インターネットもぐもぐ

インターネット、おなかいっぱい食べましょう




卒業に向けて、みなさまへの謝辞(改変)

※本稿は卒業論文に添えた謝辞の加筆・修正・改変です。どこまで原形を留めているかはご想像にお任せいたします。

謝辞

 まず、本研究を進める上でご指導と多大な助言をくださったT先生に深く感謝いたします。指導自体はもちろん、怠け者のわたしを見守り、時にははっぱをかけてくださったことも含め、本当にお世話になりました。調査に協力してくれた友人および学生にも感謝します。アンケートや、インタビュー調査に貴重な時間を費やしていただきました。そして一緒に勉強してきた研究室の先輩や同期、後輩にも感謝を伝えたいです。丸2年間在籍していましたが、とても楽しかった。どうもありがとう。好奇心が強くてよく話す人が多くて、毎週の研究会の時間がいつも楽しみでした。2ちゃんねる専用ブラウザやPixiv、ロボットアニメや児童ポルノについて、毎週毎週飽きずに喧々諤々と意見をぶつけていく場所はとても特異なのでしょうね。発表を聞きながらチャットをして、Twitterでリプライ飛ばし合って。パッと見はなんと不真面目なのでしょう。みんなとってもおもしろかった。勉強っぽい勉強ではない部分で、たくさん新しいことを知ることができました。自分が興味のあることについて熱く楽しく語る人たちといるのはとてもよかった。

 それから、K先生およびK研究室のみなさまにも御礼の言葉を。この研究テーマに関して、そしてそれ以外のプロジェクトに関してもさまざまな相談に乗っていただきました。ありがとうございます。K先生の教員生活の最後の年に研究室で学ぶことができて幸せでした。わたしの「かわいい女の子がすき!」を研究の体に高めてくださった先生、ありがとうございました。とにかく、楽しかったです。マンガを読んでお菓子を食べて、ピザをデリバリーして鍋をして(ブレーカーを落として)、冷蔵庫を栄養ドリンクでいっぱいにして泊まりこんで、翌朝歩いてコメダ珈琲に行ってテンションあがって、徹夜明けの朝に絶望的に似合わないシロノワールをうっかり食べちゃって気持ち悪くなって。汚いけど、その汚さにさえ、蓄積された時間と思い出と汗と涙を感じるとっても幸せな研究室でした。卒業しちゃうと、研究室がなくなると、GIANT KILLINGの続きが読めなくなっちゃうなあ。さみしい。さよならo408。

 もちろん、一緒においしいものを食べてくれたり四六時中めそめそしているわたしをオンラインおよびオフラインで慰めたり叱ったり笑い飛ばしたりしてくれた、その他大勢の友人たちや、先輩後輩にも感謝です。どうもありがとう。強く生きますし、生きましょう。Twitterで出会った、本名も知らない学内のみなさんも含めて。インターネットでたくさん遊びました。高度に発達した情報社会において本名は飾りである、ですね。テキストで存在していてくれればそれだけでよかったです。いつかどこか、三次元でお会い出来ますように。@各位。

 辛いときやどうしようもない気分のとき、アイドルの歌と踊りと映像に心の底から救われました。この論文は彼女たちによってドライブされなければ書き得なかったでしょう。真夜中にやけくそでiPhoneを通して耳に流し込むあなたたちの声が、わたしを助けてくれました。「弱ってる時に聴くアイドルソングは麻薬」はあまりに真実です。届かないけれど、感謝を。かわいいは正義「走れ!ペンギン」が、大好きです。「動かなくちゃ始まらない 前に出ろよ」!麻薬ですね!なんという無責任な鼓舞!でもそこがよい!

 それから、一も二もなくインターネット、あなた(という呼称が正しいかはともかく)への愛と感謝は消えません。小学生の頃出会ってからずっと、魅了され続けています。何度も殺されたし、生かされました。これからも愛は尽きないどころか、募り続けると思います。インターネットのある世界に生きていてよかった。なかったら、わたしの人生はどんなに暗澹たるものだったでしょうか。考えるだけで恐ろしいです。インターネットがつないでくれた人間関係や、運んでくれた言葉や、受け入れてくれた感情、すべてが、今のわたしをかたちづくっています。インターネットもぐもぐ。おなかいっぱい食べさせてください。全然飽きない。興味は尽きない。手のひらと指の先から広がる宇宙がわたしの住処です。インターネットに住みたいので、どなたかよい物件があれば紹介してくださると助かります。どうもありがとう。これからもどうぞどうぞ、よろしくお願いします。

 最後に、わがままで自堕落なわたしを見守ってくれた両親への感謝は言葉にできません。迷惑も心配も数えきれないほどかけたと思いますが、大学に通わせてくれてありがとうございました。決してすばらしい娘ではないですが、与えてくれた教育と注いでくれた愛情に少しでも見合えるように前に進みたいと思います。健康には気をつけてください、本当に。もう若くないんですからね!! お父さん、ちょっと年をとらなすぎて驚きます。いつも嬉しいメールをくれてありがとう、全部受信箱で☆つけてます。中国で元気そうでとってもよかった。お母さんのつくる料理でクリームシチューが一番すきです。あ、タイカレーもすき。チキングラタンもすき。餃子もすき。野菜のトマト煮込みもすき。はやく腰痛治るといいね。

 このキャンパスで学ぶことになったのは本当に偶然としか言えないですし、たいした理由も野心も夢もありませんでした。思い出すと恥ずかしいくらい未熟で青くて根拠のない自信に溢れていたうえに人に迷惑をかけまくっていたかき消したいような時期も(わたしの座右の銘のひとつは「3年前の黒歴史は積極的にネタに変換」です)、何もやる気になれなくてただ呆然と無気力に過ごしていた時期もありましたが、それでも、今振り返ると本当にすばらしい4年間を過ごすことができたと思います。何も思い残すことはありません。これからここで学んでいく人たちが、彼らを教え導く先生方が、どんな未来を切り拓いていくか、とても楽しみです。すばらしい環境に、心から感謝して筆を置きます。わたしは、この大学だから苦しくならずに生きていくことができました。多分ね。比較しようがないけど。神奈川のすみっこでのらくらと、社会的に抹殺されない程度の合理的隠遁ができてよかったです。


キャンパスの所在地、遠藤村にこれからも幸せが降りそそぎますように。
そして、徒歩圏内に電車が開通しますように。まじで。