキストサイトですら参照できないもんね。100年前の大学生のアイドルへのファンレターは残ってるのにね。

「いやいや明治どころじゃなくて江戸時代だっていろいろあるしむしろもっと遡れるでしょ!」って反応には確かに、と思ったけど、でもここが始まりだよ!っていう書き方をしているわけではないので、ただ明示的に「近代」って切ってるだけだと思います。

参考文献もたくさん載ってた。このへん読みたい。

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)

スキャンダリズムの明治

スキャンダリズムの明治

タアキイ―水の江滝子伝

タアキイ―水の江滝子伝

ムーラン・ルージュ新宿座―軽演劇の昭和小史

ムーラン・ルージュ新宿座―軽演劇の昭和小史

理想のお昼ごはんを求めて

中高6年間、ほぼ毎日のようにベーグルを食べていた。

スモークサーモンとクリームチーズだったり、クリームチーズにくるみとメープルシロップを混ぜたり、スパムとロメインレタスだったり、ハンバーグと目玉焼きだったり、レバーペーストみたいなやつだったり、ベーコンとレタスとトマトだったりした。外の生地はオニオンだったりレーズンだったりチーズだったり胚芽だったりした。

……いやまぁ、いろいろ工夫はしたけどベーグルであることに変わりはない。食べてる構図は同じだ。親にも友達にもそんなに毎日同じもの食べてて飽きないのって言われていた。いや、飽きるとか飽きないとかじゃないんだ。これはわたしのポリシーの問題なのだ。

つまり何かって言うと、わたしはできるだけお昼ごはんを食べるのに道具を使いたくない。


すごく病的に聞こえるけど実際病的に情報依存なのだ。ごはんを食べながら本を読むか雑誌をめくるかケータイを触るかしたかった。行儀が悪い。別にただ黙って1人遊びしていたわけではなくて、友達と机をくっつけてごはんを食べておしゃべりするって営みも楽しんでた。それでも食べ終わったあとにお弁当や食器を片付けるその一瞬がもう嫌だった。その隙に違う行動を割り込ませたい(病気だ)。


道具(食器および箸やフォーク)を使わずに食べられることを第1優先にすると、当たり前だけど選択肢が狭まる。

いろいろ試したけどパンかおにぎりに落ち着く。おにぎりは悪くないんだけど、ベーグルよりも飽きがすごい。梅干しを入れてもおかかを入れてもさけフレークを入れても、そこに辿り着くまでの部分は白米だ。全体積の1割以下でしかバリエーションが付けられないのはしんどい。1口目がいつも同じなのはしんどい。強いて言えば炊き込みご飯の時はハッピーなんだけど、そこに毎日の変更を要求したら炊飯器を司る母親との全面戦争になることが目に見えている。

あと、飲み物のバリエーションが減るのも致命的だった。コーヒーもリプトンのレモンティーもなんだかよくわからないコンビニに売ってる甘い飲み物も合わない。お茶か水しかだめなのはなかなか厳しい。

パンの中でもベーグルに落ち着いたのは冒頭に書いたようにアレンジの幅の問題が大きいのだけど、まだ理由がある。食パンのサンドイッチも嫌いじゃないんだけど、何しろいまいち食べた気にならない。ふにゃふにゃぱふぱふしてるのでなんだか満足感がない。

そして何よりやわらかすぎて潰れやすい。今日のたまごペーストめっちゃうまくできた!絶対おいしい!と思って持って行ってお昼を迎えて、本来おさまっているはずの白と白のあいだからはみ出てサランラップの内側にべったりとくっついているとマジで悲しい。ああ輝くキミよ、すやすやとそこに眠っていてくれればよかったのに。フランスパンはパンとしては超好きなんだけどあんまり美しく食べられないから苦手だった。ぼろぼろとこぼしてしまって恥ずかしい。


大学時代はひまだったのでさらにいろいろ試した。毎日アイス(クーリッシュis最高)とか毎日こんにゃくゼリーとか毎日じゃがりことか毎日スタバの何か(友人がバイトしていた)とかやってた。ふ、不健康すぎる……。でも学食には箸やフォークを使わずに食べられるものがないんだ。

あとは当然、パンも買った。でもコンビニの菓子パンてなんだかものすごく抵抗がある。毎日アイス食べておいて今さら何言ってるんだって感じだけど、菓子パンには謎の抵抗がある。手を出しにくい。まちのパン屋さんで買うほうが選ぶの楽しいしお気に入りができるのも楽しい。よくわからないパンを買ってよくわからない味がするのも楽しい。栄養価や健康度としては対して違わないのかもしれないけど気持ちの問題って重要ですね。


というわけで、いつからかよく分からないけど行く先々でパン屋を探すようになった。微妙に人の少ない駅とか微妙な郊外でもたいてい微妙なパン屋さんはあってそのうらぶれ感もよい。パンが好き……っていうとなんか語弊がある気がして、いや好きなんだけど、おいしいパン好きなんだけど、まずはその機能性を愛しているのでよくわからない。

仮にも都内某所でOLをしているのでランチにも出かけるしいろいろしゃべりながらおいしいものを落ち着いて食べるのも好きだけど*1、毎日そうしたい気持ちがない。たまにやるから楽しい。今日も会社のデスクでマルチディスプレイ+iPhoneの3面体制でインターネットしながら午前中に出先で買ったパンをかじった。今日は好きなお店で買ったドライアプリコットのパンがめっちゃ好きな味だったので幸せだった。相変わらずベーグルの日もある。そう思うともう10年以上同じような食べ物を結構な頻度で粛々と食べている。


……あれ、最初は「近くを通ると絶対行っちゃうおいしいパン屋」について書こうと思ってたのに。
前段が長くなりすぎたからここで終わる。何が言いたかったかというと、これからも「道具を使わずに手を汚さずに食べたい」を満たしてくれる昼食メニューを求めて生きていくだろうってことでした。何かイケてるアイディアがあったら教えて下さい。

多分、パン屋さんの話に続く。

*1:お昼誘われるの迷惑とかそういう気持ちは全然ないんだ!それはそれで楽しいし別の何かが満たされるんだ!

ananの「好きな男、抱かれたい男(ただし二次元に限る)」特集を買った

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an・an (アン・アン) 2014年 5/28号 [雑誌]

an・an (アン・アン) 2014年 5/28号 [雑誌]

コミックナタリー - ananでマンガ特集、読者が抱かれたい2次元男子を発表


いやー、まずこの表紙素晴らしくないですか。買いにくすぎるでしょ。午前0時を過ぎた深夜の近所のコンビニで眉毛が薄めの背の高くて愛想のいい爽やかな男性店員さんに差し出すとき恥ずかしくてびっくりしたわ。あと表紙に大きな詐欺(?)があります。後述。

リニューアルで読み物ページや執筆陣も増えて、なんというのでしょう、あいまいさも含んだ上であえてこの言葉を使うけどサブカルっぽさを盛りまくったテーマと内容を連発してきているanan。今回も、なるほどこっちに歩み寄るとこういうアプローチなのか!!と感動を覚える。「好きな男、抱かれたい男」は説明するまでもないですが、これまで三次元の芸能人(…っていう言い方変だけど)でやってきた企画です。


クソミーハーとしては当然楽しく読んだんだけど、まぁまずは見出しをご覧ください。
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好きだわーanan好きだよー。
おたくとは違った方向に地に足をつける気なんかまったくない言葉のセンス好きだよ。


中身は新旧問わずで懐かしいなーて思う漫画の方が若干多いくらい。いきなり「流川楓スラムダンク)」登場で、い、いくらなんでも高校生キャラに“抱かれたい”ってことは…!?と思ったら「好きな男」部門で安心しました。安心……?うん。はい。

いろいろ突っ込みどころはあるんだけど、「年下男子」特集は全然予想の範囲内ですが「小学生男子にキュンキュン」てコーナーの破壊力がすごい。そういう切り方できるんだ。していいんだ。とか笑っておいて、和久寺風茉くん(ディアマイン/高尾滋)が出ていて、わたしも軽率に好きだから何も言えなかったです。「初恋モンスター」からの1コマ、「で…俺小学生だけどどうする?」ってすごいセリフを言い放つ身長173センチの超イケメン5年生・高橋奏くん気になりすぎて読みたくなった。何これ。単行本の表紙が雄弁ですね。

初恋モンスター(1) (KCx ARIA)

初恋モンスター(1) (KCx ARIA)


「胸を焦がした彼を教えます♡心の恋人世代別アンケート」の20代の結果、1位がモンキー・D・ルフィで「!?」ってなった。“異性として恋してしまった男性キャラ”の1位で彼が来ます!?!?(ディスってるわけじゃなくて!!!)2位は風早翔太(君に届け)、3位は坂田銀時銀魂)でこの並びもなかなか興味深いです。


個人的に一番好きだったのは「報われないから愛してあげたい。“二番手男子”を知ってください」。何がすごいって、とにかく推薦人の俳優・阿久津愼太郎くんのコメントがいちいちアツすぎる。「二番手男子界の神!」って真っ先にあげるのが安藤拓海くん(ストロボ・エッジ)て!恐ろしい子!!阿久津くんのことがめっちゃ気になるよ!!!95年生まれとか全然年下ですよ!残りも丸井侑輝(360°マテリアル)、竹村海(好きっていいなよ。)、朝尾侑(きょうは会社休みます。)、和泉千隼(花にけだもの)――でガチなラインナップ。

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「主人公の仁菜子に対する安堂くんの心の変化、ツラい心情も上手に描かれていて、二番手キャラのパイオニアともいうべき存在です」「チャラかった男が恋してマジに変わる瞬間がいい!」「純粋さが魅力の二番手キャラにはないキレ者ぶりが光るのが朝尾さん」「和泉くんは他の漫画なら一番手で登場しそうなクールな黒髪のイケメンなんですが、実はすごく不器用なタイプ」などなど、要領を得ててセンスと愛のあるコメント群、読んでて楽しかった。

こういうの、男でも読める少女漫画!!みたいな切り口だともっと押し付けがましくて嫌な感じになると思うんだけど、ナチュラルにときめいてるのでこっちまでにやにやしてしまう。二番手男子、いいよね。まぁもっとストレートな言葉でいうと当て馬っていうんですけど……一気に報われなさが増すな…。


ところで表紙の真ん中下に今をときめくリヴァイ兵長が載ってるんですけど、彼この特集には出てきません!!びっくりした!でもなんで表紙にいるのかっていうと「進撃の巨人」と「大奥」の魅力を今から追いつく人のために改めて紹介するよ!っていう別特集があるからなんですが、これはどう見ても誤解するでしょうが!

……でもよく考えると、2013年我が国でトップクラスに淑女の皆さんの愛と投資を集めたであろうリヴァイ兵長はanan読者の「好きな男」に入らないのかしら。構成の組み方として入れられなかったんだとしても、anan読者アンケートではそんなに大きな票を集めなかったんだとしてもおもしろいなーと思いました(出版社的な理由とかもありえるんでしょうか)。


あとねー、巻末で突然テニミュ登場でキャストインタビューがあるんだけど、その次のページが読者アンケートの結果を紹介する「お題:節約生活」なのに笑ってしまった。節約? ここで節約を説いちゃう? お金を払いにお伺いする男の子たちのお話の横で? anan編集部さまからのありがたいお言葉でした~~。


さらに脱線した話をすると少女コミックスの装丁多くやってる川谷デザインのインタビューが載ってて面白く読んだ。少女漫画のデザイン、自分が中学生だった頃とかとぜんぜん違う、ジャケ買いしたくなるかわいさのものすごく多い。コミックスのテンプレの縛りが薄くなっていて見ていて楽しい。
【装丁】 川谷デザイン 良いコミック
大好きな「良いコミック」さんでずらずらっとまとめて紹介されてる。あー見てるだけで幸せになるね!「ひるなかの流星」なんて、タイトルとこの装丁だけで不戦勝って感じがします。大好き。

ひるなかの流星 1 (マーガレットコミックス)

ひるなかの流星 1 (マーガレットコミックス)

月間MdNの特集「少女漫画のデザイン」だった号があるんだけど積んでてまだ読んでない……。3月号なので本屋さんではもう置いてないけどKindleで買える。



少女漫画、結構好きなんだけどあんまり開拓できてないしもっと知りたい。二次創作が盛んな作品とか青年誌に載ってる社会派問題作とかとかはなんだかんだ新しいもの読みたいもの知りたいものの名前聞くけど、少女漫画ってそういうチャネルが比較的少ない感じがある。外からあんまりガンガン情報が入ってこない。

なんでだろう。二次創作がほとんどないっていうのは大きいのかもしれない。ファンアートがあると盛り上がりが見えるもの。うーん、でもそんなことないかも。商業BL好きなみなさんの横のつながりっていうかそれぞれのソムリエっぷりというかいいもの好きなもの共有する姿勢、尊敬するし羨ましいしかっこいいって思うもんなー。


特にまとまらず終わりますけど、最近はKindleでガツガツ買ってる(大人最高だ)。生活を潤すと同時に破滅させてる側面があることにはそろそろ気づいてる。


漫画欲が高まってきたので今回のananにも載ってた「逃げるは恥だが役に立つ」を買った。

大学院出たのに就職できなくて派遣社員やってたけど失業した25歳の女性が父親の知り合いの36歳の男性の家で家政婦ってことで「就職先として」契約結婚する話。って聞くとめんどくさそうだけど、重くもないし茶化してもなくて感じがよかった。最初は正直穿った気持ちで読んでたけど後半からいろいろ愛しくなってくる。続きも読むぞ。


anan、斜に構えながら若干バカにしながら、つ、釣られないぞ!って思いながら、それでも結構いつだっておいしくいただけてしまう。定期購読して毎回何か書きたい。ってこれずいぶん前から言ってる。女性誌大好き!