インターネットもぐもぐ

インターネット、おなかいっぱい食べましょう




さよなら、2010。

全然間に合わなかったのですが、2010年の振り返りをしようと思います。
時系列で抜き出すほどの気力と記憶力がないので、思いついたことを箇条書きにして、補足していく形にします。


総論としては、2010年はとても大事な年になりました。
考えなきゃいけないこともたくさんわかったし、布石をどこで打とうかよく考えました。戦略的に生きているわけではまったくないのだけど、今考えると本当にいい感じで進められたと思います。

友達の作り方

とても変わりました。とにかく、めちゃくちゃ楽になった。
友達、というとなんだか同世代の感じですけど、それだけではないです。
インターネット経由で声かけてもらって会う機会が何度も何度もありました。
今年は意識的に、というか気分的にイベントやセミナーにガンガン出て行く感じにはなれなかったので、ひとに会う機会としてはたぶんこの入り口が一番多かったと思います。
リアルとネットをわけて考えてしまうと意味がないですね。今年は完全に思考が変わるスイッチの年でした。
Twitterやブログを読んでからお会いするのはとっても楽しいことが多かったです。そのひとのバックグラウンドを知ってる、自分も知ってもらっている、という前提がある安心感はすごい。
わたしは人見知りではないけど、けっこうまごまごしてしまうので、こういうチャネルができたのは本当に幸せです。
アメリカに6週間いたときも、いろんなひとをご紹介いただいて、つなげてもらうことができました。
デジタルなつながりに見えるかもしれないけど、ともすれば「出会い系」なわけだけど、「○○さんの知り合い」がつくってすごく大きい。
bot的なレコメンドとはまったく次元と構造が違うわけですよね。おもしろい。
今の自分はネットから会うのがあまりにも自然なのです、自分のリアルがあまりにもインターネットの言論空間に表出されてます。
あと、気がついた面白いことは、対面で知り合ったひとに「Twitter持ってますか?」を聞くのは逆にけっこう苦手だってことでした。
ネットからリアルへ、より、リアルからネットへ、のほうがずっとハードルが高かった。
別に見られたくないわけでも隠しているわけでもないのですが、あまりにもインターネット上の自分のほうが全方位的なので、気に入ってもらえるかわからないな、という迷いが頭をよぎります。
これって、今まで語られてきたことは逆ですよね?
わたしにとって「素」に近いのは、コミュニケーションの対象としての相手が定まっている音声での会話空間ではなくて、
テキストで不特定多数(Twitterの不特定多数感はブログを超えます)に流れていく情報として思考を垂れ流しているネット上なんです。


自分の学内での普及率も相当高いし、Twitterアカウントで認識してひとに会う機会はこれからもどんどん増えるだろうなって思う。
というか、そうやって興味持ってもらえるほうが、肩書きとか噂で連絡もらうより、ずっと嬉しい。
「続きはウェブで」ならぬ「はじまる前にウェブで」ですよね。

文章褒められた

2009年7月にTwitterをはじめて、このブログは2010年の1月にはじめました。
ポイントは、あくまで主軸はTwitterだったってことです。書ききれなくなったこと、もう少しまとめて書きたいこと、を公開するために。
ブロガーつながりを、というよりはフォローしてくれてるひとに再編集してお届けするためだったのですね。
なので自分のなかでは「ブロガー」という意識は、正直今もあんまりありません。ただ書くのはすきだしすごく大事だと思ってます。


というのは、「文章を褒めてもらえる」のがブログ関係のことが圧倒的に多いんですね。
そして反応をもらって直す気になる、次回につなげようという意識が働くのも、こっちです。
そりゃそうですよね。だってTwitterは流れるメディアだもん。それはそれでとっても楽しい。
Twitterで言及してもらえるのは大抵の場合、言葉の「選び方」であって「書き方」ではないの。
長い文章を書くのは大学のレポートくらいだし、フィードバックももらえないので、
ある程度まとまった文章をパブリッシュして反響をもらうというのは確かに今まであんまりなかったなって思いました。
なかったから、褒められた経験が少ないのも当たり前だよねw
基本的に褒められるのはすごくうれしいから、ブログやっててよかったなって思いました。自信ついた…と言うと言い過ぎだけど。
え、このひとが?(どきどき)みたいなひとに読んでるよーと言われたりもします。
あとは、自分で検索するようにも役にたってる。どんなこと考えてたっけ、を探す場所。
それから、ひとに紹介しやすいです。例えば「夏休み何してたの?」は読んでもらえたらわかる、とか。


このブログにおける圧倒的に大きな事件に関しても現在振り返った所感を軽く書いておきます。
ケータイと共に育ってきた女子大生がiPhoneに思うこと - はみだし
驚きすぎたよ…1200はてブって、こんなに流入効果があるんだ、と思いました。何万アクセスあったんでしょうね。
かなりよい経験になりました。ブックマークコメントもたくさんついて、反響をいろいろ読めて興味深かったです。
記事中にもありますが、個人的なまとめ、周りの年上の皆さんにおもしろがってもらえるネタ、のつもりでまとめただけなのでびっくり。


この記事だけではないですが、この1年でブログの書き方として学んだのは
「自分が当たり前だと思っていることを丁寧に書く」
ことがものすごく大事だってことです。
当たり前のように日々考えてることを少し引っ張り出してもう少し丁寧に言葉に落としていくこと。
これをブログという言論空間でやっている大学生は、意外に少ない気がしてます。
みんなおもしろいこと考えてるんだから、話せるんだから、もっと書いたらいいのに!と思います。
書いたら、読んでもらえる可能性があるから。Twitterの連投をいくつかまとめるくらいでも十分だと思います。
アーカイブとして保存することは多分超意味があります。
セルフブランディングっていうとかっこわるいけど、リアルとネットをつなげる鍵には確実になります(断言できる)。

「どうするの?」(にやにや)

2012年卒で就活なので、いろんなひとにいろいろ言ってもらいました。
プロフィールにも「はたらきたいけど就活はしたくない」と書いてたのもあるけど、
「卒業したらどうするの?」を半笑いで聞いてくれるひとが多くてうれしかったですw
「いやー、ニートありえますよねえ」と笑って答えてたわけですけど…。(わたしはニートって言葉を悲壮感を伴って使ってません)


たくさん話を聞いたけど、全部納得できた。経験で話してくれたから。それは裏返すとわたしの経験とは別かもしれないってことですよね。
いい意味でアドバイスとして割りきって聞いてました、ありがとうございます。
わたしがOB訪問にいまいち気が進まないのは会社名から入ってひとに話を聞くという行為に対して
どういう姿勢で望めばいいのかわかんないからなんですね。仕事の話を聞くのはだいすき!
だから何か違う機会で会った人のことすきだな!と思って、いろいろ仕事の話聞いて、他の人も紹介するよ、と言ってもらえるのは嬉しいです。
ていうかそもそもね、自分がすきなことを書き散らして、すきになれそうなひとに会っていたりしたら
わざわざOB訪問しなくてもその界隈のひとに会うのだけど、それでは足りないのだろうか。。


出会い方ってめちゃくちゃ大事だよね。
それは、就職先、という意味も含めてだよ。
2011年の目標は「生き延びる」なので応援してください(まじめに)。

逃亡と着地

2月に真冬のモンゴルに2週間、8月から9月にかけてサンフランシスコに6週間、行きました。
モンゴルは、本当にすきになった!絶対にまた行きたい。今度は夏に。
観光じゃなく、親と一緒じゃなく海外に行ったのは初めてだったよ。そこでこの国を選んだわたしのセンスねw ずっと行きたかったの。
アルファベットじゃなくキリル文字の世界で、まったく聞き覚えのない言葉の洪水の中で、灰色ににごったウランバートルで、ものすごくいろんなことを考えました。
遊牧民の暮らしもまだ残る社会主義の残像も、とても新鮮だった。日本じゃわからないものを見た。
日本人と台湾人と半々で12人くらいで共同生活してたんだけど、台湾の子もだいすきでした。
英語全然できなかったけど、意外になんとかなるものだなあ、とも思いました。漢字でコミュニケーションするなど!
この子たちがわたしの“台湾”のイメージになったわ。よかった。わたしも“日本”のイメージになりえるので気を付けなくては、と思った。
思い出すだけですこし恋しい。会う人会う人みんな優しかったし、かわいがってくれた。
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ウランバートルの街を、丘の上から // 夕焼けきれいすぎるよ。


夏はサンフランシスコに。これはもういろんなひとに「はあ?」って言われました…。「英語できないじゃん!」て。
でも、とにかく本当に行ってよかったです。このタイミングで行ってよかった。
Twitterで「サンフランシスコ行きます!」と言ったらいろんなひとが会ってくれて本当に嬉しかったです。
自由でふわふわで楽しい2ヶ月でした。アメリカでお会いしたひとはすきなひとばかりだった。移住したくなったw


そして現地の会社で働いたこと、ものすごくプラスになりました。
日本ではあまりない業種の会社で知らないことがたくさんで、仕事自体ももっと大きな枠組も、教えてもらった。
勤務時間中に上司の子どもとWiiで遊んだり、会議室のホワイトボード使って壮大なお絵かきをしたり、
ワインとチーズとクラッカーのおつかいを頼まれたり、そういうこともしたよ。
「働く」のイメージが確実に広がったし、優しくしてくれてうれしかったし、こういう出口もあるぞ、という実感をつくれた。
日本はだいすきだけど、日本だけで働いたら飽きそうだな、という思いを新たにした。
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わたしのデスクと、お絵かき(ポケモン最強)



ある意味海外に出たことはは「逃亡」であったわけですが、
逆説的に日本で暮らすこと、教育を受けること、働くこと、について強く考えさせられた。
アメリカはすきだけど手放しですきと言えない、ということもわかった。
「着地」はなんとなくみえたので、今年はこの触感を忘れないように、もう少し磨いていく作業に入ります。


わたしは世界とか社会とかそういう大きなものに意識を向けられないので、世界平和とか貧困解決とかよくわからないんだけど、
少なくともウランバートルとサンフランシスコは人の顔と空気感を想像できるようになった。
こうやってひとつずつ、実感を増やしていくしかないんだと思う。
そもそも想像力を働かせる余地がないのです。薄っぺらい言葉でそれっぽいことを言うなら言わないほうがましだと思ってる。

口をふさいだ

英語が大嫌いだったのですけど、2010年のはじめくらいからなぜか興味が出てきてやってみました。
今までピンチに陥っても口でなんとかなってきた感が強いので、しゃべれない状況で自分がなにを考えるか、どういうことができるか知りたいなと思って。
詳しくは以下の記事に。
「英語嫌いです」と何度も言い続けてきたわたしが今アメリカにいる理由 - はみだし


意外に、話せないことより聞けないことのほうがずっとフラストレーションだった。いかに聞くことが大切か知った。
空気読むにしろ意図的に読まないにしろ、聞けなきゃ空気が「わかんない」んだよね。
それは別に、英語だからじゃないな。気を付けなくては。きちんと聞くこと。


それから、自分が徹底的にできない子になったので観察しました。
どうやって指示をもらえば自分はやりやすいのか、どこをきちんと確認したら相手は安心してわたしに任せられるのか。
"Yes"だけじゃだめなんだよね。「わかりました」は連呼するたびに信頼性が低くなってくね。
「だめな子」として仕事をもらううえで意識していること - インターネットもぐもぐ

恋愛の位置

女の子と恋愛トークしてて楽しいときと楽しくないときがはっきりあるんですけど、その差についてずっと考えてます。
恋愛関係のポストは反響が多くてしょっちゅうしてしまうのですけど、みんなの共通認識としての「恋愛感情」にはとても興味がある。
だからある程度抽象化して話すのが楽しい。「萌え」「フェチ」というフィルタは抽象化のひとつだと思うの。
恋人がいなくなっても、わたしの生活はあまり変わりませんでしたし、リアル(わたしにとってはネット)はきちんと充実していました。
それがよいのか悪いのかはわからないですけど、とにかく恋愛体質ではないことははっきりしたね。

大学楽しい

意識して大学にいました。あまり積極的に外部に出なかった。
アルバイトも夏前くらいから今までほとんどやっていなくて、大学と家の行き来がほとんどだった。
楽しかったです。研究室で作業したり、お手伝いをしたり、自分の所属とは関係ない先生とお話したりしました。
もっと楽しくしたい。あと1年なんて、なんだか考えるとさみしすぎるので考えないことにします。
藤沢市遠藤までいらっしゃる気力のある方は、どうぞいらしてください。

お金の使い方

物欲がまじでなくなった。その代わり、目の前で動くものへの欲が強くなった。
例えばともだちと会うために渋谷や原宿に行っても、なにひとつほしいものが思いつかない。
例えばセールだから安いんだよ、と言われてもお店に行って選ぶ気力があまりない。
ワンシーズン1回ずつ服を買うかどうか、というレベルになってきた。
冬は数回買ってるか。防寒的な意味で。。
代わりに、ライブとか舞台とかときには映画とか、もっと言うと友達とごはんを食べたりとかにお金を使う率が高くなった。
少し違うけど、美術館もですね。今年の変化ではないけど。物欲でないという意味で同じくくり。
「物が残る」ことに興味が失せはじめているんだと思う。それよりも時間を投資することに稀少性を感じる。
なんとなくだけど、この傾向は加速する気がします。


あとは、いいものにきちんとお金がいってほしいなって気持ちがすごくあるな。
わたしはあまりお金を豊かに持ってるわけじゃないけど、すきなものはすきって言いたいし、
応援する人のことは全力で応援しようって、思います。ちゃんと明確に態度に出そう。
いつでも発信できる場所ができたのは本当によかった。

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さて、長くなりましたが以上です。
2011年もがんばります。あまり大きな目標はありません、自分ルールにしたがってザッピングしていくだけです!
わたしはわたしなりに最大のリスクヘッジをしてるつもりなのだ。


さーて今年も絶対楽しいぞ。
みなさま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
点しかつくれないし、はじまるまえから意味なんてなくたっていいの。

“点と点を将来に向けてつなげていくことはできない。できるのは過去を振り返ってつなげることだけだ。

だから今はただの点であっても、将来は何らかの形でつながっていくと信じなければならない。”
 -- Steve Jobs, Stanford Commencement Speech 2005