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インターネットもぐもぐ

インターネット、おなかいっぱい食べましょう




夏を求めて九州へ

夏が終わっていくことに耐えられなくて九州に5日間行ってきた。あまりに馴染みがない場所で、完全に知らない土地で新しいものをたくさん見た。想像力に乏しい傲慢な人間なので、こうやって少しずつ自分の身でリアルを獲得していくしかない。

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この夏は大学生か?ってくらい遊びまくったけど学生時代よりずっと楽しかった。全然お金がないのに時間だけがあって、未来が不透明な時代はいろんな面で結構しんどかった。今のほうがはるかに健全な精神で生きている。別に特別裕福なわけではないし、めちゃくちゃ浪費家だし、貯金を食いつぶしまくっているけど、それでも自分で稼いだ金を好きなように使えるなんて、なんて贅沢で幸せなことだろうと思う。大人、超楽しいからな。大学生の自分よ、ざまあみやがれ。

熊本・杖立温泉へ

最初の目的地、熊本・杖立温泉には福岡空港から黒川温泉行きの高速バスで向かって途中下車する。超有名な黒川温泉にはいずれ誰かと来そうだから、1人でぶらぶら行くので杖立にしてみた。まだ地震の影響で一部通行止めの区間があって、少し遠くの別のバス停で降りなきゃいけないんだけど、本当だったら2時間くらいで直通で着く。通行止めの道の片側車線は、着いた翌日の夕方に開通していた。


バスの乗り継ぎに失敗してタクシーを使ったんだけどいろいろおしゃべりできて楽しかった。あふれるくまモンのほかに、嵐の写真やステッカーで車内がデコってあってびっくりした。

運転手さんがファンなんですか?って聞いたら、小さい子が喜ぶから、ってにこにこしてた。このあたりのタクシーは近所の子どもを何人かまとめて乗せて習いごとの送り迎えとかに使われることも多くて、喜んでもらうためのことを考えたんだって。「タクシーも殺風景じゃさみしいもんね、差別化していかないとね~」と笑ってた。個人タクシーでもないのに自由だなあ。なんで嵐なのかっていうと、奥さんがファンらしい。

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お昼くらいに杖立に着く。暑い。ド平日の真っ昼間、誰もいない。

特に目的もないのでふらふらと散歩する。大きな川の両岸にレトロな温泉街が広がっていてすごくいい。どこにいても水の音が聞こえる。







温泉の蒸気を使って調理できる「蒸し場」がいくつもあって、地元の人も観光客も勝手に使っていい。野菜と卵といきなりだんごがセットになったセットを買ってやってみた。




楽しい。そういう蒸し物文化なので、いろんな旅館でプリンを作って「杖立プリン」として売り出してる。おいしかった。
杖立温泉について | 杖立温泉


少し食べて涼んだので散歩する。いい意味でたいしてすることもない。ぼーっと川を眺めたり入ったお店でおばあちゃんと話したりする。朝産んだばかりのチャボの卵をくれた。明日の朝卵かけごはんにするんだ。




最近Instagram検索を試していて旅館「米屋別荘」さんのロビーで、プリン味のかき氷が食べられるらしい、と見たので行ってみた。時間ギリギリだけど注文受けてくれた。プリンとラズベリーのハーフ&ハーフにする。

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こ、このボリュームで500円……!すごい!!!超~~おいしかった。宝石を砕くみたいな気持ちで食べた。氷にかけるからどうしても水分で薄まってしまうので、プリンをそのままシロップにしてはだめで、氷屋さんの「師匠」にアドバイスを受けながら何度も試作したらしい。卵でもミルクでもなくちゃんとプリンの味がするかき氷。旅館のなかだから、チェックイン・アウト業務が忙しい時間は提供してなくて、若女将がいる時だけで、出してる時間は12~14時半くらいかな、と言っていた。ちょっと遅めに行ったから、ダメな日に行ったらダメだったはず……ラッキーだった。

「泉屋」さんに泊まる。1人のお客さんて面倒だと思うけどすっごく親切にしてもらってありがたかった。旅程をあんまり決めてなかったので相談したり。鮎の塩焼き、人生で食べた鮎でいちばんおいしかった。

たまたまこの日女性の宿泊客がいなかったらしく、広い浴場もずっと貸し切りで贅沢の極みだった。身体を蒸気で蒸し上げるサウナ「蒸し風呂」がいくつも種類あって楽しい。箱の中で椅子に座って頭だけ出して、首から下をあっためるやつがめちゃくちゃ気持ちよかった。平日最高、夏の温泉最高!!!心ゆくまでお風呂に入って浴衣で夕涼みに川沿いをてくてく歩いて、窓際でぼんやりしたりする。大人になったなあ。

鯉のぼりが川にたくさんはためく5月がハイシーズンなんだけど、今年は地震でそれどころじゃなくて大変だったらしい。その景色もみたいな~。杖立温泉、お湯も景色ももすごくよかったからまた来たい。ぼんやりしに来たい。


麗しの熊本城

朝からまた温泉に入って、阿蘇経由で熊本市内に向かう。レンタカーとかで行けば多分2時間もかからないのですが今回はバスを使うので3時間くらいかかるルート。このエリアは大分との県境にあるので福岡からの方が近い。


始発の杖立から終点の阿蘇まで。お客さんあんただけになるかもしれんわ、と言われて、案の定途中で少し乗り降りがあったあとに山間を走るあいだのかなり長い区間はわたしと運転手さんだけだった。貸し切り。今このへんカルデラの縁のあたりね、あっちの山の茶色いところは地震で地すべりがあってはげた、とかいろいろ説明してくれる。緑も青も濃くてすごくいい。そっか写真撮りたいか、と見晴らしのよいところで一瞬止めて降ろしてくれた。普通の路線バスなのに……優しい。笑 1時間半くらい結構飽きずにしゃべったり写真撮ったり本読んだりしてた。

阿蘇から熊本への経路はバスと電車があるのだけど、肥後大津阿蘇間の電車はまだ止まっている。大変だ。地盤が違うだけで、物理的にはほんの少しだけしか離れていない場所でもずいぶん被害が違ったらしい。なのでまたバス。ちょっと眠る。


熊本にたどり着く。初めて来た。

熊本城、思ったよりずっと崩れていてびっくりした。立ち入り禁止の奥に崩れた石垣が見える。修復に20年かかる、ってそんなに?と思っていたけどこれは大変だ。中には入れなくて外側をぐるりと回って加藤神社の方にいくことはできる。


それでもきれいだった。ものすごく広いお城なんだってことを初めて知った。時間がたまたま合ったので「熊本城おもてなし武将隊」の夕涼みツアーに参加して解説してもらってたんだけど、一本柱を使った建築の内部が見られるのは今だからこそです、必ず元に戻りますからね、と言っててそうだなぁと思った。確かに断面図とかでなく、目の前で見られる。

武将隊の皆さん、軽口叩きながらツアーしてくれるし、写真撮影コーナーもあるし、ミーハー心が満たされた。加藤清正公が祀られている神社の解説を加藤家の家臣たちのみなさんにしていただくのはなんだかシュールでした(設定についてはぐぐってください)。

路面電車大好きだから熊本は楽しかった。あとは水前寺公園で庭園散歩したり(超いいお庭だった)

踊るくまモンとぐんまちゃんに遭遇して大興奮したりした。

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馬刺しを食べてレバ刺しを食べて熊本で熊本県菊池市の日本酒「美少年」を飲むぞっていう夢を叶えて、地酒がたくさん置いてあるバーで焼酎をいただいてくまモンとツーショを撮る。




中心部も地震でかなり揺れて、お酒のボトルも当然割れちゃってしばらく営業ストップした、って話を聞いた。今はずいぶん普通に見えたけど、しばらくは薄暗くてもやもやした不安が街を包んでいたのだろうか。浮かれて1人で何軒もはしごして(やりすぎた)いろんな人としゃべって楽しい夜だった。熊本に旅行に来ると、お金を使いすぎてもお酒を飲み過ぎても、復興支援、と思えることがわかった。重要な気付き!!消費を肯定できる!!いいところだったな~また来たい。

佐賀って何があるの

翌朝、佐賀・唐津に向かう。九州新幹線で博多に行くルートがいちばん簡単でびっくりした。そうなんだ!

というか九州新幹線思ったよりずっと安かった。熊本~博多間、ネットで買えば3600円なんだ……。1週間前までに予約したら2000円ちょっとになる。えー。安い。しかも40分で着く。近いなあ。福岡にコンサートやお芝居で遠征に来た時に熊本まで遊びに来るの全然できるじゃん。新しい知見を得た。

博多で東京から来た友人と合流して、一路唐津へ向かう。なんで唐津かって言うと……

おそ松さん」とのコラボイベントをやってたからです!!せっかくなので来た!笑 商店街のお店にもポスターがたくさん貼られていて、経済効果~~と思った。新聞にも度々取り上げられてる。コラボしたお店の来店者20倍……!
www.saga-s.co.jp





おそ松のイラストに使われてる「唐津くんち」のお祭のお衣装を展示してくれてるの超親切!と思った。かっこいい。

ショップに置かれていたノートを見たら、本当に北は北海道から南は沖縄まで全国のいろんなところから人が来ていてすごかった。あと、夏休みも終盤だからかもだけど、わたしがいた時間はスタンプラリーする中にちびっ子や家族連れも多くてにこにこした。国民的コンテンツ……。周りを見ても小学生の男の子女の子が普通におそ松さん好きなのですごいねえ。


ネットで知り合った友人が長崎から遊びに来てくれて、一緒に車で市内をまわった(初対面なのにお言葉に甘えまくるわたし……ありがとうございます)。呼子のイカを食べたかったのだけど天候不良で食べられなくて悲しかった。

これまで1人でふらふら旅行してるのも楽しかったんだけど、文化財指定されてる美麗な近代建築の邸宅を見学しながら「矢口蘭堂の実家にお呼ばれした志村と安田ごっこ」をしたりするのもめっちゃ楽しかった。燃費がいいので何をしていても楽しい。

夜が更けても分かれずにコンビニでビールを買ってホテルでだらだらだら話せるの最高なので旅行好きだな~。次の日は大雨の福岡に行ったのですが割愛します!!(疲れた)ゴジラ展、超よかったです。


九州、確かに車がないと大変だけど、今回の旅はゆるゆる時間を溶かしたかったのでそういう気分で来る場所としてはすごくよかった。長い夏がついに終わってしまう。2016の夏は自分にしかわかりえないいくつかの理由で結構特別だった。明日からまた生きるぞ。

東京都庭園美術館「こどもとファッション」

東京都庭園美術館の企画展「こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し」がすごくよかった。“「こどもらしさ」はこどもが作ったわけじゃない”ってコピー、超いい。子どもに着せていた服にフォーカスすることで、時代ごとに大人が子どもに向けていたまなざし、社会の中でどのような存在だったのかわかるのでは?という命題からしてすっごくいい。

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www.teien-art-museum.ne.jp


18~20世紀のヨーロッパ、明治・大正~昭和にかけての日本の子ども服の変遷から社会の変化や親子関係の変化を読み取ろうという視点で服や資料が並んでいる。庭園美術館さんは公式Twitterでたくさん発信してくれてて親切!ご興味ある方はTwitterをご覧ください、でこのエントリは実はもう用が足りる。コミケ期間中は、創作クラスタの皆様へ、というツイートもしていて、ちゃんと中に人がいる感じが素敵だ。


8月5日(金)は21時までの夜間開館(ありがたすぎる!うれしい!)で、お目当ては19時からのギャラリートークだった。展示内容はもちろんだけどお話もおもしろかったので自分のために簡単なメモ。

  • 担当学芸員さんは子持ちのママ。企画がスタートしたのは、島根・足立美術館学芸員兼ママ友から「こういうのやりたいと思ってる」と打診が来たこと(島根、神戸、東京の巡回展だった)。自分はファッションの専門ではないし、美術館自体も服飾について扱っているわけではないけどこの建物でやる企画として意義があると思ったので進めた
  • 子ども服は大人のものに比べてはるかに後世に残りにくいし、まとめて見られるチャンスが少ない。なぜなら、汚くボロくなることが前提なので捨ててしまうから。きれいなものは周りの誰かにお下がりとして譲る。きれいな状態で残ることはほとんどない(なるほど……)
  • 子ども服より残りにくいのは下着。これもなるほど…だった。そりゃ残しておきたくないよね
  • マリー・アントワネットとかロココ文化の頃は男の子も幼児期もドレスを着ていた。女子との違いはコルセットの有無。女子は2,3歳から小さなレディとしてウエストを締めあげられるけど、男子は5歳くらいで初めてパンツを履くことで“男性”になる。それまではある意味無性の存在
  • 女子ドレスはバックリボンで華やか、男子ドレスはベルト穴のようなものがウェストにある(あくまで展示してあったものの話)。あと見分けるポイントとしては袖口の折り込み方とか。大人の服をベースにアレンジしてる感じでおもしろい
  • ある時期までは子どもは大人のミニチュアでしかなくて、西洋の上流階級ではよだれを垂らしているような乳児でも金刺繍の豪華絢爛なドレスを召していた。すぐ汚くなっちゃいそうだ

  • 子ども服がジャンルとして登場したのはフランス革命
  • より着心地が良くて動きやすい自然体でいられるファッションが子どもから広がっていって、それから女性向けドレスとして古代ギリシャ・ローマ風の胸元からストンと落ちる、肌が透けちゃうような薄くて軽いシュミーズドレスの流行りにつながった(そうやって育った世代が大きくなって少しずつ常識が変わっていったって面もありそう)
  • 動きやすさ、を追求してスカート丈も子ども服が大人のものに先行して少しずつ短くなっていく。引きずるような長さからくるぶしくらいまで。ひっかかると危ないから
  • 19世紀半ばに子どもらしいファッションとしてエプロンドレスが流行る→「かわいいじゃん!」てなって大人でも流行る
  • スカート丈とかシルエットが変化していってもバックスタイルにリボンをつけるのは全体的に変わらないデザインでおもしろかった
  • 20世紀になると一気に「子ども服」っぽくなった気がした。多分ドレスから日常着に近くなる。絵本で見たことがあるようなファッションというか
  • コルセットを付けない文化も子どもから大人に広がっていく(定着したのは第一次世界大戦期くらい)
  • 昔から子ども向けのコスプレ衣装はある。20世紀前半?は軍服が人気。友達の誕生会にトルコやロシアの軍服風のお衣装でおしゃれする(かわいい)。今なら戦隊ヒーローとかプリキュアって感じなのかな

  • 日本ではやっぱり大きな転換は明治、和服から洋服へ
  • 明治初期のイラストを見ると男性はスーツやジャケットやハットの洋装、女性は大人は着物、子どもは洋服が多い。動きやすくてじゃぶじゃぶ洗いやすい素材。着物に小物で洋装をミックスさせてるのもとてもかわいい
  • 雑誌の定番付録の「すごろく」のイラストでファッションやおもちゃの変化が見える(楽しい!)
  • 「子ども」という概念は児童向けの雑誌や童謡の登場で強化された側面がある。大人とは明確に違う存在として扱われてることがわかる。無垢で自由ないきものとして礼賛的な視線が向けられてる。子ども観の変化と家族観(イエ制度ですね)の変化の重なり
  • 「子どもはこうあるべき」が少なからず現れているのが子ども服


展示の内容をまとめたプチ年表ももらえる。
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とてもおもしろかった。展示の命題としては大人の子どもに対するまなざし、なんだけど、ファッションの変化としては逆ベクトルの影響が大きいのが興味深かった。子ども服はコスト的にいろんなものにチャレンジしやすいのかな。小さいころの常識を持って大きくなっていくわけだから、世の中の「普通」の位置が変わっていくのもさもありなんだ。そんな視点で子ども服を考えたことがなかった。

庭園美術館は旧朝香宮邸のアールデコ様式の建物が本当に素晴らしく美しくセンスよく気持ちがいい空間なので、この中にちんまりとした服が並んでいる健やかさだけで、特別ファッションに興味ある人じゃなくても楽しめると思う。図録買えばよかったかな。8月31日までです。

白魔術の唱え方

前回のポケモンGOに関するエントリ……というかポエムに、予想の何倍もの反響があって驚いた。

日曜の夕方に突発的に「今夜ひま?」とLINEがきて飲むことになった友人と渋谷のはずれでおいしいものを食べてお酒を飲んでいい気分で帰ってきて、センター街の奥まった暗い所でミニリュウを捕まえて機嫌がよくて、家族のLINEはのどかにポケモンの話が続いていて、アルコールで高揚したふわふわとした気分にまかせて、日付がとうにまわってから一気にしたためたエモい文章だった。読み直すと微妙に恥ずかしいけど、とにかく幸せそうでいいな、よかったね、と翌朝の新しいわたしは思った。

mogmog.hateblo.jp

なんでブログを書いているんだろう、と考えると、どう考えても未来の自分のためだ。ほんの1日でも先の自分はいちばん近しい他人なので、その人に向けている。瞬間の幸福や興奮をスタンプして、いつでも取り出して袋入りのいちごみるくの飴みたいに舐められるようにしたい。元気がない時に読み直すものを、おいしくいただけるものをせっせと増やす。好きなものの話しかしないぞ、なぜならそう決めたので。不幸や怒りや苛立ちに割いているような時間はないのだ。


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最近の幸せそうな写真、ドイツで撮ったねことビール。


前クールにやっていたドラマ「重版出来!」、視聴率的には振るわなかったのかもしれないけど最後までわりと面白く見た。なんだけど、途中の何話かは一時停止したり早送りして気を紛らわすくらいムカついてしまった。インターネットが邪魔者で敵視されていることが本当に悲しかった。世界が作家と出版社(編集部)と書店で完結してて、ネットは本屋からビジネスを奪って、匿名でSNSで作家や作品を傷つけて貶めてる悪者だった。2ちゃんまとめやTwitterを模したようなビジュアルが幾度か出てきた。実体のないどす黒いモンスターとして。終盤で少し救われたけど、それでも自分はインターネットの住民なのでちょっとさみしかった。

……まあでも、そうなるのもわかる。現実世界では黒い感情ってそうそう露わにならないから余計に目立つよね。マイナス感情は「わざわざ言わなかったけど、やっぱりそうだよね」「私もそう思ってた」で他者を巻き込んで増幅しやすいのかもしれない(わざわざ言わなかったけど、って結構大事なブレーキだし「言わない」って1つのちゃんとした選択肢なのだけど)。なんでもいいから常に怒る対象を探している人、批判したりけなしたりすることで世界を一段上から見られている気になってしまう人、そこそこいる。そりゃあね、いますよ。自分の正義や快楽の為にそんなに汚い言葉を使ってしまうの?という人もいる。

でもね、インターネット、それだけじゃないんだよ! ちゃんと幸せになれる場所なの! 深夜にしたためた重たい愛のポエムが、ゲームフリークの増田さんに、ポケモンの中の人に届くんだよ!!!

すごいじゃん。ハッピーでしょ!! わたしはこっちを信じることにする。

何かを否定したりあげつらったり攻撃したりすることでアイデンティティを確立する黒魔術、それはそれで存在していいと思う。きっと何かの形で救われる人はいるのでしょう(いやもちろん、叶うならば違う形で承認されてほしいと思いますが)。

それはそれとして、わたしは闇雲に頑なに徹底的に白魔術を唱えることにした。対抗呪文。Twitterでもブログでもめちゃくちゃ好きなものの話をする。幸せな思い出を掘り返す。楽しいことを探すし、いっぱい教えてもらう。好きなアイドルの好きなところを何度も何度も手を替え品を替え示して、好きな漫画の新刊が出る度に超おもしろかった!って書いて、泣いてしまった小説に言葉を尽くして感謝をつづって、まぁ結局はあとで読み返す自分のためなんだけど、ついでに誰かにちょっとでも届けばいいと思う。なんかよくわからんけど楽しそうでいいな、ってくらいでいい。気を抜くと闇堕ちしそうなインターネットだから、幸せオーラ無駄にビシビシ出していきたい。日々いろいろあるけど、いいことばっかりじゃないけど、吐きそうにしんどいこと降り注ぐようにあるけど、いろいろすっ飛ばして幸福でいる努力。世界は最高!って毎日思って眠りたい。


という気持ちを、スピッツの新しいアルバム「醒めない」を聞いて強めていた。「子グマ!子グマ!」というふざけてる感すらあるタイトルの曲の「幸せになってな ただ幸せになってな あの日の涙がネタになるくらいに」という箇所が何回聞いても好き。そうだった、幸せにならなくては。未来の自分を幸せにするために、今日も明日も幸せに過ごさなくちゃ。「醒めない」、本当に素晴らしいアルバムなのでぜひみなさん聞いてください……草野マサムネと同じ時代に生きている幸せよ。。

闇にも悪意にも負けないインターネット白魔術、もっとうまくなりたい。

醒めない(通常盤)

醒めない(通常盤)


白魔術、という言い方はよく頭に浮かぶし結構気に入っていて、前にも似たようなことを書いていた。

20年ぶりの「ヒトカゲ、君に決めた」

1996年の夏、わたしは6歳で、小学1年生だった。

宿題やってくる、って親に言い訳しながら、友達の家や近所の公園や児童館にゲームボーイ片手に集まって、ポケモンのレベル上げにいそしんだり、近所の年上のお兄ちゃんにどうしてもここから先にいけないんだよ~って泣きついたり、同じジムリーダーに何回も挑戦したりしてた。チューペットをくわえて濡れた手でAボタンを押す、通路なんだからここで集まらないどきなさい、って怒られる。

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……まさか20年経って同じことをしていると思わなかった。思わなかったよ。
2016年7月22日、ポケモンGOが存在する世界がはじまった。


22日は朝から歌舞伎座で「七月大歌舞伎」を観ていて(市川海老蔵さん、本当に本当に格好よかった)午前中からリリースの喧騒は横目に見ていたけど、歌舞伎座の場内は集まる皆様の年齢層もあって至って静かだった。誰もポケモンゲットしようとしてなかった。今思えばぽっかり隔離されたようでおもしろかった。

終演して、公演の感想もそこそこに、一緒にいた同世代の友人と即インストールした。彼女は北海道で、わたしは神奈川で、まったく違うところで育ってきたけど、あの頃ポケモン151匹全部を空で言えた記憶は共通だった。「最初の子、どうした?ゼニガメにしようかな」「ヒトカゲ、迷わずヒトカゲ」ーーそうです、「ヒトカゲ、きみにきめた!」。20年前といっしょだよ!!


操作方法もよくわからないまま、銀座の街に出て2人で歩く。最初に向かったポケストップは「歌舞伎座楽屋口」だった。「え、ここでポケモンが出てくるわけじゃないんだ」「アイテムだけなんだね」「歌舞伎座、伝説のポケモンいそうなのに…」「楽屋口から出てきたらアツいのに!」

早く東京の街でポケモンに会いたい。そわそわする。「あ!!!コラッタだーー!!!!!」「え、どこ!!!」平日の銀座のどまんなかで昼下がりに騒ぐ女2人。銀座でネズミが出るっていうのが最高にクールだな、と思う。

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東銀座から銀座に歩く。死ぬほどポケストップがある。くるくる回るマークをタップして紫にひっくりかえしていく。ポケモンが出るたびに叫んで立ち止まるので全然進まない。

「ポッポ、AR画面で見ると普通に鳩」「ズバットきた!」「ラッタ怖いんですけど…コラッタちゃんはかわいいのに…」「パラスとかヒトデマンとかこんな都心の水がないところで生きていけるの!?」「ズバットまたきた」「イーブイかわいいいいいい!!!こっち向いて!!!」「キャタピー進化させたくなる」「……いや待って、またズバット?多くない??」

めちゃくちゃ楽しい。歌舞伎座から銀座・有楽町までの道なんて、もう何回も何回も歩いてるのに、ポケモンを捕まえながら歩くだけで景色が一変した。隣の子と一緒にわーわーできるのが本当に楽しかった。コイキングオニスズメ、ニドラン、ナゾノクサコダック、アーボ、トサキント……その熱意を違うものに向けてよ!という親や先生の声を聞き流しながらいつのまにか覚えていた151匹のポケモンの名前、今でもシルエットだけで出てくるくらい染み付いていることに驚いた。高校生の頃に学んだ元素記号も日本史の年号も覚えてなくても、6歳でインプットしたポケモンの名前は口に出てくる。ポケモンGOの爆発を前に「クラスで大流行してるのにせがんでもせがんでも親に買ってもらえなかった記憶を思い出して辛い」という気持ちもわかる。それくらい共通言語で、コミュニケーションだったなあって思う。

あの頃の未来が今だってこと、ゲームの中に繰り広げられていた体験が現実になったこと、すごくない?すごいよ。都会のど真ん中で泣きそうになった。駅前で、公園で、飲み屋で、みんなポケモンの話してる。隣に立ってる人の画面をそっと見て、ほんとにそこらじゅう、みんなやってるなあ、ってため息をつく。ポケモンがいっぱい描かれたハンカチを2枚お道具箱に潜めて、毎日休み時間に取り出して、友達何人かと囲んで自由帳に模写していた日々よ!

ポケモン世代ド真ん中だったこと、一緒に育ってこれたことは本当に幸運だった、と思ったの、今までも何度もあったけど、なんだか妙に誇らしい。愛して信じてきたものは嘘じゃなかった。バブルがはじけてから生まれたわたしたちは、ゆとり世代学力低下、終わらない不況、少子高齢化……って何十もの言葉でさんざんかわいそうがられてきたけど、わたしたちの側にはポケモンがあったんだよ。いいでしょ。楽しかったんだよ。

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わたしや弟が監視の目をかいくぐってポケモンぷよぷよゼルダやスマスマやFFをやりまくってる(遅くまで起きていると怒られるので超早朝にこっそり起きて時間を捻出する)のに眉をひそめて「いい加減にしなさいよ」と小言を言っていた母も、この騒ぎに乗じて、使い始めて数ヶ月のiPhoneポケモンGOをインストールしたらしい。「庭にゼニガメいた」と写真が来る、今何匹?と質問される、「レベル4になった。早くジムに行ってみたい」という報告が来る。なんだか、世界が、ぐるっとまわったと思った。少なくともわたしの世界は。こちら側へようこそ。来てみてくれてありがとう。


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きれいなお姉さんの手の内で泳ぐトサキント

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かわいい女の子とじゃれあうコダック

今夜も、知り合ってからもう人生の半分くらい経つ友人とお酒を飲んだあとに渋谷をきゃあきゃあ言いながらポケモン探しながら歩いた。なんて素晴らしい夏休みの夜!お酒が飲めるようになって、こんな時間にこんなにもうるさくて明るい場所を歩けるようになったけど、いろんな感情の源泉はもしかしたらあんまり変わってないのかもしれないな。

ゲームとしてはすぐに飽きるよ、とかそんなのはどうでもよくて、とにかく、こうやって地続きでポケモンを捕まえられる世界が実現したことそれ自体が幸運で幸福で楽しくて未来だってドキドキする。ハッピーだ。あの頃のわたしに教えてあげたい。いや、やっぱり教えなくていいや。君が白黒の小さな画面の中に見ている景色だって完成されてる。

大人になるって、長く生きるって悪くないなって思った。1度愛したものを、形を表現を変えてまた愛せる可能性があるってことなのか。TLで「まだ1匹しか捕まえてないけど、小学生の頃の『ポケモンやらせてもらえなかったわたし』が成仏した気がする」というツイートを見て、ああ、と思った。その時手が届かなくてももしかしたらいつか。

20年後、どこで何をしてるんだろう。どんな未来が現実になってるのだろう。世界は絶対に毎日進化してるって思うし、わたしはテクノロジーのちからを超超超信じてる。

無責任でひねくれてて煮え切らないぐずぐずシティロマンス「A子さんの恋人」が最高

ひねくれた大人の無責任シティロマンス恋愛漫画「A子さんの恋人」が本当に最高。トーキョーとNYをまたにかけて、阿佐ヶ谷や御茶ノ水台東区や京成ライナーやスタバやユザワヤ世界堂伊勢丹やイナムラショウゾウであれこれ。ひえ~都会的ですね~~~。1巻も大好きだったけど2巻がおもしろすぎて、あまりに好きすぎて読んで読んでと言って回っている。


主人公の「A子」さんは漢字だと「英子」なんだけどこの表記になっていて、そこからしてすごい好き。「エイゴのエイに、子です」と言ったら「A子」って書かれたことがきっかけなんだけど、名前なんてそんなもんだよね、他人にとってはね、けいこちゃんゆうこちゃんも「K子」「U子」だね、ところで、あなたたちの名前の漢字ってどんなんだっけ?という話から始まる(「10年来の友達の名前、普通忘れないよね?」と返すけいこちゃん)。

A子さんは3年間NYに住んでいて帰国したばかりなのだけど、3年前に微妙に別れきれていない元カレ(と言い張っている)と、NYに置いてけぼりにした現恋人(ということに一応なっている)がいて、それぞれ仮の名前として“別れたつもりの男の名をつまびらかにしてもしかたがないので”「A太郎」と、対比として日本語ペラペラインテリメガネで性格の悪い「A君」と置かれていて、それで話が進む。2人の合間でふわふわしているのを周りでやいのやいのして応援したり引っ掻き回したりする友人たち。三角関係と言っていいのか微妙なくらい、あるのかないのかよくわからないぐだぐだで煮え切らない優柔不断さ。

クズい男が出てくる漫画は山ほどあるけど、A子さんは女性の側もクズとも言い切れないそこはかとないダメダメさ、どうしようもなさ、問題を先延ばしにしたがるそれあかんやつや!感があるのがいい。けいこちゃんもゆうこちゃんもそれぞれ歪んだ心根を持っていていい。無自覚に末恐ろしい女と、性根が悪い男と、性格が悪い男と、性格の悪い女たちの話。

……って書くと、あーはいはい最近流行りのアラサーものね、って感じだけど、「アラサーあるある」っていうより、人間あるあるっていうか寓話的な作りでおもしろい。いちいち出てくるエピソードが妙に生々しいのに現実的ではなくて、生活感があるのにファンタジック。そして端々のセリフのひねくれ感にやにやする。


1巻も好きだったんだけど2巻でさらにぐわっとおもしろくなった。それぞれのキャラクタのいいところと悪いところがどんどん見えてきて思い入れが高まっていく。A子さんはますますダメダメだなあ!!けいこちゃんいろいろがんばれ。ゆうこちゃん強い、わかるよ。A太郎、お前は本当に悪い男だよ……。A君性格悪いだけじゃなくてかわいいところあるじゃんか~~!!好き!!!

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しかしねえ、A太郎ね。ほんとにね。随所随所で、こ、こ、こいつ……!(好き!!)ってなってしまう。作者の近藤聡乃さんが1巻発売時のインタビューで言ってるここの一節が大好き。

──A君だけが悪くないということは、A太郎は悪いんですか?
悪いと思います。生まれたときから悪い。女の子をとっかえひっかえしていること自体はそんなに悪くないと思うんですが。

──親しくもない家にあがりこんで、馴染んじゃう、という才能が悪いと。

やっぱりお正月にぜんぜん知らない人の家に堂々と行って、馴染んでカルタして盛り上がってちゃっかり終電で帰るっていうのは悪質だと思います。人としてやっちゃいけないことなんじゃないかと思う(笑)。

natalie.mu

A君とA太郎とどっちと付き合いたい!?(きゃーきゃー!)みたいな感じではなく、とにかく後先をどうしても考えちゃうオトナの人間同士の距離感の話なので、恋愛漫画ではありますが自分の胸に手を当てて日頃の行いについて考えさせられる。人はみんなどこかダメ人間なわけじゃないですか。自分の中のクズみについて考えさせられるよ。

というわけで続きがすっっごく楽しみ!!!どうして電子書籍になっていないんだ~~!!悲しい。
近藤聡乃さんはNY暮らしのエッセイ漫画「ニューヨークで考え中」もおもしろいです。変に海外暮らし!という色味ではなくて、淡々と生活の話。
Webで連載読める。→ ウェブマガジン「あき地」

ニューヨークで考え中

ニューヨークで考え中


去年読んだ恋愛漫画まとめでもこの作品については書いてた。
mogmog.hateblo.jp


以下、わたしとわたしのタイムラインで見かけた感想たちです。










伊豆諸島の真ん中 式根島に行ってきた(後編) #tokyo島旅山旅

旅行記の続きです。前編はこちら。
前回のあらすじ:真冬の伊豆諸島・式根島に週末旅行に行くことに。調布空港から新島へ飛行機で、新島から船で式根島に渡ってきました。目的地である式根島に到着し、一通り観光したんだけど、この後大変なことに……?
mogmog.hateblo.jp

気まぐれな土曜日

朝から活動してたのでまだお昼前。近くの商店でパンを買ってきて、部屋で食べながら、電話しました。
……昨日船着場で会ったお兄さんに。「電話して」って言われたので本当にする。

「あ、どうも、昨日船のところで会ったのですけど」
「お~! 来る?」
「えっいやお、忙しくない時で、お時間ある時でいいですよ!」
「いつでもいいよ、何分後?軽トラで行くわ」
は、はやい。話がめっちゃはやい。

昨日の時点で泊まってる場所は言ってあったので超スムーズ。ドキドキ。

そして数分後、着いたのが、



いちご畑!!!

1月の伊豆諸島でいちご狩りするとは!!ビニールハウスの中はあったかい。

とちおとめ、超おいしい。

連れてきてくれた綾真吾さんは、すこし前に脱サラして式根島に移住してきて農業をスタートしたそうで、今はいちごと烏骨鶏飼育をしているんだって。快くいろいろ案内してくださって本当にありがとうございます……ドラクエ感。

いちご畑専用の畝を作る機械があるってことを初めて知ったよ。その機械に描かれてるイカしたうさぎ。うねパンチャー!

就農して日が浅い中で何を栽培するか、いろいろ考えていちごに行き着いたのは、伊豆諸島……に限らず離島地域はどこもそうなのだろうけど、どうしても物資の輸送に日数がかかってしまうから新鮮なものの割合が少なくて、子どもも大人も喜んで食べてくれるものは何かな~と思ったことだそうで。確かにいちごって、目の前にあるだけでテンションあがる。ちょっと特別な感じがする。濡れたような赤が宝石みたいできれいだ。

とりあえず試験的にやってみたので今はハウスは1つだけど、土壌的にも大丈夫そうと分かって、来年は数倍に拡大する予定らしい。そうかぁ農業を始まるって何を育てるかから自分で調べて考えるってことなんだ!当たり前のことだけどそうなのか~!と思った。伊豆諸島で苺農家初めてかもね、と言っていた。初めて、すごい。あとちょっとで今年のシーズンは終わりです。


続いて烏骨鶏も見せてもらう。
うこっけい、って聞いたことはあるけどどんな鳥だか知らないぞ。
※当然ですがここから鳥注意(一応)


鳥だ。


か、かわいい……。真っ白でふわふわ。肉も骨も内蔵も黒いんだって。ひえ~~!顔も黒い。愛嬌がある。全然目を合わせてくれない!!笑

なぜそんなにぎゅうぎゅうに詰まっているのか君たちは?(一番右)

すみっこに卵が!

烏骨鶏は普通のニワトリとくらべて産卵数が5分の1くらいで、まず卵をとれる数が少ない。サイズは小さめだけどビタミンやミネラルの栄養価がすごく高いことで有名な高級食材で、東京のデパートだと1個500円とかで売ってます。高級だね。

綾さんの両親も式根島に住んでいて、もともとお父さんが趣味で飼っていて、あれよあれよと(?)増えていったそうです。有機飼料を使って、広々した場所で散歩させながらのびのび育っているうこっけいちゃんたち。


(勝手に写真を組み合わせてアニメーションを作ってくれるGoogle Photoの機能が役立っている)

ひとしきり遊んだあとに、また車へ。卵を持って。
「食べたい?」「食べたいです!」「じゃあ食べよう」

朝行った場所にまた戻ってきました。24時間無料開放の雅の湯!

温泉につけてる、ということはまさか。
……そうです温泉卵!!!
ただでさえおいしい烏骨鶏の卵の温泉卵なんておいしいに決まってますよね?楽しみすぎる。

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足湯でくつろぎながら待つ。

できた!開封の儀。




………め、め、めちゃくちゃおいしい。甘い。びっくりした。黄色みは強くないけど味は濃い。しかも海直結の温泉だから自然に塩味がつくのです。えっおいしい……。調子に乗って2,3個食べてしまった。これごはんに乗せたい!!お醤油垂らしたい!!!それか夏海水浴したあとにそのままファストフードとして食べたい!!疲れた身体に温泉卵!

烏骨鶏の卵は直販でお願いすることもできます。
ちょ~~~おいしいのでおすすめです。そりゃスーパーの普通の卵よりは全然高くなってしまうけどおいしいです。
……でもどうやって頼めばいいのかな?笑 確認してまた追記します。

海と火星

予想外の方法で温泉を堪能して、今度はまた違うところへ。今度は島の西側。

神引展望台にまた来たよ。きれいだな~~!!

ハイキングコースがある。



柵とかまったくない完全な崖。怖い怖すぎる。


映画のロケができそうな荒涼とした大地。スター・ウォーズだ!!(朝スター・ウォーズの話をいっぱい聞いたので引きずられている)

謎の展望デッキ。何も展望できないけど空は見上げられる。


空が青いし広い。

インターネットせずに黙々と過ごした。頭すっきりする。海の真ん中に島ができて、人が住んでるのすごいな……ってなんだかやけに大きいものに思いを馳せる。


超初級ハイキングコースを終えて、綾さんとお別れ。大変お世話になりました。
せっかくなので雅湯に入って帰ろう。

雅湯は水着着用で入ります。手前の小屋が更衣室になっていて自由に使ってOK。この時は早い夕方だったけど、ちらほら地元の人が来ていた。

正直行く前はまぁ冬場だし…水着も面倒だし…と思っていたのですが、朝来て見てたらこれは絶対にハッピーすぎると思って簡単に鞍替えしたのであった。

ずーーーっと海をながめてぼんやりしてるの幸せだった。頭がからっぽになる。することがないので波の数を数える。風が吹くとすこし冷たくて肩までつかる。熱くなってきたら腕を岩のへりにのばす。なんだかいろんなことをぐるぐる考えてるような考えてないような気になる。茶色いお湯をつまさきでかきまわす。両手でお湯をすくってちょっとずつ落とす。もぐりたい気持ちになって、いやいやここは海じゃない、って正気に返る。

夏は海で泳いでそのまま入れるんだな~最高じゃないですか?絶対最高だよ。すこしずつ日が傾いていくのを眺めた。

おみやげを買った。ふわふわした島のり、ごはんの上に乗せてお醤油をすこし垂らすとそれだけでおいしい。

帰って夕ごはん。「ラ・メール SHIKINE」さんは夕食が、和食と洋食で選べる。1日目はお魚とか食べたいなと思って和食にしたのだけど、洋食がとっても素敵なので超超おすすめです。

……コースなの!!アンティパストからデザートまで1皿ずつ出てくるコース!えーイタリアンのコースなんてびっくり!という声を聞きたくて準備しているんだって。確かに夏休みに行くような民宿やペンションてどこもなんとなく似たような食事だし、そういう気持ちでいるからこんな感じだとびっくりする。小さいお子さんがいるお家とか、なかなかゆっくりこういう形で食べられるチャンスも少ないかもしれないし、ちょっと特別な夜になりそう。

しかも全部、すごくおいしい。食べ過ぎてしまった、1人で。

デザートとコーヒーを食しながらオーナーさんとおしゃべり。

「明日大丈夫ですかね……」
「どうだろうね~~ギリギリ大丈夫、かもしれないし、大丈夫じゃないかもしれない」
「こわいよー!それっていつ決まるんでしょうか」
「朝にはわかるから、ごはん食べにここに来てくれた時に」
「……はい」

ええとですね、実はこの日超巨大寒波が西日本に近付いていたのでした。1月の後半の週末です。前週は東京が大雪で、よかった今週じゃなくて!と安堵していたのですが、まさか2週連続でスーパー悪天候に見舞われると思いませんですよ!

伊豆諸島の周辺は冬場は海がしけることが多くて、ひどい時は週に半分くらい船が結構になるレベルだとか。天気がよくても風が強いとだめ。春から夏にかけて以外はわりと不安定で、島を出ようにも出れない、だって船が出ないから、ということになります。今日は天気……よかったんだけどな……。今のところ風そんなにないんだけどな……。これは祈るしかありません。

悲しみの日曜日

朝起きた瞬間わかりました。

あ、これダメだわ。

とにかく超風が強い!!!部屋の前の木が吹き飛びそう!!気が動転してちゃんとした写真を撮ってなかったのでこんなのしかないですが、ブレまくっているのがわかるでしょうか。こんな風にお部屋は離れとして並んでいます。

というわけで、本当は式根島から11時半頃にフェリーに乗って、約8時間かけてのんびり東京に戻ってくる予定だったのですがそんなわけにいかなくなりました。そして日曜日の船はこの時点ですべて欠航が決まったので必然的に帰国(とあえて言おう)は最短月曜日になります。しかも、明日も帰れない可能性もあるっちゃある……という……。


……いや、考えても仕方ないのでさっくりと明日とりあえず午前休でお願いします!がんばって帰ります!と連絡してフェリーじゃなくて飛行機の手配をすることに頭を切り替える。

しかもねー、天気はめっちゃ晴れてるんですよ。朝8時のひんやりした空気。確かに波が高い。



次の予定は24時間後、なので黙々と部屋で過ごす。持ってきた本を読んだり、Kindleで漫画を読んだり、ある意味ものすごく休日らしい休日を過ごした。なんだかんだ東京にいると予定を入れてしまうから。あんまりインターネットもせずにiPhoneを手放して(今回の旅の目的としてネット解毒も頭の片隅にあった)ぼんやり過ごすのは案外悪くなかった。だってどこにも行けないんだもの。ここから出られないの、ちょっと楽しい。吹きすさぶ風の音にすこし怯えながら、誰にもじゃまされずに昼間から眠った。

夕方には温泉に行った。屋内の温泉施設「憩の家」は200円。これも地鉈温泉と同じ泉質。当然島のみなさんは顔見知りなので話しかけられる。帰れなくなったんですよね~って笑う。
式根島温泉 憩いの家|施設案内|東京都新島村

ひまを持て余しているのでぷらぷらと歩いて帰る。さっきまで一緒にお風呂に使ってたおばあちゃんが「あら、あなた歩いてくの?湯冷めしないようにね」って言いながらバイクで横を走り抜けてく。かっこいい。

式根島には1箇所だけ信号がある。信号がないと子どもが信号を知らないまま大きくなっちゃうからね、と言われて、なんだか特別な感じがした。みんな知ってる赤と青。


夕ごはんはまた洋食にしてもらった。今日はお魚だ。エビとあさりのチーズクリームソースのパスタが超おいしかった。ハッピーな日曜日。


明日は帰れるかしら。また眠る。

決戦の月曜日

あ、大丈夫な気がする。

起きたらあの凄まじい風は止んでて安心した。7時に朝食を食べて、大丈夫だって!と教えてもらって、7時40分の船を目指す。

とってもお世話になりました。次は夏に来な!って言われる。本当にそうです!!ここは夏来るところ!絶対天国!夏場は高速ジェット船という選択肢もあって、それだと竹芝桟橋からなんと2時間20分で来られる。速い。

船で20分くらいで新島へ。通勤通学で使ってる人も結構いる。天気よい。

本当は9時40分の飛行機で帰りたかったんですが満席だったのでロビーで待っていることにしたので早く来た。……んだけど、まぁもともと19人乗りだし、月曜の朝だしそりゃ無理だよね!ということで午後まで待ちぼうけ。でも、朝イチの飛行機で帰れば10時20分には調布に付くので、午前中には戻れるってことですね。土日フルで楽しんで月曜朝に帰るプランもありかも。

お察しの通り暇なので、暇にまかせて散歩に出た。
……海が凄い。


めちゃくちゃ青い。

すごいグラデーション。



石のどうぶつがたくさんいた。


数十分ふらふらして空港へ戻る。寒い寒い。必要なメールはiPhoneで返せるし便利な世の中ですね。
さあ、帰るよ!!


晴れていたので遠くに富士山も見えた。小さな飛行機で高度も低めなので、結構ずっと景色を見ていられて楽しい。

東京だ!

14時半過ぎに到着!は~~よかった!!


というわけで、2泊3日……の予定が不慮の事故によって3泊4日になった式根島への旅、これにて終了です。
式根島は見るものがたくさんあって時間が足りない!というタイプの“観光地”ではないけど、島ならではののんびりした感じとか、とにかく広い海と広い空を見てぼんやりするじわじわ幸せな感じとか、他のどこにもなさそうな温泉とか、そういうものが楽しめてすっっごくいいところでした。何度でも言うけど、夏!夏に行きたいよ!!笑

今回私が参加したPR施策「tokyo reporter 島旅 & 山旅」のサイトでは東京の山村や離島への旅行記が他にもいろいろ読めます。
tokyoreporter.jp

Kindleで幻冬舎本がセールだそうで

幻冬舎電子書籍セールだそうで!!!買ったり迷ったり読んでほしかったりするものを探したよ。25日まで。

Amazon.co.jp: [電本フェス]幻冬舎ほぼ全作品40%OFF(2/25まで): Kindleストア
今週のKindleセール!幻冬舎・翔泳社ほぼ全作品対象の大規模セールや司馬遼太郎『坂の上の雲』など文藝春秋合本版半額ほか - きんどう


さて、最初は森博嗣大先生様から。

神様が殺してくれる

神様が殺してくれる

タイトルと表紙がとても好き。パリやミラノが舞台でこういう空気感、森博嗣作品だとちょっと珍しい気がする。読みたかったけどスルーしてたのでこの機会に買った。

これも珍しい雰囲気。私小説タッチ。

作家の収支 (幻冬舎新書)

作家の収支 (幻冬舎新書)

めちゃくちゃに筆が速い人が自分の作家としての収支をさらけ出すってだけで超読みたい。書誌情報だけでぞくぞくする。森先生はすごい。この人が、自称引退済みだという現実。

1996年38歳のとき僕は小説家になった。作家になる前は国立大学の工学部助教授で、月々の手取りは45万円だった。以来19年間に280冊の本を出したが、いまだミリオンセラの経験はなく一番売れたデビュー作『すべてがFになる』でさえ累計78万部だ。ベストセラ作家と呼ばれたこともあるが、これといった大ヒット作もないから本来ひじょうにマイナな作家である――総発行部数1400万部、総収入15億円。人気作家が印税、原稿料から原作料、その他雑収入まで客観的事実のみを作品ごと赤裸々に明示した、掟破りで驚愕かつ究極の、作家自身による経営学


科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)

科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)

この書評がとってもいい。「個人ではなく、みんなで築きあげていく、その方法こそが科学そのものといって良い」「科学者は、すべてが説明できることを願っているけれど、すべてがまだ説明できていないことを誰よりも知っている」。
seisin-isiki-karada.cocolog-nifty.com


幻冬舎セールとはいっさい関係ないんですが、新レーベル講談社タイガで刊行がはじまったシリーズがミステリィじゃなくSF、人工知能と人工細胞と生きていかざるを得ない永遠に命を永らえさせられる人間の世界、人工細胞とアンドロイドが当たり前になって人間とヒューマノイドがどこまでもあいまいになっていく近未来の話でアツいのでおすすめです。真賀田四季とかミチルとか出てきて過去作品の読者としてもぐっとくる。1作目は得意のダブルミーニングだし、2作目は「魔法の色を知っているか?」っていうタイトルが本当に好き。


小説。

有頂天家族、まさか続刊が出るとは!!とびっくりしただけで読んでいなかったので買った。アニメも好きだったな~。しかし森見登美彦作品を読むと自分の文章のリズムまで変わってきて気持ちがいい。タブレットスマホの画面でテンポよく読むのが楽しいよ。

ここは退屈迎えに来て

ここは退屈迎えに来て

「わかるー、共感ー、なんて軽々しく言えないしこの本読んでそう簡単に言うやつは信用しない。男も恋愛も結婚も出てくるけど、ただもうどうしようもなく、ここで生きてくしかない女のあるいは哀しくも永遠に女子でしかない人たちのお話だった。女女女。」「しかし、わたしは東京“しか”知らないのだよ、それはある意味なんて貧困なのでしょう」「灰色で砂っぽくてそこかしこが錆びたロードサイドの変わりばえしない景色の中にあるでかいショッピングモールと隣の廃墟の落書きに色付けられた生活を知らない」――と2012年の私が書いている。

わたしの神様 (幻冬舎単行本)

わたしの神様 (幻冬舎単行本)

「私には、ブスの気持ちがわからない。」って書き出しの破壊力よ。
cakesで冒頭が読める。
私には、ブスの気持ちがわからない。|わたしの神様|小島慶子|cakes(ケイクス)

凍りついた香り

凍りついた香り

「今でも彼の指先が、耳の後ろの小さな窪みに触れた瞬間を覚えている。まずいつもの手つきでびんの蓋を開けた。それから一滴の香水で人差し指を濡らし、もう片方の手で髪をかき上げ、私の身体で一番温かい場所に触れた」。小川洋子の冬の湖みたいな文章はいつまでも特別な感じがする。

アムリタ (上)

アムリタ (上)

ハゴロモ

ハゴロモ

ああ、吉本ばななを読み漁った日々よ……私の血と肉。アムリタ、人生でいちばん読んだ本の1つだ。結構幻冬舎から出しているのでいろいろある。


とっても面白くてわかりやすい。素粒子と量子物理学と宇宙!超ミクロと超巨大!村山先生の本は全部好き。

言わずと知れた。タイトルからしてかっこいいし、中身もかっこいいし、シェフは戦士だし、働くということはすごい。


貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 (幻冬舎単行本)

貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 (幻冬舎単行本)

読みたかったけどなんだかんだ買ってなかったのでこの機会に。ほんとだよ、我々はいつまで女子でいられるのか。女子会していられるのか。

中身漫画なんですね。ちょっと読みたいけどどうしよう。

こないだ出たばっかりのもセール!これタイトルがタイトルだけど中身は凄まじい切れ味なので、なんか、うん、「恋より楽しいことがある」みなさんは読んだらいい。電車の中で広げるのは微妙にはばかられるので電子書籍だとよさそうだね!!
書評が面白かったので借りて読み始めて今まだ数十ページなんだけど「私も合コンさしすせそ的なものを実践しながら『こんなことしなきゃモテないなら死んだほうがマシだ』と思っていました」「恋愛はキノコ狩りに似ています。素人はいざ森に入ってもどこにどんなキノコが生えているかわからない」「見た目を変えるのはメンタルを変えるよりも手っ取り早い」「自意識過剰だからといって銃殺されるわけじゃない」とかロックな文言が並んでて、いいです。なんかこう羅列すると、あ~そういう本ね~って感じに思えるけど、実際読んだ方が、なんだろう……勢いあるしごめんなさいって気持ちになる。ほんとなんなんだろうね、人生にとって、恋愛って、マジで……。
www.excite.co.jp


幻冬舎セール、前回は逃していたので今回はちゃんとラインナップながめられてよかった。
Kindleは幸福な悪魔の道具!


またもやセールは関係ないですが歪んだアラサーもそうじゃない人も読むべき漫画「波よ聞いてくれ」、2巻もアクセル全開で中央分離帯をぶっ壊しそうなグルーブ感で最高でした。