インターネットもぐもぐ

インターネット、おなかいっぱい食べましょう




平成生まれと9・11のはなし

日本はもう12日ですが、こちらは9月11日の朝です。
わたしがいるのはサンフランシスコなのでそこまで大きな変化はないですが、
なんだかこの日にアメリカにいることに思うことがあるので、書きつけておきます。

直後の22時3分、2機目のユナイテッド航空175便がツインタワーのもう1つ(南棟)に突入。
アメリカのテレビ局の映像を使い生放送を行っていた「NHKニュース10」では、この瞬間が生中継された[2]。
映像では、画面右側から飛行機が現れ、燃え上がる北棟の真後ろに隠れるように見えた。北棟の真後ろには南棟があった。
数秒の後、南棟を襲った巨大な爆発によって炎と黒煙が上がる様子が映し出された。
南棟が北棟に隠れていたため、画面を通して見れば、1機目の激突で炎上する北棟が2度目の大爆発を起こしたように見え、
NHKの支局の報道者は単に「今、また爆発がありました」と伝えた。
この認識は一部の視聴者も同様であったが、当時のNHKアナウンサーであった堀尾正明
「あっ! 今、2機目の飛行機が突入したように見えましたが!?」と聞き返したことにより、
中継を見ていた視聴者は事の重大性かつ異常性を認識するに至った。
この映像は数日の間、何度となく繰り返された。
アメリカ同時多発テロ事件 - Wikipedia


2001年9月11日にわたしは小学6年生だったんだけど、
そのときのことは異常によく覚えている。たまに再生する。
そろそろ寝ようかなーと思って歯を磨いてたわたしに、
洗濯をたたみながらテレビを見ていた母親が「ねえ、ちょっと、」と声をかける。
テレビには火を吹くビルが映ってる。
わたしは、「なんの映画?」って、返す。


1時間くらい無言で母とテレビを見た。弟は寝てた。
確か父の友人がNYかボストンに出張だった。
同じ映像が繰り返し流れてとりあえず混乱してるのだけわかった。
わたしのアメリカのイメージは5年生のときに遊びに行ったロサンゼルスだけなので、なんかまったく実感がわかなかった。
リアルタイムではそもそも「テロ」なのかもよくわかってなかったから、
なんだか大変なことが海の向こうでは起こってるみたいだ、とぼんやり考えただけだった。
アメリカに住んでるともだちはNYじゃなくてよかった、くらいに思ってた。
ベッドに入って目を閉じたときに、朝起きたら世界は今日となにか変わってしまうんだな、と確信した。


わたしの生まれた1989年は、ベルリンの壁が壊された年。
日本ではバブル崩壊の前後で、ソビエト連邦は2年後に崩壊する。


そういういろんな歴史の教科書に載るようなものをまったく知らないまま
12年生きてきたわたし(もしくはこの世代)にとって
9・11は、なんていうか、まだ世界って動いてたんだ、っていう
当たり前のことが身にしみてわかった事件だったんだよね。
世界の仕組みってもうとっくに完成してる気がしてた。
大きな戦争のあとに、えらいひとたちががんばって作ってきたんだろうって思ってた。
わたしたちはこの先、そのバランスを崩さないように生きてくんだろうなーって、漠然と考えてた。
うまくいえない。


これは「最近の若者論」で言及されているのを見たことがないけど、はっきりと影響あると思う。
見えないし、宗教論争とも戦争論争ともまったく別だし、わかりにくいし、ほとんどのひとが自覚していないと思うけれど。
あのあとの、アメリカが国全体で持っていた狂気的な感じも含めて。


世の中っていがいにもろいじゃん、みたいな。